ハミルトンが母国で意地の最速タイムを記録。僅差でフェルスタッペン2番手、角田は16番手【予選レポート/F1第10戦】

2021年7月17日(土)3時38分 AUTOSPORT web

 7月16日現地時間18時、F1第10戦イギリスGPの予選が行われ、メルセデスのルイス・ハミルトンがトップタイムを記録した。


 晴天に恵まれて気温は25度、路面温度は40度というコンディション。風は時折強く吹き、マゴッツ〜ベケッツ〜チャペル〜ハンガーストレートで追い風が吹いている。


 スプリント予選が導入されるこの週末は、FP1の60分間の走行のみでこの予選に臨み、ここから先はパルクフェルメ状態となり基本的なセットアップやマシン仕様の変更が許されない。


 Q1の開始直後から各車がコースインしソフトタイヤでアタックを開始していく。上位勢はピットで待機し、FP1でソフトタイヤを使わなかったマクラーレン勢とフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)はここで今週初めてソフトで走行、そしてカルロス・サインツ(フェラーリ)はFP1で使った3周オールドの中古タイヤをここで使う。3分半が経過したところでメルセデスAMG、5分が経過したところでマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とアストンマーティン勢もコースに向かう。


 1セット目のタイヤでトップタイムを刻んだのはフェルスタッペンで1分26秒751。ターン17の出口アウト側の縁石でリヤを滑らせながらもセクター2と3で最速を刻んだ。2番手はハミルトンで1分27秒160、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が0.736秒差の3番手に続き、4番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、セルジオ・ペレス(レッドブル・ホンダ)は5番手に留まり6番手には最後にアタックしたエステバン・オコン(アルピーヌ)、7番手にランド・ノリス(マクラーレン)がつける。アルファタウリ勢はピエール・ガスリーが8番手、角田裕毅は10番手につけた。


 残り5分を切ったところから路面コンディションが向上していくなかで2セット目のタイヤで各車がタイムを縮めていき、アルファロメオ勢は早々にアタックを進めて3セット目を投入。フェルスタッペンは2セット目を投入せずピットガレージで待機する。


 ハミルトンは2回目のアタックでフェルスタッペンの0.035秒差に迫り、3番手に0.300秒差のルクレール。4番手ペレス、5番手ダニエル・リカルド(マクラーレン)。


 ここでアタック1周目に充分にタイムアップを果たせず、最終アタックも直前で渋滞に引っかかってしまった角田は0.026秒差の16番手でQ1敗退となった。17番手キミ・ライコネン(アルファロメオ)、18番手ニコラス・ラティフィ(ウイリアムズ)、19番手ミック・シューマッハー(ハース)、20番手ニキータ・マゼピン(ハース)というQ1敗退となった。


 Q2ではメルセデスAMG勢とマクラーレン勢が先陣を切ってコースイン。まずはハミルトンが1分26秒602でトップタイムを記録し、フェルスタッペンが1分26秒504で塗り替えてトップに立つ。アウトラップが理想的ではなくセクター1と2では最速タイムではなかったものの、ターン15とターン16が速くセクター3でハミルトンを0.2秒上回って最速を刻んだ。


 残り3分で各車が2回目のアタックへ。Q3にソフトタイヤを2セット残したい4番手ペレスと5番手セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)はここでは走行しない。


 ハミルトンは1分26秒023でフェルスタッペンを上回ってトップへ。アウトラップでアタック前にスローダウンを強いられたフェルスタッペンはタイヤが冷えており0.292秒差の2番手。


 ここでジョージ・ラッセルが7番手タイムを刻んで2戦連続のQ3進出を決め、シルバーストンの大観衆を沸かせた。ノリスは10番手で辛くもQ3進出を果たし、11番手アロンソは0.025秒差でQ3進出を逃した。アルファタウリも苦戦を強いられガスリーは12番手、13番手オコン、14番手アントニオ・ジョビナッツィ(アルファロメオ)、15番手ランス・ストロール(アストンマーティン)がQ2敗退となった。


 Q3ではメルセデスAMG勢が先頭でコースインし、これにフェルスタッペンが続く。ハミルトンは後続にスリップストリーム効果を与えたくないと考えフェルスタッペンを引き離してアタックに入る。新品ソフトが1セットしか残っていないフェラーリ勢は中古タイヤでのアタック。


 ここでハミルトンはセクター1と3でベストタイムを刻んで1分26秒134でトップに立つ。最終シケインまでフロントタイヤが保たなかったフェルスタッペンは最後にアンダーステアに苦しんで0.172秒差の2番手に留まった。3番手ボッタス、4番手ペレスはそれぞれ0.4秒と0.7秒遅れ、この2台の戦いには割って入ることができない。ベッテルはターン15でワイドになりトラックリミット違反でタイム抹消となる。


 1セットのタイヤでタイミングを集団からずらしてアタックしたラッセルは1分26秒971の7番手タイムを記録した。


 残り3分で各車が最後のアタックへ。ハミルトンはセクター1で最速タイムをさらに縮めるが、風の影響かセクター2中盤でタイムが伸び悩み、ターン16でリヤが流れて大きくカウンターステア。これで自己ベストを更新することができなかった。しかしフェルスタッペンもセクター1と3で自己ベストタイムを更新したもののハミルトンと同様にセクター2中盤で伸び悩み、ハミルトンの1回目のタイムに0.075秒届かず。


 ハミルトンは第4戦スペインGP以来となる予選最速タイムを記録した。2番手フェルスタッペン、3番手ボッタス、4番手ルクレール、5番手ペレス、6番手ノリス、7番手リカルド、8番手ラッセル、9番手サインツ、10番手ベッテルという予選結果となり、このグリッド順で土曜スプリント予選をスタートすることとなる。

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