広島型原爆以上の小惑星がある日突然、地球に衝突! 「ステルス小惑星」の脅威とは?

2023年2月25日(土)14時0分 tocana

——予言・ 滅亡研究家の白神じゅりこが古今東西の予言者の言葉を独自に解釈、不確実・不確定な未来を生き抜く知恵を授ける連載。地震や台風などあらゆる自然災害、紛争・戦争などの人災の発生、 重要人物の急死あるいは復活、政治的スキャンダル、 歴史的大事件などを科学的・経験的な予測を超越した“予言” を通して眺めていく。


 今回は、小惑星の脅威について取り上げる。


 筆者はかつて、2023年8月8日に「巨大小惑星が地球に衝突」の恐れがあることを本サイトで紹介した。


・2023年8月8日に「巨大小惑星が地球に衝突」の恐れ イーロン・マスクの人類滅亡回避計画とは?


 2018年、アメリカ航空宇宙局(NASA)は自由の女神の2倍の高さがある巨大小惑星「LF16」が、直近で2023年8月8日に地球に衝突する可能性があると発表している。


 昨年の10月11日、NASAは差し迫る小惑星の衝突に備え、地球から約1100万キロ離れた小惑星「ディモルフォス」にNASAの探査機「DART」(Double Asteroid Redirection Test)を衝突させて軌道をそらす実験に成功した。


 このように、小惑星が事前に衝突することがわかれば、未然に防ぐシステムも確立し始めている。だが、ある日突然、誰にも発見されずにいきなり小惑星が地球に衝突するとしたら……?


広島の原爆以上の破壊力を持つ小惑星がある日突然、地球に衝突!

 2月16日付の英紙「Daily Star」が、広島の原爆以上の破壊力を持つ目に見えない小惑星が、いまにも地球に衝突するかもしれないと科学者らが警鐘を鳴らしていると報じている。


 地球は無数の目に見えない小惑星、いわゆる「ステルス小惑星」によって破壊される可能性がいつでもあるようだ。


 たとえば、2013年2月15日にロシア中部ウラル地方チェリャビンスク州周辺に墜落した隕石は、事前に発見できなかった「ステルス小惑星」のケースに当てはまるという。


 この隕石の元となった小惑星は、直径17メートル、質量1万トンであったとされる。それが崩壊しつつ落下した時、広島型原爆35個分に相当する巨大な衝撃波が生じ、それにより1600人が負傷した。



 また直近では、2020年8月16日に、乗用車サイズほどの小惑星が、地球から3000キロ上空を通過している。この小惑星は「2020QG」と名付けられたが、観測史上、地球に衝突しなかった小惑星として最も地球に近かった。ネットで話題となったのは、「NASAが地球すれすれを通過した小惑星を発見できなかった」ことで、人々を震撼させた。



「ステルス小惑星」は発見できるのか?

 なぜ、地球に衝突する危険性がある小惑星を発見できないのだろうか。


 欧州宇宙機関(ESA)の惑星防衛責任者であるリチャード・モイスル氏は、「チェリャビンスク隕石ほどの大きさの小惑星が、およそ50年から100年ごとに地球に衝突している」と、再び小惑星による惨事が起こることを警告している。そして、「事前の警告があれば、地元当局は一般市民に窓やガラスから十分に離れるように忠告することができます」と語る。


 ESAは、太陽の方向から私たちに向かってくる小惑星を赤外線望遠鏡によって検出して監視するためのNEOMIRを、2030年頃をめどに打ち上げる。これにより地球に接近する小惑星を早期に発見することができるようになる。


・人類の希望! 地球衝突小惑星を検知する新システム「NEOMIR」とは?


 NEOMIRは、太陽と地球の間を周回する軌道に投入され、2 つの天体に対して同じ位置に留まらせる。そうすることで、NEOMIRは太陽の方向から地球に向かってくる可能性のある小惑星を発見することができる。赤外線望遠鏡は、地球の大気に邪魔されず、太陽の光の中に潜んでいる 65 フィート (20 メートル) 以上の小惑星を見つけることができる。



 まぶしい太陽の光に遮られることなく、地球に衝突する可能性がある小惑星を事前に発見し警告を与えてくれるとは実に頼もしいミッションである。


 NEOMIRミッションの本格スタートは2030年頃となっているが、それまでに「ステルス小惑星」が地球に衝突しないことを祈るばかりだ。


参考:「Daily Star(2023年2月16日付)」「Daily Star(2020年8月18日付)」「NASA」

tocana

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