交流戦で株を上げた巨人のドラフト4位ルーキーは「脇谷亮太」になれるか
2024年6月25日(火)12時11分 ココカラネクスト

泉口が成長してくれば阿部監督の起用の幅も広がるだろう(C)産経新聞社
確かな存在感を示したと言っていいでしょう。
巨人のドラフト4位ルーキー・泉口友汰です。大阪桐蔭高校、青山学院大学、NTT西日本とアマチュア野球のエリートコースを歩んだショートストップは、交流戦からスタメン出場の機会も多くなり、楽天3連戦ではチームが3連敗と辛酸をなめる中、本塁打を含む11打数5安打3打点の活躍。まだまだレギュラー定着とまではいきませんが、ファンの間でも次世代を担う遊撃手として、支持を集めています。
【関連記事】「ワクワクしている」巨人・松原聖弥の電撃トレードを球界OBが考察「西武にとっては願ったり叶ったり」「存在感が増してくる」
スポーツメディアの関係者は言います。
「本来なら、巨人のショートはルーキーイヤーの昨年に活躍した門脇誠が定位置を確保したとみられていました。ところが『2年目のジンクス』とでも言いましょうか、ここまで打率2割前後と苦しいシーズンになっています。そこで頭角を現したのが泉口。しばらくは併用しながら、調子のいい方を使うようになるでしょう」
今後、泉口が目指すべきは、どんなタイプの選手でしょうか。前述の関係者は、NTT西日本の先輩に当たる元巨人内野手の脇谷亮太(現・巨人2軍内野守備兼走塁コーチ)こそ、到達すべき境地だと話します。
「現役時代の脇谷さんは、内野ならどこでも守れるユーティリティープレイヤーとして、当時の原監督に重宝されていました。2010年には132試合に出場し、リーグトップの8三塁打をマーク。打率.273、7本塁打、43打点、28盗塁をマークするなど、チームに欠かせない選手でした。記録には残りませんが、ここ一番での進塁打など、常に試合の状況を読んで『チーム第一』の打撃をする姿勢は、歴代の首脳陣から高い評価を受けていました。だからこそ西武から必要とされて人的補償選手に選ばれたし、巨人に再び復帰することになったんです」
アマチュアの強豪チームで「野球脳」を鍛えた泉口なら、その継承者になれる資格は十分有りそうです。
「阿部監督はナインに、勝利のための『自己犠牲』の精神を求めています。選手個々には試合の状況を読んだ上で、様々な選択肢から最適解のプレーを遂行することが求められています。泉口にはそれを成し遂げるフィジカルを鍛え上げるとともに、『野球脳』にもさらに磨きをかけて欲しいですね」(前述の関係者)
その成長から、目が離せません。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]