存続危機のボルトンに14日間の猶予…ベリーは125年在籍のEFLから追放

2019年8月28日(水)8時28分 サッカーキング

かつて中田英寿氏、西澤明訓氏、宮市亮がプレーしたボルトン [写真]=Getty Images

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 イングランド・フットボールリーグ(EFL)は27日、経営難で存続危機に陥っているリーグ1(イングランド3部)のボルトンとベリーについて声明を発表した。ボルトンには14日間の猶予を与えられ、ベリーにはEFLからの追放が言い渡された。

 ボルトンは近年、経営状況が悪化して、今年5月に破産申請をしていた。今月23日にクラブを売却することで合意していたようだが、その翌日には破談。EFLから、現地時間27日17時までに、売却を完了させるか、期限延長のための十分な理由を提示しなければ、EFL(2〜4部リーグ)から除外されると通達されていた。期限は過ぎたものの、買収の交渉が決着していないため、クラブには14日間の猶予が与えられた。現地時間9月12日の午後11時59分までにクラブ売却を完了させるか、今シーズンを戦える資金を確保できることを証明しなければ、EFLから除外となる。

 ベリーは経営難により、今シーズン開幕5試合を行うことができていなかった。ボルトンと同じ日時に期限を設けられていたが、データ分析会社『C&Nスポーティング・リスク』との買収交渉が期限の約1時間半前に破談。その後、新たな企業が買収への興味を示したようだが、十分な解決には至らないと判断され、125年在籍したEFLからの追放が決まった。EFLからの除外は、1992年に倒産した追放されたメードストン以来。なお、今シーズンのリーグ1は23チームで行われ、降格枠は4チームから3チームに減ることが決まった。

 ボルトンは、1888年に開幕した世界最古のリーグであるEFLの創設メンバーで、2001−02シーズンから2011−12シーズンまでプレミアリーグに在籍していた。2005−06シーズンには元日本代表MF中田英寿氏や元ナイジェリア代表MFジェイジェイ・オコチャ氏らを擁し、UEFAカップ(ヨーロッパリーグの前身大会)でベスト32に進出。また、中田氏以外にも、西沢明訓氏や宮市亮(現ザンクト・パウリ)がプレーしたことでも知られている。2016年にも破産危機に陥っていたが、当時はクラブOBのディーン・ホールズワース氏が率いる団体『スポーツ・シールド・コンソーシアム』にクラブを買収されて破産を回避していた。

 ベリーは1885年創設で、1894年にEFLに昇格した。1900年と1903年に2度のFAカップ制覇を果たし、1部で戦った1925−26シーズンにはクラブ最高位の4位をマーク。昨シーズンはリーグ2(イングランド4部)で2位で終わり、1年での3部復帰を果たしていた。イギリスメディア『BBC』によると、27日には約300人のファンが集まり、予定されている試合の開催を願い、ボランティアでスタジアムを清掃したという。

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