阪神・佐藤輝 甲子園で2本打って“掛布超え”だ!5年目通算本塁打数レジェンドの「96」まであと1

2025年5月10日(土)5時15分 スポーツニッポン

 阪神は9日の中日戦(甲子園)が降雨中止となり、目下リーグトップ11本塁打の佐藤輝明内野手(26)は室内練習場で調整した。現在、通算95本塁打で、5年目通算本塁打数で球団レジェンド掛布雅之氏の「96」が目前に迫る。今カードは女性ファン向けイベント「TORACO DAY」が開催され、11日は通算打率・333、2本塁打、7打点と好相性の「母の日」でもある。黄色い声援が舞う甲子園でアーチを量産し、近未来の「ミスタータイガース」襲名へとつなげる。チームは同率首位で並んでいた巨人がヤクルトに敗れ単独首位に浮上した。

 ゴールデンウイークの苛烈な9連戦を一丸で乗り切った猛虎に、「ごほうび」の休日は突然訪れた。午後2時15分、中日戦の降雨中止が決定。室内練習場に張り詰めていた緊張感はフッと緩み、選手たちは軽めの調整に終始した。キャッチボール、フリー打撃などで引き揚げた佐藤輝も、東京からの移動日だった8日と合わせた“連休”を素直に喜んだ。

 「しっかり休むときは休んで、また明日(10日)から頑張る」

 2日休めると体調は違うのか——と問う報道陣に「違うんじゃないですか?(皆さんは)2日間休みあったらどうします?」と“逆取材”をする一幕も。それも好調の裏返し。目下リーグトップ11本塁打をマークする4番は、あと5本に迫る節目の「100号本塁打」に初めて言及した。

 「いや、もう、まだまだじゃないですか。(100号)というよりは、1シーズンでどれだけ打てるか、というのが重要になる」

 チーム33試合消化時点で、11本塁打。シーズン143試合換算なら47本塁打ペースで量産中ながら、「いや、そんなうまくいかないでしょ」と苦笑いを浮かべた。一方で「いきたいですけどね…」と本音も吐露。仮にこの進度を維持すれば、5年目シーズン終了時点で通算131本塁打の計算となる。5年で区切った本数で球団トップの田淵幸一氏(本紙評論家)の「132」も十分視界に捉える。

 もちろん5カ月先のことを言えば鬼に笑われる。だが目前にも掛布雅之氏の「96」がぶら下がる。2本打てば“5年目掛布超え”となる。10日、11日の華やぐ「TORACO DAY」こそが、一つの歴史を塗り替える格好の舞台だ。11日は加えて、「母の日」でもある。23年に3ラン、満塁弾の2発7打点を放ち、通算打率・333と相性がいい。「特別な日。感謝の気持ちでプレーしたい」。“ありがとう”の思いを快音に変え、聖地での躍動を期す。

 掛布雅之、田淵幸一——。その名は「ミスタータイガース」として、球団史で輝きを放つ。その継承者は、創設90周年に覚醒した佐藤輝明をおいて、他にいない。黄色い声援が舞う五月晴れの甲子園で、令和の「虎の顔」へとまた一歩近づく。 (八木 勇磨)

 ○…佐藤輝(神)は通算95本塁打、341打点。阪神でプロ5年目までに放った本塁打では、田淵幸一(132本)、掛布雅之(96本)に次ぐ3位としている。同じく5年目までの打点は、これまで最多だった大山の318を抜き球団トップを更新中。巨人・王貞治が高卒5年目終了時の340打点も上回っている。

スポーツニッポン

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