【中日】井上一樹監督誕生へ 新体制も受難の船出か 心配されるチーム”空洞化”とは
2024年10月9日(水)11時44分 ココカラネクスト

井上新監督は低迷するチームの再建が託されることになる(C)産経新聞社
3年連続最下位で退任した立浪和義監督の後任に井上一樹2軍監督が昇格することが確実となった。
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10月8日、宮崎フェニックス・リーグで指揮を執る井上氏が球団からの要請を受諾したことが一斉に報じられた。
長く低迷するチームの再建が託された新任監督は、育成と勝利の2大命題と取り組むことになりそうだ。
まず来季を見据えて大事になってくるのはチーム編成。この点において注目となっているのは、オフの最重要課題となる絶対守護神のライデル・マルティネスの去就となる。
今季は60試合に登板し、キャリアハイの43セーブをマーク。2年ぶり2度目となるセーブ王に輝いた。
球団も今季年俸2億円(推定)から大幅増で全力で慰留する構えを見せているが、安定した力を発揮する抑えはどの球団も欲しがるピースであり、動向が注目されている。
またチームでは今オフ、左腕の小笠原慎之介がポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指している。2016年ドラフト1位入団、今季もローテーションの柱として24試合に登板、5勝11敗、防御率「3.12」と勝ち星にはなかなか恵まれなかったが、チームを支えた。
投手王国といわれるチームも今季は開幕投手を務めた柳裕也が不振に悩まされ、大野雄大、涌井秀章といった主力投手も高齢化が進んでいる。
希望の光は最優秀防御率(1.38)のタイトルに輝いた高橋宏斗やトミージョン手術から復帰した梅津晃大などにもなるが、自慢のピッチングスタッフにも"空洞化"が心配されている。
そして上位浮上のためには近年の課題である打線強化が欠かせない。
細川成也、オルランド・カリステといった主軸とともに移籍1年目でやや寂しい成績となった中田翔の再生をどう目指していくのかも大事なポイントとなりそうだ。
一方で井上新監督といえば、阪神ヘッドコーチ時代にも若手を乗らせるモチベ−ターとしての手腕は認められている。今季は2軍監督としてチームを見守った。ブライト健太、鵜飼航丞、石川昂弥などブレイクが待たれる若手も多いとあって、本格覚醒を促せるかも注目される。
長く低迷するチームをどう蘇らせるか。補強含め、フロントの全面バックアップ体制も欠かせないだろう。実直な人柄も評価されている新指揮官の手腕に期待が高まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]