広島・末包が難敵バウアーから雪辱の5号2ラン「やられている分、やり返せたのは大きかった」

2025年5月10日(土)5時45分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 広島3—4DeNA(2025年5月9日 横浜)

 広島・末包昇大外野手(28)が9日、難敵・バウアーに一撃を見舞った。DeNA戦(横浜)で、同点に追い付いた4回に左翼ポールを直撃する5号勝ち越し2ラン。右投手からかけた今季初アーチだった。試合は栗林—森浦の救援陣が逆転を許し、延長10回に両リーグ最多の今季4度目のサヨナラ負け。連勝は4でストップ、敵地での同カードは昨季から8連敗となった。

 3—2の9回無死三塁、同点の延長10回無死二塁。絶好の得点機を逃すと、こうなる…という典型的な試合だった。両リーグ最多タイとなる今季7度目の延長戦の末、同最多4度目のサヨナラ負け。末包は正面を見据え、敗戦の責任を背負った。

 「あと1点ほしいな…というところで取れていれば、今日の試合は(結果が)変わったと思う。そこは僕の力不足。1本だけで満足せず、そこで打ってこそだと思うので」

 その1本はキラリと光った。ファビアンの左前打で同点に追い付いた4回、なおも1死一塁で敵地の左翼ポールを直撃する、8試合ぶりの5号勝ち越し2ラン。バウアーがフルカウントから投じた真ん中のスライダーを振り抜き、低い弾道で突き刺した。

 「若いカウントでは曲がり球狙い。追い込まれて3—2になり、最後は真っすぐ(のタイミング)で入って行って、前(のポイント)で(打てた)。やられている分、やり返せたのは大きかった」

 前回4月27日の対戦で、2打数無安打(1四球)に抑えられた難敵に見舞ったリベンジの一撃。今季ここまでの4本塁打は全て左腕からで、右投手から描いた初アーチだった。

 ただ終盤の好機で凡退し、逆転で試合に敗れてしまっては、会心の一発でも喜びは半減する。8回1死一、三塁でナックルカーブに、延長10回1死二塁では3番手・入江のフォークに、空振り三振。厳しい攻めに屈し、末包は足元を見つめる。

 「打たないと…と思い、(バットに)当てないと…という感覚に入ってしまうと、ああいう結果になっちゃうのかな…と。三振OKぐらいにもっと割り切れれば、あの2打席のどちらか、結果は変わったかなと思います」

 失敗を糧にすれば明日の成功につながる。今回のバウアー撃ちもしかり。新井監督は3得点した4回の攻撃を「前回のやられ方を踏まえて、各自がいい対応をしてくれていたと思う」と称えた。

 「同じようなやられ方をしないように。切り替えます」

 冷静に自己分析しながら雪辱を誓う28歳。4番打者の風采を醸し出しつつある。(江尾 卓也)

スポーツニッポン

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