TOYOTA GAZOO Racing 2017年NSACAR第23戦ミシガン

2017年8月16日(水)15時48分 AUTOSPORT web

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第23戦ミシガン
マーティン・トゥルーエクス・Jr.が2位フィニッシュ
首位を争ったトヨタ勢は惜しくも勝利を逃す


 最速オーバルミシガンで今季2度目の開催となったカップ戦では最後までトヨタ勢が首位を争ったがトゥルーエクス・Jr.が2位、エリック・ジョーンズが自己最高位タイの3位でフィニッシュ。
 
 2週連続のロードコース戦となったエクスフィニティ・シリーズでは、マット・ティフトが自己最高の3位。
 
 ミシガンでのトラック・シリーズではファイナルラップまで僅差の首位争いを繰り広げたがクリストファー・ベルが2位、カイル・ブッシュが3位、ライアン・トゥルーエクスが4位フィニッシュとなった。


Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第23戦 Pure Michigan 400
開催日:8月13日


マーティン・トゥルーエクス・Jr.が2位フィニッシュ
地元出身のルーキー エリック・ジョーンズが3位


 8月13日(日)、米国北東部ミシガン州ブルックリンのミシガン・インターナショナル・スピードウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第23戦「Pure Michigan 400」が開催された。
 
 ミシガンでのカップ戦は今季2度目。コース幅が広いことが特徴の2マイルオーバルで、NASCARが開催される中でも最速コースのひとつ。過去にはデニー・ハムリンが2勝。2015年にマット・ケンゼスが勝っている他、カイル・ブッシュも1勝を挙げている。


 シーズン終盤の10戦で選抜されたドライバーによりタイトルを争う“プレーオフ”まで、今大会を入れて残り4戦。トヨタ勢では今季4勝のマーティン・トゥルーエクス・Jr.と、1勝を挙げているカイル・ブッシュとデニー・ハムリンが進出を決めているが、今季まだ勝利のないケンゼスは当落線上の16位。
 
 また、ルーキーのエリック・ジョーンズとダニエル・スアレツも勝利を挙げれば“プレーオフ”入りとなるため、各ドライバー勝利を目指し今大会に臨んだ。


 13日(日)午後3時19分、2マイルオーバルを60周、60周、80周の3ステージ合計200周(400マイル:約640km)して競われる決勝レースがスタート。
 
 トヨタ勢はケンゼスが4番手、カイル・ブッシュが6番手、エリック・ジョーンズが8番手、ハムリンが10番手、トゥルーエクス・Jr.が13番手、スアレツが16番手スタート。


 ステージ1はイエローコーションが出ないまま推移し、トップ2台のフォード勢が後続を引き離す一方、トヨタ勢は6位のエリック・ジョーンズを先頭に10位まで5台が連なって追走。


 40周を過ぎたあたりで給油、タイヤ交換のためにグリーンフラッグ下でピットイン。ステージ1はトゥルーエクス・Jr.が4位、エリック・ジョーンズが5位、ケンゼスが7位、カイル・ブッシュが8位、ハムリンが10位に入った。


 ステージ2再スタート前のコーションで、カイル・ブッシュはピットロードがオープンになる前にピットインしてしまいペナルティ。首位と同一周回最後尾の29位から追い上げを強いられることに。
 
 一方、スアレツはここでピットに入らない作戦に出て首位に浮上。ステージ序盤は首位争いを展開した。


 ステージ2もイエローコーションの出ない展開となり、早めのグリーンフラッグピットで周回遅れとなっていたスアレツも、100周目あたりから上位勢がグリーンフラッグ下でピットに入ると首位と同一周回に復帰。
 
 一方、ペナルティを受けたカイル・ブッシュは、スタート直前に再度給油したこともあり、最後の最後までピットを遅らせ、113周目に首位に浮上したところでグリーンフラッグピット。


 全車がピット作業を終えた時点でこの日初めて首位に立ったトゥルーエクス・Jr.がステージ2を制覇。今季15度目のステージウィンとなった。エリック・ジョーンズが4位、スアレツが5位、カイル・ブッシュが9位、ハムリンが10位でポイントを獲得。ケンゼスはピットイン時にスピード違反ペナルティを受け21位へ後退。
 
