シュワルツマンが4勝目。角田裕毅は選手権5位後退も3位まで5点差【FIA-F2第11戦バーレーン レース2】

2020年11月29日(日)20時14分 AUTOSPORT web

 11月29日(日)、2020年FIA-F2第11戦バーレーンのスプリントレース(決勝レース2)がバーレーン・インターナショナル・サーキットで開催され、ロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)が優勝し今季4勝目。日本の角田裕毅(カーリン)は1周目の接触が原因で後退し15位フィニッシュ、選手権5位に後退した。佐藤万璃音(トライデント)は11位だった。


 気温27.6度、路面温度34.4度でドライコンディション。規定周回数は23周、タイヤ交換義務はなし。


 ポールポジションには選手権5位のシュワルツマン、2番手はマーカス・アームストロング(ARTグランプリ)。レース1で最後尾スタートから6位となった角田が3番手、4番手にはライバルのニキータ・マゼピン(ハイテックGP)、また佐藤は20番手からのスタートとなる。


 現地時間13時ちょうど、日本時間の19時にフォーメーションラップを開始。マゼピンがグリッドから動き出せず一瞬緊張が高まるも、その後に始動し本来のポジションへ。


 その後全車グリッドにマシンをつけ、シグナルはオールブラック、スプリントレースがスタートした。


 角田が1つポジションアップに成功。だが1コーナーを回った際にアームストロングのノーズと角田の右リヤが軽く接触しており、これが原因で右リヤタイヤがスローパンク、角田はピットインを余儀なくされてしまった。


 3周目、4番手争いがヒートアップ。スタートでドロップしたマゼピンがシューマッハーを抜きにかかるも、お互い順位を入れ替えるデッドヒートで接近状態を維持しながら周回を重ねていく。


 上位勢では唯一の1分46秒台で周回するマゼピンは5周目にユアン・ダルバラ(カーリン)を交わし3番手に。なおテオ・プルシェー(HWAレースラボ)のマシンから消化器が噴射してしまい、6周目にマシンをストップ。これによりセーフティカー(SC)が導入された。


 このタイミングで下位走行組がピットイン。さらに角田が2度目のタイヤ交換を行いレースは一旦仕切り直し。8周目からレースは再開する。


 シュワルツマン、アームストロング、マゼピンの順に各車周回を始めようかという矢先のターン9のブレーキングでアイロットがダルバラに追突、2台はスピンしダメージを負ってしまいバーチャル・セーフティ・カー(VSC)が導入された。


 その後ダルバラと、さらに接触に巻き込まれていたルカ・ギオット(ハイテックGP)がリタイヤすることとなった。


 トップ3のオーダーは変わらず、一方で後方からは選手権5位のクリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)が7番手まで浮上。10周目にレースは再開、角田は19番手から前を追う。


 その周の最終コーナーからマゼピンがアームストロングのスリップに入り、1コーナーでパス。マゼピンの新たなターゲットは1.528秒前の首位シュワルツマンだ。


 ペースが落ち気味なアームストロングは12周目にペドロ・ピケ(チャロウズ・レーシング・システム)にも抜かれてしまい4番手へ後退。0.7秒後方からはミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)が迫ってくる。


 13周目、佐藤がジュリアーノ・アレジ(MPモータースポーツ)を抜いて11番手浮上に成功。シーズン2度目のポイント獲得へ向けて8位を目指し、次は2.5秒先をいく同僚のロイ・ニッサニーとの差を詰めていく。


 5番手を走るシューマッハーだがタイヤを労わりつつ走行しているのか後続から猛攻をくらい、周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)に抜かれルンガー、フェリペ・ドルゴヴィッチ(MPモータースポーツ)もピタリと背後に付かれてしまった。


 トップ3に順位が変動したのはラスト2周となった22周目。3番手を走行していたピケがマシントラブルでストップ。後方ではタイヤ交換を行ったルイ・デレトラズ(チャロウズ・レーシング・システム)が後方から次々にライバルを抜き去り、表彰台圏内の3番手にポジションアップする。


 最終的に6台がストップする荒れたレースを、安定した走りで一度も首位を明け渡さなかったシュワルツマンがトップチェッカー。ルーキーながらシーズン最多の4勝目を記録した。


 2位にはマゼピン、3位にはデレトラズ。選手権ライバルのルンガーは6位、シューマッハーは7位、日本の佐藤は11位、角田は15位でレースを終えた。


 ポイントランキング上位6台は、首位に205点のシューマッハーが首位。2番手に191点のアイロット、3番手に162点のマゼピン、4番手に159点のシュワルツマン、5番手に157点の角田、6番手に149点のルンガーと続く。


 残り1戦、2レースとなったFIA-F2。レース2の取得可能最大得点は17点なので、次戦レース1終了時点で選手権6位のドライバーと18点差が付いていれば、その時点で角田のシーズン5位以上が確定する。


 だが上述の通り、角田とルンガーは8点差で、選手権3位から6位までのポイント差が15点と拮抗しており、最終戦レース2まで白熱した戦いが続くと予測される。


 2020年シーズン最終戦となる第12戦は同地バーレーンの高速レイアウトを使用して開催。12月4日(金)〜12月6日(日)だ。

編集部計:2020年FIA-F2ポイントランキング上位6台 得点推移


■FIA-F2第11戦バーレーン スプリントレース(レース2) 暫定リザルト





































































































































































Pos.No.DriverTeamTime/Gap
121R.シュワルツマンプレマ・レーシング23Laps
224N.マゼピンハイテックGP5.283
311L.デレトラズチャロウズ・レーシング・システム6.472
45M.アームストロングARTグランプリ10.655
53周冠宇ユニ・ヴィルトゥオーシ15.133
66C.ルンガーARTグランプリ18.564
720M.シューマッハープレマ・レーシング20.741
815F.ドルゴヴィッチMPモータースポーツ23.51
922R.ニッサニートライデント25.352
1016A.マルケロフBWT HWAレースラボ31.150
1123佐藤万璃音トライデント31.848
122D.ティクトゥムダムス39.824
1314G.アレジMPモータースポーツ43.904
141S.ゲラエルダムス44.427
157角田裕毅カーリン49.148
164C.アイロットユニ・ヴィルトゥオーシ1’03.463
179J.エイトケンカンポス・レーシング1Lap
1810G.サマイアカンポス・レーシング1Lap
1912P.ピケチャロウズ・レーシング・システム2Laps
2025L.ギオットハイテックGPDNF
218J.ダルバラカーリンDNF
2217T.プルシェーBWT HWAレースラボDNF

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