【J1リーグ2022】白熱する残留争い!終盤戦のスケジュールや展望は?

2022年9月5日(月)14時0分 FOOTBALL TRIBE

アンドレス・イニエスタ(左)食野亮太郎(中)金子翔太(右)写真:Getty Images

明治安田生命J1リーグ2022シーズンは終盤へとステージを移し、各クラブの運命が形作られていく。例年よりも早く11月には最終順位が確定するイレギュラーなシーズンであり、早くも残り10試合を切った。


一見、優勝争いに注目が集まりがちだが、今シーズンはいつになく残留争いが面白い。例年はある程度降格するクラブの見当がつく展開が多いが、まだどのクラブにも残留の可能性が十分にあるからだ。ここからの終盤戦、私たちが予想もしていなかったような展開が起こりうるため、最後の最後まで見逃せない。


ここではJ1リーグで残留争い(現13位から18位)に位置するクラブたちの、今後の対戦スケジュールや終盤戦の展望について詳しく見ていきたい。




京都サンガ FWピーター・ウタカ 写真:Getty Images

第13位:京都サンガ(勝ち点29)


攻撃力:★★★☆☆
守備力:★★★★☆
選手の士気:★★★★★
残留争い経験値:★★★★☆
勝負強さ:★★★☆☆


リーグ戦残り試合(8試合)


  • 9月10日:鹿島アントラーズ(H)
  • 9月14日:横浜Fマリノス(H)
  • 9月18日:FC東京(A)
  • 10月1日:サガン鳥栖(A)
  • 10月8日:名古屋グランパス(H)
  • 10月12日:川崎フロンターレ(A)
  • 10月29日:セレッソ大阪(H)
  • 11月5日:ジュビロ磐田(A)

カップ戦残り試合(1試合)


  • 9月7日:東京ヴェルディ(H)※天皇杯

残り試合は決して容易な相手ではないが、京都サンガは残留する可能性は高いと考える。まずはチョウ・キジェ監督の存在である。かつて湘南ベルマーレを率いた時に残留争いを経験しており、このような局面での戦い方に慣れている点は安心材料だろう。守備陣の崩壊しにくく上位陣に引けを取らない失点数の少なさは得失点差の観点で優位なポジションを意味している。


また8月24日に他界したクラブ名誉会長である稲盛和夫氏の訃報を受け、クラブ・サポーターの結束力がさらに増した印象を受ける。9月3日のヴィッセル神戸戦では全員の想いを1つにして7試合ぶり勝利を収めた。モチベーションも高くこの勢いでJ1残留を目指したい。


さらにはこの夏に加入した新外国人選手たちが残留に向けたジョーカーになると予想する。アラン・カリウス、パウリーニョ・ボイアの新たに加わった攻撃陣は今後の戦いの中で十分に活躍できるポテンシャルを秘めている。9月7日に行われる天皇杯は彼らのデビュー戦になるだろう。




湘南ベルマーレ MF米本拓司 写真:Getty Images

第14位:湘南ベルマーレ(勝ち点29)


攻撃力:★☆☆☆☆
守備力:★★★☆☆
選手の士気:★★★★☆
残留争い経験値:★★★★☆
勝負強さ:★★★★☆


リーグ戦残り試合(8試合)


  • 9月7日:横浜Fマリノス(A)
  • 9月10日:清水エスパルス(A)
  • 9月17日:浦和レッズ(H)
  • 10月1日:セレッソ大阪(A)
  • 10月8日:FC東京(A)
  • 10月12日:ヴィッセル神戸(A)
  • 10月29日:サガン鳥栖(H)
  • 11月5日:柏レイソル(A)

現在14位に位置する湘南ベルマーレも残留争いに巻き込まれているが、開幕から勝ち星がなかった時期から比べると比較的優位なポジションに位置しており、対戦相手からも戦いにくい相手として厄介な存在と化している。9月3日に行われた川崎フロンターレ戦でもアディショナルタイムの劇的弾による逆転勝利を収め、昨シーズン王者相手にシーズンダブルを記録した。


ここ一番での勝負強さが湘南ベルマーレには備わっており、山口智監督を筆頭にモチベーションはどこよりも高いと見ている。懸念点は今後の試合スケジュールだ。アウェイ戦が多く残されている点は無視できない。8試合中6試合がアウェイ戦と難しい戦いになるだろう。


アビスパ福岡 MF前寛之 写真:Getty Images

第15位:アビスパ福岡(勝ち点28)


攻撃力:★☆☆☆☆
守備力:★★☆☆☆
選手の士気:★★★☆☆
残留争い経験値:★★★☆☆
勝負強さ:★★★☆☆


リーグ戦残り試合(6試合)


  • 9月10日:横浜Fマリノス(A)
  • 9月17日:清水エスパルス(H)
  • 10月1日:ヴィッセル神戸(H)
  • 10月8日:北海道コンサドーレ札幌(A)
  • 10月29日:柏レイソル(H)
  • 11月5日:浦和レッズ(A)

カップ戦残り試合(3試合)


  • 9月7日:ヴァンフォーレ甲府(H)※天皇杯
  • 9月21日:サンフレッチェ広島(H)※ルヴァンカップ
  • 9月25日:サンフレッチェ広島(A)※ルヴァンカップ

