鈴鹿8耐:チェッカーライダーを務めた平野ルナ「最終ラップは昨年から4秒近く縮めることが出来てよかったです」

2023年8月7日(月)17時40分 AUTOSPORT web

 8月6日、三重県の鈴鹿サーキットで『2023 FIM世界耐久選手権(EWC)第3戦“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース 第44回大会』が開催され、8時間に渡る長丁場の決勝レースが行われた。鈴鹿8耐に唯一の女性ライダーとして参戦し、チェッカーライダーを務めた平野ルナ(Dr.Dry Racing TMR with ACE CAFE)が決勝を振り返った。


 平野は昨年に引き続き、大石正彦と梶山知輝とともに鈴鹿8耐に挑んだ。初日となった金曜日の走行では、梶山の転倒があった際にマシンに大きなダメージを負ってしまう。そのため、予選1回目で平野と梶山はアタックできず、不完全燃焼となってしまったが、メカニックによる懸命な修復が夜通し行われ、土曜日の朝にマシンが完成した。


 しかし、走らせることができるのはメインカーの1台のみということもあり、リスクを回避することが求められた。平野は予選2回目でアタックを行ったが、満足のいく予選結果とはならず、チームは47番手で予選を通過し、決勝に挑んだ。

2023鈴鹿8耐:平野ルナ(Dr.Dry Racing TMR with ACE CAFE)


 レースでは計3度のスティントを担当した平野は、昨年に引き続きチェッカーライダーを務めた。Dr.Dry Racing TMR with ACE CAFEはスタートで順位をいくつか上げて40番手あたりを走行する。転倒やマシントラブルなどもなく、ふたりのライダーが順調に周回を重ねていき、平野の1度目のスティントでは少しトラブルが起こったという。


「ヘルメットにキャメルという水筒のバックを入れているのですが、ホースが折れてしまった影響で飲めず、多分脱水症状もあった感じがあります。本当にびっくりしました」


 ライダー交代後には新しいホースに変えたため、改善されたという。しかしそのトラブルで「いつも以上に身体が疲れてしまい、今まで痛くなったことがないところが痛くて、帯同して頂いた整体師さんに大変お世話になりました」と語った。

2023鈴鹿8耐:平野ルナ(Dr.Dry Racing TMR with ACE CAFE)


 さらに、マシンにタイムが表示されないというトラブルもあったようだ。しかし、Dr.Dry Racing TMR with ACE CAFEは安定したペースで3人のライダーが走り進めていき、中盤から終盤にかけて30番手台を走行。最後は梶山から平野へとマシンが託され、チェッカライダーとして最後までマシンを運びきり、199周を走破して見事31位でチェッカーを受けた。そんな平野は次のように決勝レースを振り返った。


「1スティント目の最後は少しタイムを落としてしまいましたが、2スティント目はタイムを落とさないでしっかり走ることが出来ました」


「去年は夜間走行が初めてだったので何もわからなくて、凄まじいタイムの落ち方をしてしまいましたが、今年こそは少しでもと思い、いろんな先輩のライダーの方にアドバイスを聞いて実践しました。そのこともあり、最終ラップも(昨年から)4秒近く縮めることが出来たのでよかったと思います」


 2022年の総合22位という結果には届かなかったが、目標にしていた鈴鹿8耐での3度目の完走を果すとともに、自身のレベルアップも感じられたという。平野は、このあと全日本ロードレース選手権のST600クラスへ活躍の場を戻すことになる。今回の経験を活かしてさらにレベルアップした姿と、さらに2024年の鈴鹿8耐でも彼女の走りを見られることに期待したい。

2023鈴鹿8耐:平野ルナ(Dr.Dry Racing TMR with ACE CAFE)

AUTOSPORT web

「鈴鹿」をもっと詳しく

「鈴鹿」のニュース

「鈴鹿」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