買うつもりはなかったけれど… “感覚派”勝みなみがトラックマンを導入したワケ
2025年5月29日(木)12時33分 ALBA Net
雨のなかでも精力的に調整(撮影:ALBA)
<全米女子オープン 事前情報◇28日◇エリン・ヒルズGC(ウィスコンシン州)◇6829ヤード・パー72>
岩井千怜が初優勝を飾った先週の「リビエラマヤオープン」で、勝みなみも堂々の9位フィニッシュ。自身開幕戦以来となるトップ10入りを果たし、勢いよくメジャーへ乗り込んできた。
2年ぶり5度目の全米は、米ミネソタ州で行われた予選会を勝ち抜いてのもの。「予選に出て勝ち取った権利なので、すごく楽しみたい」と、3枠しかない狭き門を突破したからこそ、本戦にかける思いはひときわ強い。
今季は出場8試合すべてで予選を通過している。「良くもなく、悪くもなく」と控えめな自己評価だが、「パッティングがよかった」と先週のグリーン上での手応えを口にする。今週もその好感触を維持したいところではあるが、「読みにくい感じがある」と、エリン・ヒルズのグリーンには一抹の不安も抱えている。
メキシコから米国本土へすぐに移動し、月曜日にはコース入り。「グリーンが大きいけど、傾斜がいっぱいあるので、落としどころによっては良くないところにいったりする。コースマネジメントをしっかりやらないといけないコース」と、ここまで1.5ラウンドをこなしたうえでのコースの印象を語る。
「できるだけ上位で優勝争いができたら。いろいろ勉強になるし、その雰囲気も味わってみたい」と意気込む。「シェブロン選手権」では西郷真央がメジャー初制覇を果たすなど、日本勢は世界の大舞台でも確かな存在感を放っている。もはや、なでしこの優勝は“特別なこと”ではなくなりつつもある。「自分も頑張らないと」。米ツアー3年目を迎えた勝も、その流れに乗っていきたい。
最近では新たな取り組みも始めた。それは練習にトラックマンを導入すすること。「私は買うつもりはなくて…」。購入したのはツアーに帯同する母・久美さんだった。「ショットの状態がよかったので、そういう時のデータを残しておくために」(久美さん)と意図を明かした。データを記録して分析することで、好調時の再現性を高める狙いがある。
“感覚派”とされる勝が、数値を取り入れた練習でどんな進化を見せるのか。そんな視点からも注目してみたい。(文・齊藤啓介)
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