昨2021シーズンの快進撃から一転、今シーズンはJ1残留確定ができないアビスパ福岡だが、残留争いを繰り広げるクラブの中で唯一、天皇杯・ルヴァンカップといった2つのカップ戦を残しているクラブである。カップ戦との両輪を回す難しさがアビスパ福岡が向き合わなければならない課題と言えるだろう。


また18クラブ中、最もゴール数が少なく、直近5試合で11失点と壊滅的な結果が続いており、この不安定さが続けば残留の可能性は徐々に狭まってくるかもしれない。




ガンバ大阪 FW食野亮太郎 写真:Getty Images

第16位:ガンバ大阪(勝ち点28)


攻撃力:★★★☆☆
守備力:★★☆☆☆
選手の士気:★★☆☆☆
残留争い経験値:★★★☆☆
勝負強さ:★★☆☆☆


リーグ戦残り試合(6試合)


  • 9月10日:FC東京(H)
  • 9月18日:ヴィッセル神戸(A)
  • 10月1日:柏レイソル(H)
  • 10月8日:横浜Fマリノス(A)
  • 10月29日:ジュビロ磐田(H)
  • 11月5日:鹿島アントラーズ(A)

現在16位に位置するガンバ大阪の残留難易度は高いと考える。残り6試合と他のクラブに比べて試合数が少ない点はデメリットになるだろう。どれも落とすことのできないプレッシャーに苛まれることになった。ただ、下位同士の直接対決も残されており、ここでの試合を制すれば残留の可能性は劇的に上がることになる。


気になる点は2点。まずはホーム戦での勝負弱さが目立つことだ。あれだけの魅力的なスタジアムやサポーターの恩恵を受けながら、それらを無下にしているのが現状だ。また片野坂知宏氏に代わり指揮することになった松田浩監督には戦術的柔軟性が欠如している。9月3日に行われたサガン鳥栖戦では劣勢になりながらも4-4-2のフォーメーションを頑なに変えず攻勢に出なかった点や左サイドの守備に修正を加えられなかった。露呈した勝負弱さは今後の残留争いを繰り広げる中で影響しなければいいのだが…。


ヴィッセル神戸 MFアンドレス・イニエスタ 写真:Getty Images

第17位:ヴィッセル神戸(勝ち点24)


攻撃力:★☆☆☆☆
守備力:★★☆☆☆
選手の士気:★☆☆☆☆
残留争い経験値:★★★☆☆
勝負強さ:★★☆☆☆


リーグ戦残り試合(8試合)


  • 9月10日:名古屋グランパス(H)
  • 9月14日:FC東京(H)
  • 9月18日:ガンバ大阪(H)
  • 10月1日:アビスパ福岡(A)
  • 10月8日:サンフレッチェ広島(H)
  • 10月12日:湘南ベルマーレ(H)
  • 10月29日:川崎フロンターレ(A)
  • 11月5日:横浜Fマリノス(H)

カップ戦残り試合(1試合)


  • 9月7日:鹿島アントラーズ(H)※天皇杯

Jリーグクラブで最も人件費が高いとされるヴィッセル神戸だが、積み上げた投資効果は期待していた方向とは真逆へ進行している。現在勝ち点24の17位に位置している。アジア・チャンピオンズリーグは敗退、残すところリーグ戦と天皇杯に戦いの舞台は絞られた。


残試合数は8試合と残留のチャンスはあるものの、大型外国人選手の不在や、二転三転する監督人事によって選手たちのモチベーションは低いように見受けられる。1つ1つのプレーが決して丁寧とは言えず、危機感を持たずにプレーしている印象だ。


ただ唯一の望みはホーム戦を多く残していること。残された6試合ものホーム戦が勝利以外の結果では本当に「J2」の2文字が現れることになるだろう。特に9月18日に行われるガンバ大阪戦は勝利を求める激戦になることが予想される。




ジュビロ磐田 FW金子翔太 写真:Getty Images

第18位:ジュビロ磐田(勝ち点23)


攻撃力:★★☆☆☆
守備力:★☆☆☆☆
選手の士気:★★☆☆☆
残留争い経験値:★★☆☆☆
勝負強さ:★★☆☆☆


リーグ戦残り試合(7試合)


  • 9月11日:北海道コンサドーレ札幌(A)
  • 9月17日:セレッソ大阪(H)
  • 10月1日:清水エスパルス(A)
  • 10月8日:鹿島アントラーズ(H)
  • 10月12日:横浜Fマリノス(A)
  • 10月29日:ガンバ大阪(A)
  • 11月5日:京都サンガ(H)

現在リーグ戦最下位に低迷しているジュビロ磐田は、ここから残留に向けたグレートエスケープを実行したいところ。渋谷洋樹新監督のもとで立て直しを図るが、ここまでまだ勝利はない状態。


チームの平均年齢も高く、伊藤彰元監督が作り上げてきた戦術からしてもアグレッシブに動くことができず足踏みをしている印象を受ける。とにかくボールへの反応が遅いと考える。


さらに、アウェイ戦は特に苦手としている点も残留に向けて黄色信号といえる要素で、13試合のうち奪った勝ち点はたった7ポイント。アウェイの地で1ポイントでも勝ち点を上積みしつつも、残されたホーム戦3試合で結果を残すことが重要と考える。

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