【オリ番レポート】真摯さがにじみ出たオリックス・宮城と日本ハム・レイエスのやり取り
2025年5月20日(火)5時45分 スポーツニッポン
一言で表すと、“異様な光景”だった。14日の日本ハム戦に先発したオリックスの宮城は4回終了後、一塁走者だった日本ハムのレイエスとガッチリ握手。オリックスが誇るエースと日本ハムの助っ人砲は、翌15日の練習中も通訳を介して談笑し、ハグをかわしていた。
てっきりレイエス側から絡んだのかと記者は思い込んでいたが、2日間ともに宮城側からの行動だった。「2打席連続四球だったので…」。初回は2死走者なしでストレートの四球、そしてイニング終わりの握手へとつながる4回もフルカウントから歩かせていた。「別に四球で歩かせる作戦もなかったですし。(初回は)2アウトランナーなしでの四球だったので。しっかり勝負したかった気持ちもありつつ、ホームランを打たれたくない気持ちもあって慎重になってしまった」。プロとして、そしてエースとして真っ向勝負を挑もうとしながらも残った2四球という結果が、相手主砲への異例の“謝罪”へと向かわせた。
レイエスからは「自信を持って投げてきて」と言葉をかけられたそうで、「次に日本ハムと対戦するまで期間が空く(オリックスと日本ハムの次回対戦は、7月11日からの3連戦)ので、その時が来たらまたお互い真剣勝負できれば」と伝えたという。「次いつどこで対戦するかは分からないですけど、また思いっきり勝負できたら」。今季は2本塁打を浴びるなど7打数4安打で、昨季も12打数4安打と打ち込まれている相手の助っ人をどのように封じるか、次の対戦を楽しみに待ちたい。 (阪井 日向)