 ステージ3再スタート前のコーションでは、上位勢がコースに残ったのに対し、スアレツ、ハムリンらがピットイン。戦略が分かれた。
 
 ステージ3の序盤は、首位を逃げるトゥルーエクス・Jr.に、4位から追い上げたエリック・ジョーンズが続きトヨタ・カムリのワン・ツーに。


 139周目、ステージ3のピットイン後、ハンドリングに苦しみ17位を走行していたスアレツを抜いた車両がバランスを崩し壁にヒット。直後にいたスアレツも避けきれずクラッシュし、ここでレースを終えることとなってしまった。


 コーションが出されたが、残り周回数は50周以上あり、無給油では最後まで走り切れないため、トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、5位までポジションを上げていたケンゼス、ハムリンらはピットインせず。その後方のカイル・ブッシュらがピットへ向かった。


 その後はまたもイエローコーションが出ないままの周回が続き、残りが40周を切ったあたりで上位勢はグリーンフラッグ下でピットイン。そんななか、先のコーションでピットインしていたカイル・ブッシュが最後までピットインを遅らせ、トップを独走。
 
 いよいよグリーンフラッグ下でのピットかと思われた186周目にタイヤバースト車両によりイエローコーション。このコーションでは、トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、ケンゼスを含む4台のみがピットインせず、後方グループはピットでタイヤ交換。

2位となったマーティン・トゥルーエクス・Jr.(#78)


 トゥルーエクス・Jr.が先頭、エリック・ジョーンズが2位で残り9周での再スタート。地元ミシガン州出身のエリック・ジョーンズの初優勝なるかに注目が集まったが、残り5周で後続グループのクラッシュが発生し、コース上清掃のために5分半ほどの赤旗中断。レースは延長され、最後の2周“オーバータイム”で決されることとなった。
 
 トゥルーエクス・Jr.、エリック・ジョーンズ、ケンゼスがトップ3,カイル・ブッシュは7位からの再スタートとなったが、赤旗中断の間にタイヤが冷えてしまったトヨタ勢はスタートダッシュでタイヤの新しいライバルの先行を許し、トゥルーエクス・Jr.が2位でチェッカー。
 
 エリック・ジョーンズは3位で続き、地元で自己最高位タイでのフィニッシュを果たした。


 次戦第24戦は8月19日(土)、米国南部テネシー州ブリストルのブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。


ドライバー マーティン・トゥルーエクス・Jr.


「後のカイル・ラーソン(シボレー)とはちょっとタイミングをずらして再スタートを切ろうとしたが、ホイールスピンさせてしまった。長い赤旗中断でタイヤが冷えてしまい、充分に暖めることができなかった」


「僅かにホイールスピンさせた隙を突かれ、後は何もできることはなかった。我々は最後のコーションが出るまで、レースを完全にコントロールしていた。赤旗が痛かった。イエローのままだったら我々はそのまま勝利できていただろう」


NASCAR XFINITY SERIES
第21戦 Mid-Ohio Challenge
開催日:8月12日


マット・ティフトが自身最高位の3位フィニッシュ


 8月12日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第21戦「Mid-Ohio Challenge」が米国北部オハイオ州レキシントンのロードコース、ミッドオハイオ・スポーツカー・コースで開催された。
 
 この週末、カップ・シリーズとトラック・シリーズは約200km離れたミシガンでの開催。エクスフィニティ・シリーズのみ2週連続でのロードコース戦となったため、掛け持ちドライバーはなく、シリーズレギュラーとスポット参戦ドライバーで争われた。


 12日(土)ミシガンでのトラック・シリーズ戦が終わって1時間ほど経った午後3時48分、1周2.258マイルのロードコースを20周、20周、35周の3ステージ合計75周(169.35マイル:約270km)して競われる決勝レースのスタートが切られた。


 今季よりシリーズにフル参戦している21歳のマット・ティフトが5番手スタート、インディ500やスポーツカーレースの出場経験を持つロードコーススペシャリストのジェームス・デイヴィソンが11番手、カップ・シリーズでの優勝経験を持つベテラン、リーガン・スミスが12番手からスタート。


 ティフトは1周目にコースオフを喫し緊急ピットイン。34位まで後退。かわってトヨタ勢の最上位に立ったデイヴィソンが着実にポジションを上げ、10周目には4位へ浮上した。


 15周目にクラッシュ車両によるイエローコーションが出されると、デイヴィソンらトヨタ勢はピットへ。順位は落としたものの、ステージ2スタート前のコーションでコース上に残る作戦を採り、トップ10圏内へ復帰。
 
