ひとり親世帯、中・高校卒業後の進路等…厚労省の全国調査

2023年1月6日(金)11時45分 リセマム

全国ひとり親世帯等調査

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厚生労働省は2022年12月26日、「令和3年度 全国ひとり親世帯等調査結果報告」の結果を公表した。ひとり親世帯の実態や、中学校・高等学校卒業後の進路等が明らかになった。

 「全国ひとり親世帯等調査」は、全国の母子世帯、父子世帯および養育者世帯の生活の実態を把握し、これらひとり親世帯等に対する福祉対策の充実を図るための基礎資料を得ることを目的に、おおむね5年ごとに実施している。

 2022年(令和3年)度は、2021年11月1日時点について、国勢調査により設定された調査区から無作為に抽出した4,105の母子世帯、1,329の父子世帯、123の養育者世帯を対象に実施。2,653の母子世帯、866の父子世帯、93の養育者世帯から有効回答を得て集計した。

 世帯数(推計値)は、母子家庭が119万5千世帯、父子世帯が14万9千世帯。母子世帯になった理由は、「死別」が5.3%、離婚等の「生別」が93.5%。父子世帯になった理由は、「死別」が21.3%、「生別」が77.2%。

 母子世帯の母の就業状況をみると、86.3%が就業しており、雇用形態は、「正規の職員・従業員」が48.8%、「パート・アルバイト等」が38.8%。父子世帯の父は88.1%が就業しており、雇用形態は「正規の職員・従業員」が69.9%、「自営業」が14.8%、「パート・アルバイト等」が4.9%だった。

 世帯年収等の状況について、2021年(令和2年)の母子世帯の母自身の平均年間就労収入は236万円。世帯の平均年間収入(同居親族を含む世帯全員の収入)は373万円となっており、これは国民生活基礎調査による児童のいる世帯の平均所得を100として比較すると、45.9となっている。

 また、2021年(令和2年)の父子世帯の父自身の平均年間就労収入は496万円、世帯の平均年間収入は606万円であり、国民生活基礎調査による児童のいる世帯の平均所得を 100として比較すると、74.5となる。

 ひとり親世帯の子供の進路について、中学校卒業後の進路は、母子世帯・父子世帯共に、「高校」の割合がもっとも高く、母子世帯で89.9%、父子世帯で92.9%。母子世帯では、ついで「高等専門学校」2.8%、「就労」0.6%。父子家庭では「就労」2.9%、「高等専門学校」1.5%の順となっている。

 高等学校卒業後の進路は、母子世帯では「大学」がもっとも多く41.4%であり、「就労」22.2%、「専修学校・各種学校」20.6%と続く。一方、父子世帯では「就労」が36.1%でもっとも多く、「大学」28.5%、「専修学校・各種学校」20.3%、「短大」7.6%等と続く。高校卒業後の進学率は、母子世帯で66.5%、父子世帯で57.9%となっている。

 子供に関する最終進学目標等については、母子世帯・父子世帯共に「大学・大学院」がもっとも多く、母子世帯の母の50.1%、父子世帯の父52.7%が回答した。

 その他、「全国ひとり親世帯等調査結果報告」の詳細は、厚生労働省のWebサイトで確認することができる。

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