スーパーGTの新・環境燃料呼称は『カーボンニュートラル・フューエル』。2023年、全車への導入を目指す

2021年10月24日(日)12時32分 AUTOSPORT web

 10月24日、スーパーGT第6戦『AUTOPOLIS GT 300km RACE』開催中のオートポリスで、スーパーGTのプロモーターであるGTアソシエイションが坂東正明代表の定例会見を開き、このなかでかねてより検討している環境燃料について、その導入へのロードマップを坂東代表が示した。GTAとしては、2023年シーズンに、参加車両全車に完全導入することを目指している。


 2021年第2戦の定例記者会見から話題にのぼった環境燃料について、これまでは『化石燃料を使用しない、バイオe-fuel』という表現をGTAはしてきたが、今後は新燃料について『カーボンニュートラル・フューエル』という呼称を使用していくと坂東代表。燃料成分の詳細や原材料の由来などについては、今後明らかになる見込みで、今回の発表ではまだ明らかにされていない。


 坂東代表は「GT500の3マニュファクチャラーについては昨日も話し合いをもち、スーパーフォーミュラも含めての問題として考えていく」と、日本のトップシリーズが足並みを揃え、新燃料導入を推進していく考えを明らかにした。


「過去の例だと、300kmレースならば必要な燃料の総量は1レースで2万5000リッター。これが年間8レースあり、さらにスーパーフォーミュラは年間5万リッター必要とのことで、トータル25リッターが年間に必要となる。貯蔵や輸入など、きっちり決めてやっていきたい」


 気になる導入へのタイムラインだが、GT500に関してはトヨタ、ホンダの2メーカーに対してすでにテスト燃料が供給されており、現在はベンチテストで確認を行っている段階。出力はわずかに落ちるものの、補正およびゴム製部品の見直し等、最低限の変更で対応は可能だという。


 さらに2021年シーズン閉幕後のオフ、「GT500のメーカーテストで、(実車に)入れます」とし、2022年シーズン開幕前に、新燃料での実車テストを開始したい考えを明らかにしている。


「2023年には全車への導入を目指したい」と坂東代表。今後は年内にもサプライヤーを選定し、2022年の早い段階でテストへ投入、さらに物流や貯蔵といった問題がクリアされれば、2022年のシーズン中に実際のレースでの使用燃料として投入したい考えを、坂東代表は明らかにしている。


 また、GT300クラスに対しても同一の燃料を使用する予定であり、GT3車両に対しては「使う燃料が決まったら、成分表を(海外の)マニュファクチャラーにも送りたい」(坂東代表)としており、DTMやGTワールド・チャレンジなど海外GT3レースを主管する団体とも協力し、GT3マニュファクチャラーに新燃料への対応を求めていく可能性もあるようだ。

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