合計7発の壮絶な乱打戦！　バイエルンがマンチェスター・U退けCL白星発進

　20日、チャンピオンズリーグ（CL）のグループA第1節が行われ、バイエルン（ドイツ）とマンチェスター・ユナイテッド（イングランド）が対戦した。

　2019−20シーズン以来となる欧州制覇を目指すバイエルン。今シーズンもブンデスリーガで3勝1分と無敗をキープしたまま迎えるCL初戦となった。直近のブンデスリーガからのスタメンの変更は1枚のみで、トーマス・ミュラーに代わってジャマル・ムシアラがトップ下で先発出場を果たした。また、トーマス・トゥヘル監督はベンチ入り禁止処分のため、アシスタントコーチが指揮をとった。

　対するマンチェスター・ユナイテッドはシーズン序盤ではあるもののプレミアリーグで5戦を消化し3敗と、決して芳しくないチーム状況。直近のブライトン戦でも3失点を記録するなど、リーグワースト3の10失点とディフェンス面の不安定さも露呈している。さらにケガ人の続出によりベンチには3名のGKが名を連ねるなど、ベストとは言えない布陣で臨む一戦となった。こちらもスタメンの変更は直近のプレミアリーグからは1枚のみで、スコット・マクトミネイに代わりファクンド・ペリストリが起用された。

　試合は序盤の4分、マンチェスター・ユナイテッドに決定機。クリスティアン・エリクセンからのグラウンダーのクロスをゴール至近距離からペリストリが押し込もうとするも、ここはアルフォンソ・デイヴィスの守備に阻まれシュートを打てず。さらにこぼれ球をエリクセンが狙うも、GKスヴェン・ウルライヒが好セーブを見せ開始早々の先制点とはならなかった。

　すると28分、ホームのバイエルン・ミュンヘンが均衡を破る。右サイドでボールを持ったレロイ・サネがペナルティエリア内のハリー・ケインからの落としにダイレクトで左足を振り抜くと、甘いコースに飛んだシュートはGKアンドレ・オナナがセーブできず。攻め込まれるシーンの多かったバイエルンが先制点を奪った。

　さらにそのわずか4分後の32分、バイエルンはムシアラの単独突破からゴール前で待ち構えていたセルジュ・ニャブリが豪快にゴールネットを揺らす。少ないチャンス、短い時間でリードを2点に広げた。

　後半に入って先に試合を動かしたのはマンチェスター・ユナイテッド。ゴール前での巧みなパス交換から最後はマーカス・ラッシュフォードのパスを受けたラスムス・ホイルンドが仕上げ、49分という早い時間帯に反撃の狼煙を上げた。

　しかし直後の51分、クリスティアン・エリクセンが自陣ペナルティエリア内でハンドを犯し、これがPKの判定。これをハリー・ケインが危なげなくゴール左に沈め、バイエルンが勢いづくマンチェスター・ユナイテッドを再び突き放した。

　その後はバイエルンがボールを保持し、完全に試合を掌握。パス回しにも余裕が見られ、幾度となくゴールに迫る。対してマンチェスター・ユナイテッドはGKオナナが好セーブで追加点を許さないものの、攻撃陣が反撃の糸口をつかむことができない。

　防戦一方となっていたマンチェスター・ユナイテッドだったが88分、ゴール前に混戦でカゼミーロが体勢を崩しながらも左足で追加点をねじ込みチームを鼓舞する。

　しかしアディショナルタイム2分、バイエルンは中央のジョシュア・キミッヒからの浮き球のパスに抜け出したマティス・テルが至近距離からショートバウンドで右足を振り抜きチーム4点目を記録。途中出場から勝利を決定づける重要な得点を挙げた。

　それでもマンチェスター・ユナイテッドはアディショナルタイム5分、敵陣左サイドで得たフリーキックでブルーノ・フェルナンデスのお膳立てからカゼミーロが意地のヘディング弾で再び1点差に迫る。しかしその直後に試合終了の笛が鳴り、終盤に大きな動きを見せたゴールショーは、4−3とバイエルンの勝利で幕を閉じた。
　
　次節バイエルンは10月3日にアウェイでコペンハーゲン（デンマーク）との一戦。マンチェスター・ユナイテッドは同日ホームにガラタサライ（トルコ）を迎える。

【スコア】
バイエルン　4−3　マンチェスター・ユナイテッド

【得点者】
1−0　28分　レロイ・サネ（バイエルン）
2−0　32分　セルジュ・ニャブリ（バイエルン）
2−1　49分　ラスムス・ホイルンド（マンチェスター・ユナイテッド）
3−1　53分　ハリー・ケイン（PK／バイエルン）
3−2　88分　カゼミーロ（マンチェスター・ユナイテッド）
4−2　90＋2分　マティス・テル（バイエルン）
4−3　90＋5分　カゼミーロ（マンチェスター・ユナイテッド）