菊池雄星5回1失点も2勝目ならず ジャッジ2打席連続申告敬遠に観客ブーイングもヤンキース相手に力投

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　◇ア・リーグ　エンゼルス—ヤンキース（2025年5月28日　アナハイム）

　エンゼルスの菊池雄星投手（33）が28日（日本時間29日）、本拠でのヤンキース戦に先発。5回1失点と粘ったが、2勝目はつかめなかった。

　初回の立ち上がりは先頭・ゴールドシュミットに二塁打を許し、いきなり得点圏に走者を背負った。次打者・グリシャムは空振り三振に仕留めたものの1死二塁で3番・ジャッジを申告敬遠。試合序盤から勝負を避けるエ軍ベンチの判断にスタンドからはブーイング。左腕は思わず苦い顔を見せた。

　4番・ベリンジャーも四球で歩かせ満塁にピンチを広げると、続くボルピに中犠飛を許し、先制点を失った。さらにドミンゲスには三塁への内野安打を許し再び満塁としたが、ラメーヒューを中飛に打ち取り、最少失点で切り抜けた。

　0—1の2回も2死からゴールドシュミットを四球で歩かせると、続くグリシャムに左翼線へ二塁打を浴び2死一、二塁でジャッジとこの日、2度目の対戦を迎えた。

　ただ、エ軍側はまたしても申告敬遠を選択。相手主砲は一度もバットを振ることなく一塁ベースに進んだ。この判断にスタンドはまたしてもブーイングを浴びせ騒然となった。これで満塁にピンチを広げたが、4番・ベリンジャーを左飛に打ち取り、結果的に申告敬遠という勝負手は功を奏した。

　菊池は尻上がりに調子を上げ、3回以降は5回までヤンキース打線を無安打に抑えた。5回には2打席連続申告敬遠だったジャッジを先頭で打席に迎え、右飛に打ち取った。

　ただ、打線が2回無死一、二塁の好機を逃すなど相手先発・シュミットを攻略できず5回まで無得点。0—1の6回は2番手・スティーブンソンがマウンドへ。中4日、さらに球数が93球だった菊池は交代となり、2勝目はつかめなかった。この日の成績は5回4安打1失点、2つの申告敬遠を含む5四球だった。

　これで今季成績は12試合で防御率3・06となった。

　前回23日（同24日）のマーリンズ戦は今季最多110球を投げ、5回2/3を7安打無失点。4四球を与えるなど、毎回走者を背負いながらも得点を許さず、移籍後11試合目で初白星をつかんだ。

　チームは菊池が初白星をつかんだ試合まで8連勝を飾り、勝率5割に復帰。ところが翌24日（同25日）のマーリンズ戦から前日のヤンキース戦までまさかの4連敗。一気に借金4まで逆戻りした。