【新型コロナ】海外の日本に対するイメージ「最悪」に! 感染源ばりの印象、深刻な張り紙、日本食レストランまで敬遠!

2020年3月3日(火)9時0分 tocana


 新型コロナウイルスこと「COVID19」の猛威はいま世界中にその影響を広げ、感染者数の少ない国でもスーパーマーケットから は中国産野菜が消えるなどの現象が見られる。


 中国野菜の主な輸出先は06年ぐらいまでは日本が最大の輸出先国で、現在でもタマネギ、ニンジン、キャベツなどの8割以上が中国産といわれる。10年ほど前からは東南アジアが大幅に増加。マレ ーシアでもキャベツ、ブロッコリー、ニンジンなど中国産が主流。インドネシア、ベトナムも同様にかなりのシェアを占めている。以前はロシアやカザフスタンなどの旧ソ連諸国、北南米、中東諸国で も中国産をかなり見かけたが、こちらもあっという間に激減した。


 野菜だけでなく、中国が大幅に進出していた通販業でも「中国からの送品」はキャンセルが続出し、ウイルスとは無縁な商品、 流通を通る類でも「メイド・イン・チャイナ」 というだけで敬遠されるようになっている。その過剰反応が他人事でなくなっているのは日本だ。


 バンコクやクアラルンプールでは日本、中国、韓国の輸入食品を扱っている専門店が少なくないが、客足が激減して閉店するところが出た。筆者の友人であるマレーシア人の女性グループは3月下旬から日本に2週間の旅行予定で、 一部同行して案内するはずだったが、彼女たちは2月中旬の時点で航空会社に運賃の25%相当の高いキャンセル料を支払ってでも中 止した。旅行会社では「大人気だった日本の桜シーズンなのにキャンセルが続出している」という話が聞けた。みんな「コロナウイルスが怖い」というのが理由だ。


 いま日本旅行をしても、うがいと手洗いを忘れなければ感染する確率は高くはないはずだが、クルーズ船の隔離ニュースや全国的なイベント自粛の話が世界に広まり、なお「日本は危ない」 との認識を止められないでいる。


 クアラルンプールにある日本人在住者の多い住宅地モントキアラにあるコンドミニアムのロビーでは、「中国、香港、シンガポール、日本から帰国した人は2週間以上、自宅待機を」との張り紙が登場した。さらにコンドミニアム内のスポーツジム、プール、 テニスコート、カフェなど共有施設も「できるだけ使わないでほしい」とのお願いもあった。


 7万人以上が感染したといわれる中国以外の国では、韓国が2300人を突破したが、日本はクルーズ船内の約700人を除けば226名(28日時点)だった。しかし、 早くからオーストラリアのニュース番組で「中国以外では、 日本が突出して高い世界2位の感染国」などと伝えられたことが感染源ばりのイメージで見られるようになった。 さらには国賓来日を控えた習近平主席に「大ごとにしないでくれ」 と要請された日本政府が事態を小さく見せようとしたとの話も各国で報道され、まるで中国と一緒になって事態を隠蔽しているかのようなイメージも持たれている。


 タイでは、日本帰りのタイ人が罹患したとの報道が影響し、保健省が日本を「感染国」として監視強化。エアアジアXなどバンコク経由の格安航空会社数社が、日本と韓国への便に限り延期を無料で受 け付けるプランを発表した。


 イギリスでは「東京五輪を中止してロンドン開催するべき」という人々が増え、ミクロネシア連邦、トンガ、サモア、 イスラエル、キリバス、ソロモン諸島、韓国、タイおよびブータンの9か国などは日本への渡航抑制を呼びかけ、アメリカまでもがCDC( 疾病対策センター)によって日本への「渡航注意情報」 を出している。


 かつて「科学が風評に負けるのは国辱」と言ったのは石原慎太郎だ が、COVID19の風評被害は侮れない。日本のメディアで問題視されている保健所の検査拒否という話も、これまた大げさに海外のテレビニュースで取り上げられ、海外記者が「 なぜ日本は事態を隠蔽しているのか」などと書いている。 あるネットリサーチ業者は「日本国内外の反日プロパガンダ勢力が暗躍している」との疑いを調査中との話もある。COVID19への対応では政府と行政側の不手際が否めず、失態を隠す政治家もひ どいのはたしかだが、世界各地で日本食レストランを敬遠する動きまで出ている過剰反応は、ウイルス自体より脅威になりつつある。

tocana

「敬遠」をもっと詳しく

タグ

「敬遠」のニュース

「敬遠」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