シトロエンのWRC2プログラムにグリアジンが移籍加入。2024年はロッセルとの2台体制に
2023年12月7日(木)12時5分 AUTOSPORT web

シトロエン・レーシングは12月4日、2024年シーズンのWRC世界ラリー選手権のWRC2クラスにおいて、ヨアン・ロッセルとニコライ・グリアジンが『シトロエンC3ラリー2』のワークスマシンをドライブすると発表した。これまでにもWRCのサポートカテゴリーで豊富な経験を積み上げてきたふたりは、DGスポーツ・チームとともにシトロエン・レーシングのWRCプログラムを主導することとなる。
28歳のロッセルは、6年連続でシトロエンのステアリングを握ることとなった。彼は2021年にはC3ラリー2を駆ってWRC3のタイトルを獲得したほか、先月閉幕した2023年シーズンではWRC2クラスに参戦しモンテカルロとクロアチア優勝。シーズン2勝をマークし、ポイントランキングでアンドレアス・ミケルセン(シュコダ)とガス・グリーンスミス(シュコダ)に次ぐトップ3に入った。
「ステランティス・グループが僕に示してくれた信頼をとても誇りに思うよ」とロッセルは語る。
「来シーズン、彼らのクルマに乗り続けて10年になるんだ! 忠誠心と一貫性を重視する僕にとって、2019年から乗っているシトロエンで走り続けることは理にかなっていると言えるね」
「2024年のシーズンも非常に激しいものになるだろうけど、チームにはニコライ(・グリアジン)がいる。彼は多くのイベントでドライブしているし、あらゆる路面でマシンの開発を助けてくれるだろう。僕らは、彼のような何キロも走り続ける選手を必要としていたんだ」
一方のグリアジンは、ここ数シーズンにわたりシュコダ・ファビアのステアリングを握っていた。シトロエンに乗り換えるという新たなチャレンジに向き合う彼は26歳。2023年シーズン、グリアジンはWRC2チャレンジクラスでカエタン・カエタノビッチ(シュコダ)に次ぐシリーズ2位となり、WRC2クラスでもランキング4位につけた。
「“C3ラリー2ファミリー”の一員に加わることは、僕のキャリアの新たな章になる。素晴らしいチームと素晴らしい環境に身を置くことは、本当に重要なんだ」と話すグリアジンは、すでにC3のドライブも体験したようだ。
「すでにマシンはテストしていて、ターマック(舗装路)ではとてもいい感触だったよ。グラベル(未舗装路)も良いんだけど、僕のドライビングスタイルに最適なセットアップを見つけるにはテストを重ねる必要があるね」
「2024年は、賢く、戦略的に、いつものように仕事をこなしてドライビングを楽しむことがもっとも重要だと思っているよ」
ステランティス・モータースポーツのカスタマーレーシング・スポーティングディレクターを務めるディディエ・クレメントは次のように付け加えている。
「グリアジンの才能と経験は誰もが認めるところであり、彼が加入してくれたことに我々も興奮している。また、ステランティス・モータースポーツのジュニアカテゴリーで頭角を現してきたロッセルの加入も、我々にとって大きなメリットだ」
「このふたりの才能は来年、ベルギーのDGスポーツ・チームの一員となり、シトロエン・レーシングを代表して2024年のWRCに参戦する。彼らのプログラムはすでに来週末からスタートする予定であり、彼らは(2024年の開幕戦)ラリー・モンテカルロに向けた準備のため、南フランスで開催されるラリー・デュ・デヴォリュイに参加することになっている」