NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2018年第28戦リッチモンド レースレポート

2018年9月29日(土)6時34分 AUTOSPORT web

モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第28戦リッチモンド
カイル・ブッシュが通算50勝目!
M.トゥルーエクス・Jr.とともに次ラウンド進出確定
エクスフィニティもC.ベルが制しトヨタが週末制覇


 プレーオフ2戦目のリッチモンドでは、後方スタートとなったカイル・ブッシュが後半見事な追い上げを見せ今季7勝目、自身通算50勝目を挙げ、プレーオフの次ラウンド進出を確定。マーティン・トゥルーエクス・Jr.も3位でフィニッシュし、獲得ポイントにより次ラウンド進出を確実なものとしました。
 
 エクスフィニティ・シリーズでもクリストファー・ベルがポール・トゥ・ウインでプレーオフ初戦を制し、次ラウンド進出を決めました。


Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第28戦 Federated Auto Parts 400
開催日:9月22日


カイル・ブッシュが通算50勝目!
M.トゥルーエクス・Jr.とともに次ラウンド進出確定


 9月22日(土)、アメリカ東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・レースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第28戦『Federated Auto Parts 400』が開催されました。
 
 シーズン終盤の10戦で上位ドライバーがタイトルを争うプレーオフは2戦目を迎えました。トヨタ勢ではレギュラーシーズンのチャンピオンを獲得したカイル・ブッシュ、今季4勝を挙げているマーティン・トゥルーエクス・Jr.、フル参戦2年目で初勝利を挙げ初進出を果たした22歳のエリック・ジョーンズ、デニー・ハムリンの4名がプレーオフに進出しました。

カップ・シリーズでの自身通算50勝目を挙げ、プレーオフ次ラウンド進出を決めたカイル・ブッシュ

 
 第1ラウンドでの脱落が決まる次戦シャーロットは、オーバルコースの内側に新設されたロードコースを組み合わせた“ローバル”での初レース。プレーオフ初戦では惜しくも勝利を逃したトヨタ勢ですが、何が起こるか予想もできない初レースの前に次ラウンド進出を決めるべく第2戦に臨みました。


 予選では、ここリッチモンドで過去3勝を挙げているハムリンが最前列2番手、トゥルーエクス・Jr.が3番手、エリック・ジョーンズが8番手。リッチモンドで過去5勝、今年春の大会も制しているカイル・ブッシュは11番手につけましたが、予選時に負ったダメージ修復のために、規定外の作業を行ったとして後方スタートとなりました。


 22日(土)午後7時35分、1周0.75マイルオーバルを100周、100周、200周の3ステージ合計400周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。3番手スタートのトゥルーエクス・Jr.がハムリンをかわすと首位に迫り、サイド・バイ・サイドでの激しいバトルの末に、41周目に首位浮上。
 
 ハムリンはハンドリングに苦しみじりじりと順位を落とすなか、57周目に他車と接触しハーフスピン。何とか立て直したものの、イエローコーションが出ないなかでのタイヤ交換を余儀なくされ、周回遅れとなってしまいました。


 後方スタートのカイル・ブッシュは、16周目にトップ20圏内に浮上すると、ステージ終盤にはトップ10争いをするまでにポジションを上げました。ステージ1はトゥルーエクス・Jr.が制し、今季9度目のステージウイン。ハムリンはステージ終盤、ピットに入らない上位勢に対し、唯一新しいタイヤという優位性を活かし、トゥルーエクス・Jr.らをパスして首位と同一周回に復帰。9位まで追い上げてステージ1を終え、貴重なポイント獲得を果たしました。エリック・ジョーンズは7位、カイル・ブッシュは13位。
 
 ステージ1をトップ10で走り抜いたエリック・ジョーンズでしたが、ステージ2前のコーション時、ピット作業でペナルティを受けることとなり23位へ後退。
 
 ステージ2もイエローコーションが一度も出ない展開のなか、2番手から再スタートで首位に立ったトゥルーエクス・Jr.がトップチェッカー。シーズン10度目のステージウイン。これで既に今レース20ポイント、プレーオフポイント(ポイントリセットの次ラウンドへ持ち越せる)も2ポイント獲得しました。


 前半2ステージを制し、前半200周中162周にわたって首位を走行したトゥルーエクス・Jr.でしたが、ステージ3スタート前のピット時に作業ペナルティを科され、21位へとポジションを落としての再スタートを切ることとなってしまいました。
 
 一方、レース前半ハンドリングに苦しんだカイル・ブッシュは、ステージ2を11位で終えましたが、その後のピットでの調整が効を奏しポジションアップ。再スタートから30周ほどでトップ5へ。


 ステージ3もイエローコーションの出ない展開が続き、フルに給油すれば最後まで走り切れる265周を過ぎたあたりから、各車グリーンフラッグ下でのピットイン。全車がピットを終えた時点でカイル・ブッシュが2位、ハムリンが11位、トゥルーエクス・Jr.は14位。


