マクラーレン「2台そろってリタイアという結末に胸がえぐられるような思い」/F1イタリアGP日曜

2017年9月4日(月)7時58分 AUTOSPORT web

 2017年F1イタリアGP決勝で、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソとストフェル・バンドーンはともにリタイアした(アロンソは17位完走扱い)。


「胸をえぐられるような思いがするほど落胆した一日だった」とチームは振り返っている。土曜夜にバンドーンのMGU-Kに問題が見つかり、PU内のこのエレメントを交換することになったが、作業には非常に時間がかかり、パルクフェルメの制限もあるため、時間内に終えることは不可能であると判断。そのためエンジン全体を交換することになり、新しいMGU-K、MGU-H、ICE、ターボチャージャーを導入した。それによってバンドーンは25グリッドの降格ペナルティを科され、18番グリッドからのスタートとなった。一方フェルナンド・アロンソは金曜に行ったパワーユニット交換により35グリッド降格され、19番グリッドについた。


 レース序盤にふたりとも順位を上げたが、アロンソは早い段階からギヤボックスのセンサーに問題を抱え、アップシフトに苦しみながらのレースとなった。一時は11番手まで上がったものの、ギヤボックスの不具合は悪化していき、センサーに問題があるためにチームがモニターすることもできなくなったため、予防的措置で51周目にピットに呼び戻され、リタイアすることになった。


 バンドーンは順調にポジションを上げ、トップ10圏内を走ったが、パワー低下を訴え、34周目にリタイアした。マクラーレンチームはMGU-Kの問題を疑っているという。


■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
レーシングディレクター エリック・ブーリエ
 今シーズン何度も見てきたように、今回もドライバーたちがその才能を発揮したため、予想に反してポジティブな結果を達成することができるかもしれないという期待を抱いた。しかしまたもや不満が残る結果となり落胆することになった。このサーキットでは困難に直面することになると分かっていたが、ドライバーふたりは素晴らしいスタートをして、力を尽くしてポジションを上げることに努めた。6周目の終わりにはストフェルとフェルナンドは13位と14位を走っており、他車がピットインし始めることでさらに順位を上げ始めた。


 スタートしてからわずか数周後に、フェルナンドはギヤボックスの問題に苦しみ始めた。センサーの問題なのではないかと考えている。彼のエンジニアがレースの間ずっと、ソフトウェアのマネジメントツールで問題を修正するようフェルナンドに指示したが、センサーの問題であるため遠隔でギヤボックスをモニターするのがどんどん困難になってきたので、予防的措置でマシンをリタイアさせるほかなかった。フェルナンドはレースの大部分を不利な状態で戦わなければならず、制御するのが難しいマシンに乗っていたために、ペースや勢いを維持することが困難だった。そんな状況で、難しい課題をいくつも抱えていながら、渾身の力で、素晴らしい戦いをしてくれた。彼にチェッカーを受けさせることができず、残念に思う。


 ストフェルの一日は心が痛むような結末を迎えた。週末を通して優れたパフォーマンスを見せてきた彼は、今日の午後は何周にもわたってトップ10圏内を走った。18番グリッドからスタートしながら、一時は7位まで上がったのだ。それにもかかわらず、またもやエンジンの信頼性の問題が発生した。ストフェルは、8番グリッドからスタートする機会を奪われたばかりか、入賞目指してポジションを上げるべく注ぎ込んだ努力もすべて無駄になってしまった。昨日のQ3と同様に、彼はパワー低下の症状に見舞われた。予選の時と同じ問題なのではないかと推測しているが、それによって彼はリタイアしなければならなくなった。
    
 どこよりも困難なこのサーキットで戦うチャンスを得るため、チームの全員が懸命に努力してきた。それにもかかわらず、イタリアGP、そしてヨーロッパラウンドを、本当に悔しく、失望に満ちた形で締めくくらなければならなかった。    


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