源田の生涯ライオンズ宣言に胸ワクも、来年待つ主砲のFA権取得がレオファンの胸をしめつける理由

2022年11月27日(日)10時39分 ココカラネクスト

(C)Getty Images

 西武・源田壮亮内野手が26日、来季から5年総額15億円プラス出来高という大型契約を結んだ。今季年俸1億9000万円から、1億1000万円増となる年俸3億円で固定され、そこに毎年ごと成績に応じた出来高が加わるという形式。源田は「本当にいいのかなと思うぐらいの評価をいただいた」と感謝の言葉を口にした。

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 球団にしてみれば、来年控える国内フリーエージェント(FA)権取得を前に、先手を打った格好だ。順当なら来季中にFA権を手にする、不動の正遊撃手。5年連続ゴールデン・グラブ賞の球界最高と称される守備力だけでなく、打線の上位に座る切り込み役で、つなぎもこなす。昨年は24盗塁で盗塁王のタイトルも手にした。来季で主将4年目となる精神的支柱でもあり、まさしく代えの効かない選手だった。

 このオフは外崎修汰が国内FA権を行使した上で、4年契約に合意して宣言残留。源田と2人そろって「生涯ライオンズ」を力強く宣言した。

 一方で出て行く強打者を引き留めることはできなかった。同日、オリックスへFA移籍した森友哉が入団会見に臨んでいた。これでチームからのFA流出は、19年オフの秋山翔吾以来で20人目。この数は12球団最多であり、FA流出の負の歴史の流れが完全に止まったわけではない。

 そして来季、源田だけでなくもう一人、FA権取得が見込まれるのが主砲の山川穂高だ。こちらは源田とは異なり、現時点で複数年契約での契約延長に合意、といったニュースは聞こえてきていない。今季は41本塁打、90打点で本塁打と打点の2冠王を獲得と、ここ数年の低迷から復活を果たした。春先の本塁打量産ペースは、ヤクルト・村上宗隆をしのぐほどだった。「村神様」の大爆発で影は薄くなったが、今季のパ・リーグで最強の打者の一人であったことは間違いない。

 森とはドラフト同期入団で仲が良かった。森のオリックス移籍が決まった直後には、ツイッターに思い出写真を添えて、惜別の言葉を贈った。「全身つるまで練習させられて、コーチにもいっぱい怒られて。死んでも見返すって言い続けて9年前に絶対2人で3番4番打つってずっと言い続けてな」など、当時を振り返るコメントは、多くの西武ファンの感動を呼んだ。

 だが、来オフにはその西武ファンを悲しませる決断に至る可能性もなくはない。今夏のオールスターではNPBの公式チャンネルの動画の一つに選手たちの会話が偶然拾われており、その中で軽口交じりに山川のソフトバンク移籍をにおわす内容が含まれていたと、一部ネットニュースで騒然となった。

 沖縄出身の大砲だけに、地域性という点では九州を本拠地とするソフトバンクは西武よりも地元に近い。このオフには沖縄出身のDeNA・嶺井博希も、ソフトバンクへFA移籍。森も地元大阪を本拠とするオリックスへFA移籍した。

 2年続けて打線の柱である仲良しコンビを失う事態はあるのか。源田の生涯ライオンズ宣言は頼もしい限りだが、西武ファンは来年待つ悲劇を恐れ、気をもむ1年間になるのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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