スーパーGT:読みも流れもバッチリの近藤真彦監督、決勝は「変化球はなしで行きます」

2017年8月27日(日)1時1分 AUTOSPORT web

 ジェンソン・バトン(MOTUL MUGEN NSX-GT)、小林可夢偉(WedsSport ADVAN LC500)といった今回の注目どころを差し置いて、ポールポジションを獲得して一番の存在感を見せたのがフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R&近藤真彦監督だった。


「予選の順位は真ん中くらいかなと予想していたけど、J-P(デ・オリベイラ)のアタックが良かったよね。1分47秒0が出るとは思わなかった。セクター1が特に速かったよね」と、予選のアタックを振り返る近藤監督。


「今回はQ1、Q2ともにドライバーが頑張ってくれた。予選前に俺がふたりに刺激を与えたからね。魔法を掛けた感じかな(笑)。それでふたりとも、アタックを全開で行かざるを得なくなった」と早速、予選から策士ぶりを発揮していた模様。


「Q1の(佐々木)大樹はハード目のタイヤでよくやったと思う。なんとか8番手以内で帰ってきてくれれば、Q2でポールが狙える自信があった。そこで大樹が4番手で帰ってきてくれたからね」と、今回の予選は近藤監督の狙いどおりの展開となったようだ。


 その良い流れは予選後も続いた。予選後に抽選で決められる決勝スタートタイヤが、Q1の使用タイヤに決定。オリベイラのQ2アタックはQ1よりもソフトタイヤだったが、フォーラムエンジニアリング GT-RはラッキーなことにQ1のハード目のタイヤで決勝をスタートすることになったのだ。


 これには近藤監督も思わず、「ツイているね」とひと言。流れはどうやら、フォーラムエンジニアリング GT-Rに傾いているようだ。ちなみに、近藤監督がドライバーにかけた魔法が何だったかは、最後まで分からなかったが、明日の決勝は策士になるわけでも、再び魔法を使うわけでもなさそうだ。


「みなさん、明日はいろいろと期待していると思いますけど(笑)、変化球はなしで行きますから。直球で勝負させて頂きます」と、早くも決勝の戦略を明言する近藤監督。


 なんだかいつもとはちょっと雰囲気の異なる、近藤監督の戦略。もしかして、正攻法と見せかけて、実は……などと勘ぐってしまうが、ポールからいったい、どんなレースを見せるのか。


「最後の鈴鹿1000kmでポールを獲れて、チームとしてもヨコハマゴムとしても、ニッサンとしても存在感を見せることができたのはすごく大きなことだと思う。もちろん、1000kmは他のレースとは違って、ポールから逃げて簡単に勝てるものじゃないから、そこはじっくり、タイヤと相談しながらレースをしていきます」と、決勝への展望を述べた。


 バトン、可夢偉とともに、最後の鈴鹿1000kmで見事、ポールを獲得したフォーラムエンジニアリング GT-R&近藤監督。今回はその直球の威力を、まずは楽しみに拝見させて頂こう。


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