シーズン中の僚友交代も角田裕毅が善戦。ウイリアムズはアルボンが圧倒/2023年F1チームメイト対決

2023年12月29日(金)17時52分 AUTOSPORT web

 2023年も多くのレースで盛り上がりをみせたF1世界選手権。今回は参戦10チームのなかでシーズン中に繰り広げられたチームメイト対決を振り返る。第1弾はハース、アルファロメオ、アルファタウリ、ウイリアムズの4チームだ。


■ハース:ヒュルケンベルグの安定感が光る


 2023年は、ニコ・ヒュルケンベルグとケビン・マグヌッセンというベテランを擁するも、コンストラクターズランキング最下位に終わってしまったハース。ドライバーふたりの成績を比べると、決勝ではヒュルケンベルグがマグヌッセンを13戦で上回り、最高位はマグヌッセンの10位に対してヒュルケンベルグは7位と、シーズン全体でヒュルケンベルグが上位となった。


 興味深いのは入賞圏内フィニッシュがヒュルケンベルグは第3戦オーストラリアGPの1回に対して、マグヌッセンは第2戦サウジアラビアGP、第5戦マイアミGP、第16戦シンガポールの3回と、シーズン全体で上回っている部分。予選最高位もヒュルケンベルグの5番手に対し、マグヌッセンは4番手と、速さはほぼ互角に感じる。


●ハース 2023年チームメイト対決結果


比較項目:ニコ・ヒュルケンベルグ/ケビン・マグヌッセン
最上位グリッド:5番手/4番手
予選でチームメイトを上回った回数:15回/7回
決勝最高位:7位/10位
決勝でチームメイトを上回った回数:13回/9回
入賞圏内フィニッシュ回数:1回/3回
獲得ポイント:9点/3点
リタイア回数:2回/5回
ドライバーズランキング:16位/19位

ニコ・ヒュルケンベルグ&ケビン・マグヌッセン(ハース)


■アルファロメオ:決勝ではボッタスが上位も予選最上位は周


 続いてはコンストラクターズランキング9位のアルファロメオ。2013年F1デビューのバルテリ・ボッタスと、F1参戦2年目の周冠宇では、決勝ではさすがにベテランのボッタスが13戦で周を上回った。


 入賞圏内フィニッシュは4対3の僅差でボッタスが勝利し、決勝最高位はボッタスが8位、周が9位とそこまで大差がついておらず、このあたりはマシン性能なりの成績と感じる。ただ、予選では16対6でボッタスが周を上回るも、最高位は第12戦ハンガリーGPで自己最高位の5番手を獲得した周となっている。


●アルファロメオ 2023年チームメイト対決結果


比較項目:バルテリ・ボッタス/周冠宇
最上位グリッド:7番手/5番手
予選でチームメイトを上回った回数:16回/6回
決勝最高位:8位/9位
決勝でチームメイトを上回った回数:13回/9回
入賞圏内フィニッシュ回数:4回/3回
獲得ポイント:10点/6点
リタイア回数:3回/3回
ドライバーズランキング:15位/18位

バルテリ・ボッタス&周冠宇(アルファロメオ)


■アルファタウリ:シーズン中のチームメイト変更も角田裕毅が善戦


 2023年のスクーデリア・アルファタウリは、日本人ドライバーの角田裕毅こそ全戦を戦ったものの、僚友は3人が務めるという激動のシーズンとなった。まず前半戦チームメイトのニック・デ・フリース対角田では、予選と決勝のすべてで角田が圧勝。デ・フリースはまさかのノーポイントでF1から去ることになった。


 そんなデ・フリースと交代し、第12戦ハンガリーGPからレギュラー復帰を果たしたのがダニエル・リカルド。第14戦オランダGPの骨折で一時離脱するも、復帰後は第20戦メキシコシティGPで7位に入賞し、角田の2023年最高位である8位を上回ったのは、さすが優勝経験者と言えるだろう。


 リカルドの一時離脱に伴い、第14戦オランダGPからシーズン途中でF1デビューを飾ったのが、全日本スーパーフォーミュラ選手権を戦っていたリアム・ローソン。思わぬかたちでのF1初参戦となったローソンは、デビュー3戦目の第16戦シンガポールGPで9位初入賞、2ポイントを獲得している。


●アルファタウリ 2023年チームメイト対決結果


比較項目:角田裕毅/ニック・デ・フリース/リアム・ローソン/ダニエル・リカルド
最上位グリッド:6番手/12番手/10番手/4番手
予選でチームメイトを上回った回数:16回/2回/1回/3回
決勝最高位:8位/12位/9位/7位
決勝でチームメイトを上回った回数:14回/2回/3回/3回
入賞圏内フィニッシュ回数:6回/0回/1回/1回
獲得ポイント:17点/0点/2点/6点
リタイア回数:2回(1DNS)/2回/0回/0回
ドライバーズランキング:14位/22位/20位/17位

ニック・デ・フリース&角田裕毅(アルファタウリ)
リアム・ローソン&角田裕毅(アルファタウリ)
角田裕毅&ダニエル・リカルド(アルファタウリ)


■ウイリアムズ:予選・決勝ともにアルボンが圧倒


 2022年の最下位から脱出し、2023年はコンストラクターズランキング7位に浮上を果たしたウイリアムズ。チームメイト対決という点では、エースのアレクサンダー・アルボンの大活躍が目立ち、ずべての面でローガン・サージェントを圧倒してみせた。


 特に予選は22戦すべてでアルボンが先行し、決勝は8度の入賞で27ポイントを獲得し、2023年にウイリアムズが得た28ポイントのほぼすべてをひとりで稼いでいる。ルーキーだったサージェントにとってアルボンは強敵かもしれないが、2年目は安定感を身につけ善戦してほしいところだ。


●ウイリアムズ 2023年チームメイト対決結果


比較項目:アレクサンダー・アルボン/ローガン・サージェント
最上位グリッド:4番手/6番手
予選でチームメイトを上回った回数:22回/0回
決勝最高位:7位/10位
決勝でチームメイトを上回った回数:18回/2回
入賞圏内フィニッシュ回数:8回/1回
獲得ポイント:27点/1点
リタイア回数:4回/7回
ドライバーズランキング:13位/21位

ローガン・サージェント&アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)

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