スペインサッカー連盟会長のセクハラ被害者の女子選手が声明を発表…労働組合は第2副首相と会談予定

2023年8月24日(木)18時28分 サッカーキング

ジェニファー・エルモソが労働組合を通して声明を発表 [写真]=Getty Images

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 スペイン女子代表のFWジェニファー・エルモソ(パチューカ/メキシコ)が、スペインの女子サッカーにおける労働組合『フットプロ』を通じて、スペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス会長に対する声明を発表した。

 事の発端となったのは、FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージランドの大会表彰式の最中で起きたルイス・ルビアレス会長によるセクシャルハラスメントだ。壇上に立った同会長は、大会初優勝を成し遂げたスペイン女子代表の選手たちを祝福していたが、ジェニファー・エルモソに対してはハグをした後に両手で顔を掴んで口にキス。この強引なスキンシップがすぐさま主要メディアで報じられると、国内外から批判が殺到。さらに、政府の官僚からも同行為を糾弾されて、謝罪動画を公開していた。

 騒動後に行われたSNS上でのライブ配信では「(キスは)嫌だったわ」と吐露しつつも、その後は同件について沈黙を貫いていたエルモソ。そのなかで『フットプロ』は、「私が所属する労働組合フットプロは、私のエージェント会社TMJと連携して、私の権利を守るために、この問題における仲介者の役割を務めます」と同選手のコメントを紹介。続けて、以下のように声明を発表した。

「フットプロは、女性の尊厳を侵害する行為に断固として非難を表明します。当組合としては、RFEFに対して、必要なプロトコルを実施し、選手の権利の保証及び模範的な措置を講じるように要求します。現世界女王である我が国の代表チームのトップに立つ人物は、あらゆる分野において平等と尊敬の価値を示し続けていくことが必要不可欠です」

「当組合は、女性サッカー選手の権利を侵害するいかなる態度や行為を拒絶します。今回の件が咎められ、当事者が罰せされるように、“容認できない行為”から女子サッカー選手を守るために、模範的な措置が講じられるように行動していきます」

 なお『フットプロ』は、今月28日に第2副首相及び労働・社会経済大臣のヨランダ・ディアス氏との会談を実施予定で「シドニーで開催された女子ワールドカップの決勝戦で起きたような出来事に対して、正当な制裁が科せられるように共同で対処する」とも発表。また、ペドロ・サンチェス首相も「ルビアレス氏の行為は許されないものであり、謝罪は不十分で不適切」と追及するなど、ルビアレス会長の進退を巡っては政府機関が介入する騒動にまで発展している。

サッカーキング

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