ピンチはチャンスのソフトバンク 若手奮闘の波及に期待

2025年5月8日(木)8時0分 スポーツニッポン

 ピンチはチャンスでもある。昨季のパ・リーグ王者・ソフトバンクの主力選手に故障者が続出している。

 開幕オーダーで1軍にいるのは7日現在、4番の山川穂高内野手(33)のみ。ここまでシーズン序盤から離脱者が出るのは極めて異例だ。

 当然ながら若手選手にとってはこれ以上ない出場、成長の好機。球団フロントも「こんなことはめったにない。逆にチャンスと思いたい」と現状を捉えている。

 振り返れば3軍制初年度を控えた2010年の育成ドラフトからは、現メッツの千賀滉大投手(32)、現・巨人の甲斐拓也捕手(32)、牧原大成内野手(32)が台頭。その後も補強と育成の両輪がうまく回っていた

 チームは拡大を続けて4軍制となり支配下、育成と合わせて12球団最多119選手の大所帯だ。育成選手に限っても、3軍制の当時と比べて越えなければいけない壁は厚くなった。1軍には球界を代表するスター選手がそろい、2軍戦に出場するのにもベンチ入りできる育成選手は5名までという壁を越えていかなければならない。

 千賀や甲斐が猛練習を課されていた当時とは異なり、データサイエンスをもとにした自主性が重んじられている。その中で高い壁も影響してか、少なからず閉塞感も生まれていた。モチベーションを維持させることの難しさもファームの首脳陣からは挙がっていた。

 現在1軍では野村勇内野手(28)、広瀬隆太内野手(24)、笹川吉康外野手(22)らがスタメンに名を連ね、レギュラー獲りに向けてハツラツとした姿で奮闘している。もちろん主力選手は次々と復帰するが、この空気が波及していけば、チーム内の競争もさらに活性化していきそうだ。(記者コラム・木下 大一)

スポーツニッポン

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