フェラーリはイタリア2連戦で大苦戦との予想「F1にとってよくないこと」と嘆く元ドライバー

2020年9月4日(金)16時25分 AUTOSPORT web

 元F1ドライバーで現在『Sky F1』で解説者を務めるマーティン・ブランドルは、フェラーリの難局はさらに深刻化する可能性があると考えている。


 2020年のフェラーリは苦境から抜け出す方法を見つけ出すことができず、シーズンが進むにつれて、チームのパフォーマンスは貧弱という表現を越えて完全に悲惨な状況にまで落ち込んでいる。


 昨年違法行為を疑われたフェラーリが、FIAと機密協定を結んだ後、パワーユニット(PU/エンジン)のパフォーマンスが低下して苦しんでいることについては多くの報道がなされている。しかし、ベルギーでは同じパワーユニットを搭載するアルファロメオC39に決勝で負けたことを考えると、問題はパワーだけでなく車体SF1000にも問題があるものと考えられる。


「(ベルギー決勝で)ワークスフェラーリの上位の方が、勝者から73秒遅れだった。順位はフィニッシュした17台中13位だ」とブランドルはレース後の『Sky』のコラムにおいて記している。


「カルロス・サインツJr.のマクラーレンが出走できていたら、フェラーリは14位になっていただろう。この週末でフェラーリが見せていたのはその程度のペースだ。昨年はポールポジションから優勝を決めていたのにだ」


「昨年彼らがパワーユニットにやっていたことがなんであれ、それはやめなければならなかった。そのせいで彼らのパフォーマンスは大きな打撃を受けたが、我々は詳細を知ることを許されていない」


「だがそれでも、同じパワーユニットを積む、はるかに少ない予算で運営されているアルファロメオに乗るキミ・ライコネンが、セバスチャン・ベッテルを抜いて前に留まっていたことの説明はつかない」


「まるでフェラーリは悪い振る舞いをしたために、教室の後ろに立たされている生徒のようだ。だがそれでも彼らのマシンは、アルファよりは速いはずだ」


「シャルル・ルクレールはフェラーリで優れたパフォーマンスを発揮してきたが、(ベルギーGPの)日曜日はそうではなかった。この状況を見るのはつらいものであり、まったくもってF1が必要としている状況ではない」


「モンツァとムジェロでの次の2戦は、フェラーリにとって針のむしろになる可能性がある」


 F1の技術規則が大幅に変更されるのは2022年であり、それまではフェラーリの痛みと苦しみは続くだろうと、ブランドルは考えている。


「F1には十分な資金がある。2021年の新たなバジェットキャップの仕組みと、2022年の新世代マシンによって、グリッド上の20台の差は1秒以内になることが期待される」


「健全なF1の将来のために、全体の差を縮めなければならない」

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