指揮官が信頼する西武・今井達也の「ギア」 7回10奪三振無失点 チームは6連勝で2位浮上
2025年5月4日(日)6時10分 スポーツ報知
西武・今井達也
◆パ・リーグ 日本ハム3—4西武(3日・エスコンフィールド)
ロン毛をなびかせて淡々と投げていた西武・今井達也投手(26)の表情が変わったのは7回だった。4点リードも安打や失策などで1死一、三塁のピンチを招くと、すでに100球を超えていたがギアを上げた。松本剛を155キロの直球で追い込むと、142キロのスライダーで空振り三振。万波にも155キロの直球を連発し、最後は外角低めに154キロの直球を決め、手を出させなかった。
「味方のミスもあったので、何とか全力でカバーできればと思っていた。(失点)0で終われたことが一番良かった」
狙い通り2者連続三振で切り抜け7回119球を投げ4安打10奪三振、無失点で任務終了。23年7月以来の6連勝、20試合以上消化時点では同年4月26日以来の2位浮上に道筋をつけた後は、三塁ベンチ最前列で仲間を応援し、4月18日のソフトバンク戦(ベルーナD)以来の3勝目を手にした。
今季は得点圏に走者を背負った場面で被安打0。全6試合でバッテリーを組む古賀悠は「迫力のある直球と、いつでも投げられるスライダーの安心感」と今井に全幅の信頼を置き、7回もその言葉通りのリードを貫徹。メリハリをつけた投球が同僚の隅田に次ぐリーグ2位の防御率0・59と、両リーグトップの45奪三振につながっている。
「本当にナイスピッチング。要所をしっかりと締め、7回のしんどい場面でしっかりギアを上げてね。あそこは出し切ってくれたという感じ」と西口監督も最敬礼だ。6連勝も2位浮上も「気にしない」と泰然自若だが、首位オリックスとは1・5差。猛牛のしっぽははっきりと見えている。(阿見 俊輔)