横浜・片山大輔が故郷・茨城で凱旋リリーフ ワンポイントで空振り三振斬り 村田浩明監督「初見からすると嫌」

2025年5月21日(水)20時40分 スポーツ報知

救援した横浜・片山大輔(カメラ・加藤弘士)

◆春季高校野球関東大会▽準々決勝 横浜3−2浦和学院(21日・ノーブルホームスタジアム水戸)

 関東大会は4強が出そろった。今春センバツ王者の横浜(神奈川1位)は、のべ5投手の継投で浦和学院(埼玉1位)の反撃を断ち、1点差で逃げ切り。エース左腕・奥村頼人(3年)と主将・阿部葉太外野手(3年)が先発を外れる中、昨秋の新チーム発足から続く公式戦連勝を27に伸ばした。24日の準決勝(ノーブルホーム水戸)では専大松戸と対戦する。

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 故郷に錦を飾った。横浜の最速146キロ左腕・片山大輔(おおすけ・3年)は必殺スライダーで空振り三振に封じ、雄たけびを挙げた。

 「大事な場面で自分のピッチングをやるだけでした」

 出番は8回表、1−1と同点に追いつかれた直後の2死三塁のピンチ。先発した織田翔希(2年)が浦和学院の1番・玉木敬章(3年)にカウント1−1とした場面で、救援指令が出た。

 「左打者に自分のスライダーは打たれないという自信がある。やってやろうという気持ちでした」。5球全てスライダーで勝負し、自らの任務を遂行した。村田浩明監督(38)も「片山はワンポイントが定着してきた。いい仕事をしている。1ストライクから代えたのは初めてだったが、よく投げてくれた。打者を上回る投球が彼の魅力。初見からすると嫌ですよね」と絶賛した。

 茨城県日立市出身。久慈中時代は常陸太田リトルシニアでプレーした。2学年上のサウスポー・杉山遙希(現西武)に憧れ、「左で世代NO1と言われているピッチャー。杉山さんと一緒に野球がしたい」と横浜の門をたたいた。

 入学当初は周囲のレベルの高さに自信を失いかけたこともあったが、持ち前の明るい性格でチーム内には欠かせない存在に。今春センバツ決勝では2点リードの6回1死三塁、智弁和歌山の4番・福元聖矢がカウント2—2となったところで、先発の織田からバトンを受け取った。スライダー1球で空振り三振に仕留め、「片山の1球」として語りつがれる名場面になった。

 大志を抱き、15歳で後にした故郷・茨城での凱旋登板。だが、まだ満足できない。「夏、またあの舞台に戻って、先発できるような投手になりたい」。活力あふれる表情で、野望を口にした。(加藤 弘士)

スポーツ報知

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