スーパーGT:2020年のGT500に“黒船”KCMG来襲か。車両はスープラが濃厚?

7月31日(水)17時12分 AUTOSPORT web

 2019年シーズン、スーパーGTのパドックを歩いていると、関係者のあいだで頻繁にささやかれる噂がある。それは「来年のGT500に外国籍のチームが殴り込みをかけてくる」というものだ。


 じつはこの噂は、昨年の11月30日発売号のauto sport本誌(No.1495)でもすでに報じているもので、その正体はずばり“KCMG”と思われる。


 KCMGとは『KCモーターグループ株式会社』の略称名で、香港に本社を構える企業だ。その活動の場はアジア太平洋地域を超えて、世界耐久選手権(WEC)や世界ツーリングカーカップ(WTCR)、インターコンチネンタルGTチャレンジ(IGTC)など多岐に渡っている。

KCMGはcarrozzeria Team KCMGとして小林可夢偉とともにスーパーフォーミュラを戦っている
KCMGはcarrozzeria Team KCMGとして小林可夢偉とともにスーパーフォーミュラを戦っている


 日本国内でも、もはやおなじみの存在で、現在は小林可夢偉を擁してスーパーフォーミュラ(SF)を戦うほか、スーパー耐久や今年から始まったTCRジャパン(TCRJ)にも参戦している。これだけさまざまなカテゴリーを戦っていながら、スーパーGTの現場でその姿を見ないことのほうが不自然でもあった。


 そこで本誌がKCMGのポール・イップ代表を直撃すると、驚くほど明確にGT500への思いを明かした。


「ご存じのとおり我々は世界中のレースを戦っています。じつは意外に知られていないことですが(本社は香港でも)KCMGのモータースポーツ活動に関する中枢はここ(日本)にあります。ヘッドクォーターを日本に持っている以上、やはり日本の最高峰に挑みたいというのは自然な流れでしょう」


 イップ代表はスーパーGTへの参戦意思を隠さず、さらにGT500に出場する難しさもすでに理解していた。


「GT300に出ようとした場合、限られた枠の参戦権を得なければなりません。GT500になるとそのハードルはさらに上がり、大前提として自動車メーカーとの結びつきが欠かせません。ただ、私たちはそこ(GT500)に出ることをあきらめていませんし、出られることを願っています」


 GT500は、来年からDTMと統一されたクラス1規則にもとづいて行なわれ、いままで以上に世界との距離が近くなる。すでに世界を舞台に戦っているKCMGがスーパーGTに殴り込みをかけてくるには、絶好のタイミングと言えるだろう。


 もし、この計画が実現した場合、彼らがタッグを組むメーカーは、ずばりトヨタが濃厚だ。KCMGが“世界に開かれたクラス1仕様スープラ”を走らせることは、これまでの彼らの活動実績から見て自然な流れであり、またベース車が切り替わる節目のタイミングというのも悪くない。トヨタ側の視点に立てば、世界戦略車であるスープラを、グローバルに活動するKCMGのようなチームで走らせることにもメリットがあり、双方の思惑は一致する。


 ただし、疑問も残る。現在、GT500を戦うレクサス陣営はトムスの2台、セルモ、サード、チームルマン、バンドウという実力・実績を兼ね備えた6台体制を敷いているが、本誌がつかんでいる情報では来季の参戦台数も今季と同じ6台。つまり、KCMGがトヨタ陣営に加わった場合、トムスが1台体制とならない限り、どこかのチームと入れ替わるかたちになるわけだ。


 では、どのチームがトヨタ陣営から外れるのか? 選定は決して単純なものではないはずだが、検討要素のひとつには成績もあるだろう。昨年、唯一ヨコハマタイヤを履くバンドウを除き、ブリヂストン勢のシリーズ最下位はルマンだった。


 この結果だけをドライに見れば6号車が対象となり得るわけだが、今季に目を移すと第4戦終了時点でポイントリーダーにつけている。仮にルマンがこのまま今季を制した場合、来季のトヨタ陣営から王者が外れるとは、いくら何でも考えづらい。


 この“ミステリーの結末”を知るためには、まだまだ継続的に状況を見守る必要がある。そして、ひとつ言えることは、レクサス陣営内の生き残りをかけた戦いはシーズン終盤、より激しさを増していくということだ。



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