ファッションとクルマを融合。WTCRをリードする『リンク&コー』はどんなブランド!? ジーリー副代表に聞く

12月3日(火)18時0分 AUTOSPORT web

 2019年も、各ラウンドでツーリングカーらしい非常に激しいレースが展開されるWTCR世界ツーリングカーカップ。そんなシリーズは多種多様な車種バラエティが魅力だが、今季からWTCRに登場したのが、中国のリンク&コー(LYNK & CO)だ。マッシブなボディをもつリンク&コー03は今季のタイトル争いもリードする存在だが、ブランドの狙いとWTCRというカテゴリーへの参加について、10月のWTCR日本ラウンドの際、リンク&コーを展開するジーリー・オートモービルのビクター・ヤン副代表に話を聞いた。


■ファッションとクルマを融合するブランド


 リンク&コーは、中国の巨大自動車メーカー、ジーリーのブランドのひとつで2016年に生まれた。ジーリーはボルボやマレーシアのプロトン、さらにロータスの筆頭株主であるだけでなく、ダイムラーの筆頭株主でもあるなど、グローバルな展開を行う企業だ。


 そしてそんなジーリーが、自動車だけではなく「クルマで出かけるだけではなく、ライフスタイル全体を提案するブランド」としてボルボと共同で展開するのがリンク&コー。「スタッフも皆さん若いですし、イベントを開催するときもすごくスタイリッシュなんです」というのは、ヤン副代表のインタビューに先立ち、ブランドについて説明してくれた、リンク&コーのブランドアンバサダーを務めているレーシングドライバーの塚本奈々美だ。


「昨年は03プラスという限定エディションを中国で販売したのですが、そのドライビングのアンバサダーを務めました。寧波でのWTCRでイベントを行い、そこの優勝者にクルマを1台プレゼントするなど、すごく元気があるメーカーです」


 日本では販売は行っていないため、ファンにとってはまだモータースポーツ以外では馴染みがないブランドではあるが、塚本によれば、中国ではなんと即完売する人気ブランド。それも若者のユーザーが非常に多いという。


「通勤で使っていてもカッコいいし乗りやすく、インテリアも近未来的。街乗りでも使いやすいサイズで、かつスポーティな走りが楽しめるんです。またアパレルも展開し、ファッションとクルマをすべて“リンク”して、皆さんで“ファン”を楽しみましょうというブランドです」


 リンク&コーは、市販車としてSUVの01、02、そしてセダンボディをもつ03をリリースしている。その03が、リンク&コーのスポーツブランドとしてのイメージを牽引する存在としてWTCRに参戦しているのだ。塚本は、ブランドアンバサダーとして中国では03のテレビCMにも出演しているという。

リンク&コーを展開するジーリー・オートモービルのビクトール・ヤン副代表とブランドアンバサダーの塚本奈々美
リンク&コーを展開するジーリー・オートモービルのビクトール・ヤン副代表とブランドアンバサダーの塚本奈々美


■今後TCRでのグローバル活動も展開へ


 さて、そんなリンク&コーのパブリッシングリレーションを担当するヤン副代表は、塚本とともに非常に気さくな様子でインタビューに応えてくれた。年齢も若く、リンク&コーのもつイメージとも通じる。


「我々は新しいチーム、クルマ、ドライバーと新しいものづくしでWTCRに挑んだんだ。今年はマレーシアや寧波のように新しいコースもあるシーズンだが、そのなかで、チームのパフォーマンスについてはとても満足しているし、トップグループにいられることは嬉しいことだ」とヤン副代表。


「リンク&コーがWTCRをプラットフォームとして活用したことで、若い中国のモータースポーツファンが熱狂してくれて、オンラインゲームでも楽しみ、そこからサーキットにも来てくれて、チームもサポートしてくれているのを喜んでいるよ」


 塚本が言うとおり、リンク&コーは現在中国で破竹の勢いで若者たちに支持されているという。そしてそのイメージリーダーである03に「我々はさらなるパフォーマンスを与え、リンク&コーのブランドをトップに引き上げたい。03のレースバージョンのようなものも作りたいと思っている」とヤン副代表は言う。


 そして、その戦略は市販車に留まらず、サーキットにも拡大しそうだ。ヤン副代表は、「我々はカスタマーレーシングプログラムを中国、そしてグローバルに立ち上げようと思っていて、まずは中国のドライバー、そしてヨーロッパ、日本でも展開したい」とWTCRで高いパフォーマンスを示したTCRカーを販売し、「リンク&コーのブランドエクスペリエンスをもたらしたい」と将来に向けて語った。

リンク&コー03
リンク&コー03


■日本参入はしばらくは無しだが……


 ヤン副代表によれば、リンク&コー03 TCRは2020年は中国のカスタマーチーム向けに、そして2021年以降はヨーロッパや、そして日本でも展開したいというから楽しみなところ。また、ジーリーとして中国国内に、サーキットエクスペリエンスが楽しめるようなコースを建設する予定もあるという。


「クルマの可能性ももちろんあり、デザイン、パワー、技術、そしてWTCRでのプロモーションも大きく寄与している。リンク&コーはユニークなブランドエクスペリエンスを体験することができているんだ」とヤン代表。


 スタイリッシュなボディ、ボルボとの連携によるパフォーマンスをもつリンク&コー03だけに、ぜひ日本でもその走りを体験したいところではあるが、ヤン副代表は「日本というマーケットは、もともとの日本メーカーが非常に強い」とTCRはさておき、市販車での日本進出は3年間はないだろうという。


「ただ日本のサプライヤーとは多くの関係があるし、今後長期的な観点に立ったとき、電気自動車の普及や水素など、技術的な変化が訪れれば、参入するタイミングはあると思っているよ」


「いまは次世代自動車の生産に関する手法も変わってきており、中国でもモビリティが変化しつつある。若いカスタマーの関心もクルマだけではないからね」


 変わりゆく中国の勢いをそのまま反映したかのように、そのプレゼンスをWTCRを通じてみせつけているリンク&コー。日本メーカーにとっても見過ごせない強力なライバルとなりそうだ。

リンク&コー01
リンク&コー01
リンク&コー02
リンク&コー02


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