 イエローコーションが出なかったステージ2をほぼそのままの順位で走り切り、デイヴィソンが3位、スミスが7位、ティフトは11位で終えた。


 ステージ3もトヨタ勢は好位置で再スタートを切ったが、52周目に5台が絡む多重クラッシュが発生。スミスが巻き込まれてしまった。


 63周目には、2位まで順位を上げていたデイヴィソンがコースオフ。7位へ後退。68周目にはこの日2度目の赤旗中断となる多重クラッシュが発生し、またも巻き込まれたスミスはここでレースを終えることに。


 レースは残り5周で再スタート。ティフトが4位、デイヴィソンが6位から追い上げを見せ、ティフトが3位、デイヴィソンが4位でチェッカー。ティフトにとっては自己最高位の3位で、自身2度目のトップ5フィニッシュとなった。


 次戦第22戦は8月18日(金)、ブリストル・モーター・スピードウェイで行われる。


ドライバー マット・ティフト


「サバイバルレースだった。荒れたレースになることは分かっていたので、とにかく着実に走り切ることを心掛けた。メインスポンサーの本拠地はここから1時間くらいのところにあるし、そのコースで好成績を上げることができて良かった」


「こういう結果を望んでいた。この勢いでプレーオフに挑戦したい。もちろんプレッシャーはあるが、ここ1か月間ほど、我々のトヨタ・カムリは本当に速くなっている。残りのレースを今日のように戦えればチャンスはあると思っている」



NASCAR CAMPING WORLD TRUCK SERIES
第13戦 LTI Printing 200
開催日:8月12日


“トヨタ・タンドラ”ツー・スリー・フォー・フィニッシュ


 NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第13戦「LTI Printing 200」が8月12日(土)にミシガン・インターナショナル・スピードウェイで開催された。
 
 トラック・シリーズ戦は年1度行われるミシガンで、トヨタは2014年から3年連続勝利中。2015年はカイル・ブッシュが勝利を挙げている。

NASCARキャンピング・ワールド・トラック・シリーズ第13戦『LTI Printing 200』


 12日(土)午後1時21分、2マイルオーバルを30周、30周、40周の3ステージ合計100周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。


 今季初のポールポジションからスタートを切ったマット・クラフトンが序盤をリード。その後方では、10番手スタートのカイル・ブッシュが2周目にしてトップ5へ浮上した。
 
 5周目に3位を走行していた車両がスピンを喫し、その直後にいたカイル・ブッシュは間一髪でこれを回避。イエローコーションとなった。


 再スタート後はイエローコーションが出ないまま周回が重ねられていき、カイル・ブッシュが15周目に首位に立つと、そのままステージ1を制覇。クラフトンが3位、ベン・ロースが4位、ノア・グラッグソンが7位、ライアン・トゥルーエクスが8位、クリストファー・ベルが10位に入った。
 
 ステージ2もその勢いのままカイル・ブッシュが制覇。ライアン・トゥルーエクス、ベル、クラフトン、ローズと続き、トップ5をトヨタ・タンドラが占めた。


 ステージ3は再スタート直後に5位を走行していたコディ・コーリンが他車との接触でスピン。イン側の壁に激しくクラッシュ。コーリンは無事だったがリタイアとなった。


 この影響で、後続の何台かが接触。その中にカイル・ブッシュも含まれており、フェンダーにダメージを負ったカイル・ブッシュはタイヤがパンク。修復とタイヤ交換のためにピットインを強いられ、15位まで後退してしまった。


 残り28周での再スタートが切られると、カイル・ブッシュが猛烈な追い上げを開始。終盤には、首位を争っていたチームメイトのベルに追いつき、ともに首位を追ったが、最後はわずか0.2秒ほど及ばず、ベルが2位、カイル・ブッシュが3位でフィニッシュ。

2位でフィニッシュしたクリストファー・ベル(#4)

 
 カップ・シリーズで活躍しているマーティン・トゥルーエクス・Jr.の実弟であるライアン・トゥルーエクスが4位に入り、今季4度目のトップ5フィニッシュを果たした。


 クラフトンが6位、グラッグソンが7位、エンフィンジャーが8位に入り、トヨタ・タンドラは6台がトップ10フィニッシュを果たした。


 次戦第14戦は8月16日(水)にブリストル・モーター・スピードウェイで開催される。


ドライバー クリストファー・ベル


「本当に楽しいレースだった。ファンも楽しんでくれたことを願う。我々のトヨタ・タンドラのハンドリングは素晴らしかった。スピード的にはライバルと拮抗していたこともあり、レースを楽しめた」


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