大学生の結婚への本音、13.3%が「結婚しない」と回答する

2025年1月28日(火)9時57分 マイナビニュース


厚生労働省が2024年2月に発表した「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、令和5年の婚姻件数は47万4,717組で、前年より3万213組減少して、戦後90年ぶりに50万組を割り込みました。
その要因として、結婚適齢期の人口の減少や若い世代の結婚に対する意識の変化などが影響していると指摘されますが、実際に大学生はどう考えているのか。
今回は、「マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査」を基に、大学生の結婚観について確認します。
13.3%が「結婚しない」、11.9%が「婚姻関係にこだわらない」と回答
調査では、「理想の将来の自分の暮らし方」を聞いています。回答の中で最も多かったのは「愛する人と結婚」で66.7%。次いで「結婚しない」が13.3%、「婚姻関係にこだわらない」が11.9%となりました。
「結婚しない」と回答した人の内訳を詳しく見てみると、「結婚せずに一人で自由気ままに暮らす」が11.7%、「結婚せずに両親や兄弟と暮らす」が1.6%となっています。
また、「愛する人と結婚」以外には、「婚姻関係にこだわらず、愛する人とともに暮らす」(7.4%)、「婚姻関係にこだわらず、愛する人と子どもとともに暮らす」(2.5%)、「婚姻関係にこだわらず、愛する人とペットとともに暮らす」(2.0%)、「仲の良い友人(同性)と一緒に暮らす」(1.6%)などの回答があり、さまざまな将来像を描いていることがわかります。
7割が結婚後の共働きを希望
では、結婚した場合の働き方についてどう考えているのか。結婚後も共働きを希望する割合は2018年卒以降8年連続で増加し、全体で72.1%。
2016年卒の調査開始以来最多となりました。男女別では、男子は67.5%、女子は77.9%で、男女ともに前年を上回る高い水準となりました。
共働きを希望する理由としては、「一方の収入だけでは生活できないから」(16.6%)が最多で、「仕事でキャリアを積みたい(出世したい)から」(13.5%)、「それぞれ自分の仕事を持っていることが自然と思うから」(13.2%)が続きます。
大卒初任給引き上げのニュースを耳にする機会が増えたとはいえ、それ以上に日常生活の中で物価上昇を実感することも多く、経済的な不安を解消したいという思いとともに、それぞれのキャリアを尊重しながら人生を歩んでいきたいと考える学生が多いことが伺えます。
「子どもは欲しくない」と考える大学生は17.7%
この調査では、子育てについての考えも聞いています。最も多かった回答は、「育児休業を取って子育てしたい」(57.1%)で、次いで「いまのところ、あまり子どもは欲しくない」(17.7%)となりました。
「子どもが欲しくない理由」としても最も多かったのは「うまく育てられる自信がない」(60.8%)で、「経済的に不安」(54.5%)、「自分の時間がなくなる」(51.4%)が続きます。
今回は、「マイナビ 2026年卒大学生のライフスタイル調査」を基に、結婚や子育てについて大学生がどのように考えているかを確認しました。
結婚観や職業観の多様化が進む中で、自分らしいキャリアを築き、意義のある人生を歩もうとする様子が垣間見えたのではないでしょうか。
吉本隆男 よしもと・たかお キャリアライター&就活アドバイザー1960年大阪生まれ。1990年毎日コミュニケーションズ(現:マイナビ)入社。採用広報ツールの制作を幅広く手がけ、その後、パソコン雑誌、転職情報誌の編集長を務める。2015〜2018年まで就職情報サイト「マイナビ」の編集長を務めた後、地域創生をテーマとした高校生向けキャリア教育プログラムの開発に従事。2020年定年退職を機にキャリアライター&就活アドバイザーとして独立。日本キャリア開発協会会員(CDA)、国家資格キャリアコンサルタント。著書に『保護者に求められる就活支援』(2019年/マイナビ出版) この著者の記事一覧はこちら

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