F1 Topic:甚大な被害を被ったメキシコ大地震、10月末のメキシコGPに向け主催者がコメント

2017年9月22日(金)13時53分 AUTOSPORT web

 9月19日にメキシコ中部を襲ったマグニチュード7.1の大地震による犠牲者は確認されているだけでも200人を超え、現在も懸命の救助作業が続いている。 


 そんな中、10月27日から開催されるメキシコ・シティーで開催が予定されているメキシコGPの主催者のCIEから、サーキット施設に関して、「地震後、2度調査を行なったが、幸運にも現時点で地震による被害はほとんど受けていない」という報告が入った。


 主催者は「被害に遭った人々への救援を最優先する」としながらも、「2017年のメキシコGP開催に向けて最終的な確認作業を行なっている」と述べている。


 F1で過去に開催地が地震に見舞われたのは、95年のパシフィックGPだ。この年の1月に阪神大震災に見舞われたため、岡山県にあるTIサーキット英田(現在の岡山国際サーキット)で春に開催される予定だったパシフィックGPは秋に移行され、鈴鹿の日本GPと連続開催された。


 2011年にも日本は東日本大震災に見舞われたが、開催まで半年以上あり、かつ鈴鹿は直接的な被害は受けていないため、日本GP開催に関しては大きな問題とはならなかった。ただし、同年栃木県のツインリンクもてぎで開催されたMotoGP日本グランプリには、福島第1原発の状況に不安を抱いたMotoGP前年覇者のホルヘ・ロレンソが出場を辞退するなど、混乱が起きた。


 今回のメキシコ地震では原発の被害はいまのところ入っていない。また施設にも大きな被害はない。だが、約1カ月後に開催されるメキシコGPまでに、市内が平常になるかはかなり疑問が残る。その矢先に出された主催者側からのリリース。メキシコGPのマネジングディレクターを務めるフェデリコ・ゴンザレスは次のようにコメントしている。


「昨年と一昨年のメキシコGPを見ればわかるように、メキシコ人が結束すれば、不可能なものは何もない。今回もわれわれは皆でこの困難を乗り越えていく。それには、国際社会による救援も重要です」


 リリースの行間には、国民が甚大な被害を受けている中、「メキシコGPを開催します」と声を大にして言えないものの、すでに多額の開催権料F1側に支払っている以上、自ら開催を中止するわけにもいかないジレンマが感じられる。


 今後のFIAおよびリバティ・メディアの対応に注目したい。


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