【プロボクシング】尚弥のパートナー・砂川が2回TKO勝ち 日本王座挑戦へ前進
2025年5月13日(火)21時32分 スポーツニッポン
◇スーパーフェザー級8回戦 砂川隆祐(沖縄ワールドリング)《TKO2回1分42秒》上原拓哉(ライオンズ)(2025年5月13日 東京・後楽園ホール)
日本スーパーフェザー級2位の砂川隆祐(26)が2回1分42秒、レフェリーストップによるTKO勝ちを収め、日本タイトル挑戦へ名乗りを上げた。元WBC世界ユース・フェザー級王者の上原拓哉(29)から、初回に右ストレートでダウンを奪うと、2回に再び右でダウンを追加し、最後は左フックで試合を終わらせた。
勝利は1年2カ月ぶり、KO勝利となると1年9カ月ぶり。「うれしいし、ホッとしている」と話した。21戦のキャリアがあるベテランが相手だったが「1回にパンチが思ったほどないと分かったので、グイグイいけた」と言う。「倒せたのはうれしい」と、何よりKO勝利を喜んだ。
4月に井上尚弥(大橋)から直接、スパーリングパートナーを依頼されて話題になった。5月28日にIBF世界スーパーフェザー級王座決定戦に臨む力石政法(大橋)のスパーリングパートナーとして大橋ジムに出向いた時の、突然の指名。沖縄ワールドリングの中真会長は「力石選手と、いいスパーリングができていたからでは」とスーパースターからの指名の理由を想像した。
砂川は「(自分は)井上選手より強くないと思った」と笑うが「相手をよく見る」というアドバイスを受け「意識してやった。逆に見過ぎてしまった」と言う。パートナーをしたから強くなるわけではないが、光る何かがあるから指名されたのも事実。得がたい経験をKO勝利につなげた。
日本王座の獲得が現在の大きな目標だ。昨年12月の日本王座挑戦者決定戦では、原優奈(真正)と引き分けた。5月28日に、同級王者・奈良井翼(RK蒲田)と同級1位・原との日本タイトル戦が組まれており、その勝者に挑戦する可能性もある。「まずはタイトルを獲りたい」。強打を復活させた砂川に、王座挑戦の準備は整った。