りんごの品種、何種類知ってる? - 青森県女性7割が「購入するとき気にする」
2025年2月22日(土)12時7分 マイナビニュース
青森県りんご対策協議会は2月20日、りんごに関する実態調査の結果を発表した。調査は2025年1月23日〜1月28日、 週に1回以上りんごを購入、もしくは食べている、全国(青森県を除く)18歳〜39歳の女性300名と、青森県の18歳〜49歳の女性100名を対象にインターネットで行われた。
○りんごの品種へのこだわり
国内産のりんごを購入する際、りんごの品種を気にするかを尋ねたところ、全国の女性では「気にする」と回答した人は50.2%(とても気にする13.6%、少し気にする36.6%)だったが、青森県の女性では71.9%(とても気にする26.8%、少し気にする45.1%)が「気にする」と回答した。青森県女性のりんごの品種に対するこだわりが感じられる結果となった。
○りんごの品種、何種類くらい知っている?
りんごの品種を何種類くらい知っているかを聞いたところ、6種類以上知っていると回答した人が全国の女性では28.0%だったが、青森県の女性は2倍近い52.0%が6種類以上知っていると回答した。
○名前を聞いたことがあるりんごの品種
りんごの品種で名前を聞いたことがある品種を尋ねたところ、「名前を聞いたことがある」品種のTOP3は全国、青森の女性ともに、「ふじ」、「王林」、「ジョナゴールド」だった。この3品種は貯蔵性に優れているため、通年で販売されていることが影響しているのかもしれない。また、すべての品種で全国の女性よりも青森県の女性の方が「名前を聞いたことがある」と回答した人が上回る結果となった。青森県女性の品種に対する関心の高さが感じられる結果となった。
○青森女性がりんごの品種に詳しいのは"下敷き"の影響?
「青森りんご下敷き」は、記録がなく正確な年は分からないが、昭和40年代に青森県りんご対策協議会が企画・発行した。小学校のときにもらったと記憶している青森県で小学生時代を過ごした人も多いかもしれないが、実はりんごの苗木が青森県に持ち込まれてから150周年となる記念として、2024年に無償配布の取り組みを行うまで、同会から小学校に直接提供したことはあまりなかったという。青森県民の多くの人がりんご下敷きを知っているのは、イベントでの配布や、農協や青果会社などが自主的に小学校に配布されていたことが大きな要因と考えられる。なお、青森りんご下敷きは、青森りんご公式サイトからダウンロードすることができる。
○りんごを食べる理由
りんごを食べる理由について聞いた質問では、「美味しいから」が全国の女性61.3%、青森県の女性56.0%で1位だった。青森県女性では、「入手しやすいから」という、りんごの生産量日本一の青森県ならではの理由が2位になったが、3位が「健康に良いから」 32.0%だった。全国の女性の2位も「健康に良いから」39.3%で、りんごが健康に良い果物として認識されていることも分かる結果となった。
○りんごに期待すること
りんごを食べる理由として「健康に良いから」、「美容に良いから」を選択した人に、りんごに期待する効果・効能を尋ねたところ、1位は全国の女性77.2%、青森県の女性77.8%で、ともに約8割が「腸内環境の改善」と回答した。
食物繊維が多く含まれていると思う果物について聞いた質問では、全国、青森県の女性ともに、「バナナ」に次いで「りんご」が2位になっていることから、特に健康や美容を気にしている人は、りんごを腸内環境に良い果物と知っていて、意識して食べていることが読み取れる結果となった。
○好きなりんごスイーツ
好きなりんごを使ったスイーツについて尋ねたところ、「アップルパイ」が全国の女性77.0%、青森県の女性76.0%で1位だった。逆に最下位となったのは、全国の女性23.0%、青森県の女性20.0%で、「タルトタタン」だった。「タルトタタン」を知っているという人は、全国の女性で約6割、青森県の女性で約7割ほどいたが、他のりんごを使ったスイーツに比べてまだまだ味の印象が低いのかもしれない。
○失敗から生まれたタルトタタン
タルトタタンは、19世紀のフランスのタタン姉妹が経営するHOTEL TATIN(ホテルタタン)で誕生した。ある日タタン姉妹は、伝統的なアップルパイを作ろうとしたときに、タルト生地を忘れてリンゴを焼いてしまうという「うっかりミス」をしてしまう。その失敗を何とか取り返そうとして、りんごの入ったフライパンの上からタルト生地をのせて焼いたが、焼けた頃にフライパンをひっくり返してみると、キャラメルの香ばしい香りがするタルトができあがっていた。この偶然から生まれた美味しさが話題を呼び、タルトタタンはホテルタタンの看板菓子となり、世界的に愛されている。
タルトタタンのように失敗が転じて成功につながった経験をしたことがあるか尋ねたところ、「ある」と回答した人は全国の女性で30.0%、青森県の女性で22.0%だった。どのような経験をしたか尋ねると、「就活に失敗してベンチャー企業に入社したが、入社わずか3年で部長に昇格したこと」「手袋を作ろうと毛糸を編んでいたが編み方を途中で間違ってしまっていたことに気づかず急遽手袋ではないがアームウォーマーに変更したら手袋よりもかわいくオリジナル満載のものが出来上がったこと」など、仕事で失敗だと思っていたことがプラスに変わった経験や、手作りをしていてミスしてしまったと思ったものが却ってオリジナル性につながったタタン姉妹と同じような経験をしている人もいた。