 2位のカイル・ブッシュは猛追を見せ、286周目に首位奪取。その後は後続を引き離し独走状態で次々に周回遅れにしていく速さを見せました。325周目、この日アクシデントとしては初めてのイエローコーション発生。各車、燃料は足りているものの、終盤戦へ向けてのバトルのためにセッティング調整とタイヤ交換のためにピットへ。
 
 再スタートではカイル・ブッシュが先行を許すものもすぐに奪い返し、激しい首位争いを展開。カイル・ブッシュは首位を守り、素晴らしい追い上げを見せたトゥルーエクス・Jr.が3位へとポジションを上げたことで、シーズン前半を支配した“ビッグ3”(カイル・ブッシュ、ケビン・ハービック:フォード、トゥルーエクス・Jr.)がワン・ツー・スリー体制に。
 
 レースは残り20周を切ってから、2位のハービックが猛追を見せ首位のカイル・ブッシュに度々襲いかかりましたが、カイル・ブッシュはこれを凌ぎきってトップチェッカー。今季トップタイの7勝目。そして、自身カップ・シリーズでの記念すべき50勝目を挙げることとなりました。この勝利により、カイル・ブッシュはプレーオフ第2ラウンドへの進出が確定。カイル・ブッシュは春に続き、今年のリッチモンド戦を春・秋両方制覇しました。
 
 また、トゥルーエクス・Jr.も3位でフィニッシュし、獲得したポイントにより、第2ラウンドへの進出を確実なものとしました。


 次戦第29戦は9月30日(日)、アメリカ東南部ノースカロライナ州コンコードのシャーロット・モーター・スピードウェイで、オーバルとその内側に新設されたロードコースを組み合わせた“ローバル”で初開催されます。


ドライバーコメント カイル・ブッシュ


「大好きなリッチモンドの秋大会でようやく勝つことができました。昨日の予選で壁にヒットして車両にダメージを負い、後方からの追い上げを強いられました」


「チームは素晴らしい作業で修復してくれ、まったく問題なくレースをスタートできました。レース序盤、路面温度が下がる前は、なかなかグリップが得られず苦戦しましたが、中盤以降は調整が効を奏し、勝利を争えるまでになりました」


「最後の2号車(ブラッド・ケゼロウスキー:フォード)とのバトルは本当に厳しかったです。何とか逃げ切ることができましたが、もう10周あったら分かりませんでした。400周で終わって良かったです」


NASCAR XFINITY SERIES
第27戦 GoBowling 250
開催日:9月21日


クリストファー・ベルが今季5勝目!
プレーオフ第2ラウンド進出を決める


 9月21日(金)にNASCARエクスフィニティ・シリーズのプレーオフ初戦となる第27戦『GoBowling 250』がリッチモンド・レースウェイで開催されました。


 21日(金)午後7時49分、1周0.75マイルオーバルを75周、75周、100周の3ステージ合計250周(187.5マイル:約300km)して競われる決勝レースがスタート。春のリッチモンド戦も制しているクリストファー・ベルが、今季4度目のポールポジションから激しい首位争いを展開。

プレーオフ初戦をポール・トゥ・ウィンで制し、第2ラウンド進出を決めたクリストファー・ベル

 
 ステージ2では、昨年一杯でフル参戦から引退し、今大会急遽代役で参戦することとなったNASCARカップ・シリーズの人気ドライバー、デイル・アーンハート・Jr.と首位を争い、ステージ1、ステージ2ともに2位で終えました。
 
 ステージ3でもベルは上位争いを展開。終盤の225周目、中団グループの接近戦で、プレーオフでも上位を争う2台が接触し、ともにスピン。これでイエローコーションが出されると、2番手で再スタートを切ったベルが好ダッシュを決めて首位浮上。
 
 そのまま逃げ切ったベルが今季5勝目を挙げました。エクスフィニティ・シリーズのプレーオフ初戦を制したことで、ベルはプレーオフの第2ラウンド進出を決めることとなりました。
 
 ベルとともにエクスフィニティ・シリーズでのプレーオフに進出した21歳のブランドン・ジョーンズは8位。トップ10フィニッシュを果たし、プレーオフ1戦目を終えた時点では、次ラウンド進出圏内となるランキング8位につけています。


 次戦第28戦は9月29日(土)、シャーロット・モーター・スピードウェイの“ローバル”で行われます。


ドライバーコメント クリストファー・ベル


「我々のトヨタ・カムリは必ずしも今夜最速だったわけではなく、それでもこのような形で勝利できたというのはなかなかないことですが、でも我々は勝ちました」


「本当にピットクルーやクルーチーフの素晴らしい仕事のおかげです。とても興奮しています! リッチモンドでの今年の両レースを制し、今季5勝目を挙げることができて、本当にうれしいです」


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