「ケンカしたら生花を」「疲れたらタオルを変える」…メンタルトレーナー流<心が元気になるインテリア術>とは?「嫌なことがあったときこそ変えるチャンス」

2024年3月18日(月)12時30分 婦人公論.jp


気持ちをすっきりと切り替えられる玄関の作り方とは?(写真提供:Photo AC)

内閣府が発表する「子ども・若者白書」(令和元年版)によると、日本の若者の「自己肯定感」は諸外国に比べて低く、欧米など6か国との比較でもっとも低いといいます。ではどうすれば、自分自身を肯定でき、前向きな気持ちやチャレンジ精神を保つことができるでしょうか。経営者やトップアスリートなど15000人以上のメンターをつとめる中島輝氏いわく、玄関やトイレ掃除など、心地いい空間を作ることが自己肯定感に大きく作用するようです。具体的なアイテム選びや方法を紹介します。

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嫌なことがあったときこそインテリアを変えるチャンス


ちょっと落ち込んだときや嫌なことがあったときに気持ちを切り替えたい、あるいは、心を元気にしたいときに手軽に取り組めるインテリア術をスペースや部屋別に紹介します。
キッチンは調理する場所、トイレは排泄をする場など、各スペースや部屋には日常生活を送る中で必要な機能がありますが、それだけではなく、下記のように心理的な意味や機能も持ち合わせています。
玄関 …気持ちが入れ替わるところ
キッチン …自分らしさを感じさせてくれる、自分らしさを発揮する場
ダイニングキッチン …コミュニケーションの場
トイレ …健康面やメンタル面があらわれる場
浴室・洗面所 …自己愛を育み、リラックスする場
庭・ベランダ …自然に触れ、脳が刺激される場
次からは、各スペース・部屋ごとに自己肯定感を高めるインテリア&エクステリアアイテムを紹介しています。
取り上げたアイテムと自己肯定感の関係についても触れていて、何に影響をもたらすのかがわかるので、目的を持って取り組めるはず。各スペース・部屋のアイテムを整えて心理面の機能をプラスに向かわせることで、徐々に自己肯定感がアップしていきます。

過ごす時間が長い場所から変えてみる


どのように取り組むかは自分で決めてOK。どこから始めるという決まりもありません。

たとえば、キッチンで過ごす時間が長いならエプロンの色を変えて気分転換してもいいですし、家族とケンカしたときはダイニングキッチンのテーブルに生花を飾ってみる、あるいは、ちょっと疲れ気味なら浴室やトイレのタオル類を変えてみたり……何か1つ変えてみるだけでもOK。

スキルアップ編として、色、形やモチーフ、香りをインテリアに取り入れるメリットを紹介しています。みなさんはすでに、意識しないまでもこうした要素を上手に取り入れられているかもしれませんね。
また、四季折々の部屋の模様替えも気分転換となります。生活がルーティン化すると感情は停滞し自己肯定感はダウンしがちになります。これを防止するためには四季に合ったインテリアにすることで脳を刺激、心にメリハリをつけていくのも効果的です。

玄関はポジティブな心にリセットする場


玄関は空気の出入り口で、心理的には気分が入れ替わるところです。
いつもすっきりきれいにしておきたいので、毎朝、玄関を掃除するのが私の日課となっています。
さらに、この後紹介するインテリアアイテムを玄関において心地よい空間にしておけば、ポジティブな気分で朝出かけられます。また、出先で何があっても帰宅時に気分がリセットされるので、乱れた心が鎮まり安定しますよ。
インテリアアイテム1:玄関マット
玄関マットは新たな始まりを象徴し、心の刺激ともなり、やる気をプッシュしてくれるアイテム。素材や柄を季節に合わせシーズンごとにチェンジしましょう。やわらかな感触が足裏から脳に伝わり心もほっとさせてくれます。
インテリアアイテム2:鏡
鏡は自分の心を映すアイテム。いつもきれいに磨きましょう。鏡で自分を見てネガティブなことしか浮かばなかったら心が疲れている証拠。毎朝、鏡の前の自分にポジティブワードをかけてみて!

インテリアアイテム3:キートレイ
大事な物を定位置に見えるようにおくと心が安定するので、家の鍵はトレイに入れましょう。心が乱れ気持ちを穏やかにしたいときはまるいトレイ、頭をすっきりさせたいなら四角のトレイにしてみて。感情をコントロールすることで、自分自身を信じられるように。

トイレは自分と向き合う場に。精神状態があらわれる


家の中で一番清潔に保ちたいのがここ。トイレの状態は健康面や精神面のあらわれなので、いつもきれいに保つことで心や体は安定します。
トイレ掃除はみんながやりたがらないからこそ、ピカピカに磨くと決めてやり抜くことで意志力を鍛えることができるんですね。その上でインテリアを整えてください。トイレという静かで落ち着いた空間は、自分自身と向き合える場でもあります。


トイレという静かで落ち着いた空間は、自分自身と向き合える場でもあります(写真提供:Photo AC)

インテリアアイテム1:ハンドタオル
美しいデザインや好みの色、やわらかい肌触りのタオルで手を拭くと気持ちいい!と感じ、リラックスした気分に。心地よい気分で自分を見つめることで、知らなかった自分のいい面に気づいて幸せな気分に浸れそう。

インテリアアイテム2:香り
嫌なニオイをかぐと不快感が生じ「イラッ」「もやっ」とした気分に。トイレにはリラックスできる香りをおきましょう。芳香剤、アロマなどからチョイス。気分をリフレッシュして、ゆらぐ心をニュートラルに戻しましょう。
インテリアアイテム3:スリッパ
トイレの床には雑菌がいっぱい。スリッパは健康な心身をキープする意味でも必須のアイテム。滑りにくく、ソフトな履き心地は心に安心感をもたらします。清潔感ある無地のほか、上品なチェック柄などがおすすめです。

心地よい住まい空間はポジティブ思考をつくる


自分がほっとする心地よい部屋にいると、心は安定し、思考も前向きになります。居住環境がよい→心地よさを実感→心の状態は良好→心の免疫力が高くなる→自己肯定感を高いままキープできる、となり、たとえ外で落ち込むことがあっても家で過ごすことで、心地よさを実感→心の状態は良好……という循環になります。
逆に居心地の悪い部屋はストレスになり、イライラしたり心が不安定となり、ネガティブな考えにとらわれるようになって自己肯定感も低下します。
整理整頓されていない部屋、汚れた部屋も居心地の悪い部屋です。外で嫌なことがあって家に帰ってもそんな部屋では、心はさらに落ち込むだけ。

前述したように居住空間がよいケースではポジティブ循環になりますが、これがネガティブ循環になってしまうのです。こうしてみると、部屋を心地よくキープしておくことの大切さを理解いただけるのではないでしょうか。
※本稿は『自己肯定感を高めるインテリアブック』(朝日新聞出版)の一部を再編集したものです。

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