阪神・門別 粘りに粘って甲子園初勝利「勝たせてもらった」 2回以降はすべて得点圏に走者

2025年5月29日(木)5時15分 スポーツニッポン

 ◇セ・リーグ 阪神1—0DeNA(2025年5月28日 甲子園)

 粘りに粘って、記念の1勝をつかみ取った。阪神・門別が、5回8安打無失点の力投で高卒3年目にして甲子園で初勝利。次代のエース候補は、苦しみながらも聖地のマウンドで大きな一歩を踏み出した。

 「勝たせてもらったという感じ。みんなに助けられたと思いますけど、しっかりランナーがいる時に抑えられたので良かった」

 3者凡退は立ち上がりの初回だけで2回以降はすべてのイニングで得点圏に走者を背負った。「本当に失投がないように。気持ちの面で負けないように」。どれだけ追い込まれても強い気持ちは忘れず腕を振った。

 窮地でも落ち着きを見せたのは5回。1死一、二塁で迎えたオースティンには1ボールから2球連続で110キロ台のカーブを投じた。「(ピンチでは)投げ急いでしまうので。(カーブは)自分のリズムをつくっていく意味合いもあって」。慌てず、冷静に3球で追い込むと最後は4球目のフォークで空振り三振に斬って取った。その後、2死満塁までピンチを広げるも蝦名を左飛。直後の攻撃で近本に決勝の適時打が飛び出して勝利投手の権利も転がり込んだ。

 この夜と重なる1シーンは、高卒2年目だった昨春キャンプのブルペン。門別のボールを受けていた坂本はそれまで投げていた直球から後輩左腕が「カーブいきます」と投じた1球に驚いた。「初球は試して投げる投手もいますけど、門別は違う。いきなりしっかり腕を振って投げてくる。ブルペンの意識とレベルが凄く高いと感じた1球でしたね」。日頃からの高い意識と取り組みが大舞台で自らを救った。

 北海道日高町出身の左腕。1週間後となる6月4日の日本ハム戦(エスコン)での先発マウンドを熱望していただけに、この1勝で“凱旋登板”も一気に近づいた。(遠藤 礼)

スポーツニッポン

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