ちくわはやっぱりスゴい! ツナマヨあふれるファミマの「ちくわパン」が美味しい理由

2021年3月20日(土)10時48分 食楽web


ファミマの「ちくわパン」138円 | 食楽web

 ちくわの穴を見ると、どうしても何かを詰めたくなるのは私だけでしょうか。

 ちくわは、白身魚の練り物に弾力を与えるために、棒に巻きつけて焼き、棒を抜いた跡。ですから本来、ちくわの穴は空洞のままが自然です。おでん等の場合、味もよく染みます。ですが、筆者はちくわの穴を見ると、つい「大急ぎで何かで塞がねば」という衝動に駆られるのです。


昭和の時代から、ちくわの穴にキュウリを詰めるだけで立派なつまみになる

 ちなみに我が家では代々、ちくわにキュウリやチーズを詰め込むのが習わし。すると俄然、ちくわの価値がググッと上がり、お父さんの晩酌のアテになったり、子どものお弁当の穴埋めになったりするわけです。

 そもそも穴を塞いだからと言って、ちくわのプリッとした食感は変わりません。むしろ中の具材の食感や味が相乗効果になり、「ちくわってこんなに美味しかったのか」とか、「お母さん、いつもありがとう」などといった、平和かつ感謝の気持ちが自然と湧き出てくるので、ちくわの穴には食材を積極的に詰めるべきとも言えます。

 しかし、ある日、ファミマで「ちくわパン」なるものを見かけて、心がザワつきました。パッケージの解説によれば、ちくわがパンの中に入っており、さらにちくわの穴にはツナマヨが詰めてあるようなのです。


パンの中にちくわ、そしてちくわの中にツナマヨが入っているとの図解が

 正直、「なんてことを!」と思いました。パンで丸ごと包んでしまったら、ちくわ感が台無しになるのでは!?

 風呂敷文化の日本人は、何でも包みたがる習性がある、という話をどこかで聞いたことがあります。確かに日本の菓子パン代表・あんぱんも小豆あんをパン生地で包んでありますが、とうとうちくわまで包み始めるとは……。

 しかし、ネットで「ちくわをパン」と検索してみると、実は北海道は札幌にあるパン屋さん『どんぐり』が考案したものだそうで、地元ではかなり人気パンなのだとわかりました。というわけで、本家のものではありませんが、ファミマの「ちくわパン」を買って食べてみることにしました。

気になる「ちくわパン」の味わいは?


パンにちくわが包まれた「ちくわパン」の姿

 まず知りたいのは、ちくわパンの中身です。サイドからみると、ちくわの先だけが見えています。なんと表現したらいいのか、映画「スターウォーズ」で、カーボン冷凍されたハン・ソロ的な雰囲気もあり、やや哀れにも感じるその姿。

 そして、半分に切ってみると、可哀想に、ちくわはパンに抑え込まれ、縮こまっているようにすら見えるのです。


ちくわパンを半分にカットした状態

 では味はどうなのでしょうか。ひと口かじってみると、これがものすごく意外でした。

 ソフトなパンの中に押し込められたちくわですが、その弾力は健在。むしろパンに負けじとプリッと感を主張させているのです。噛むほどに食感の面白さがはっきりと伝わってきます。音にすると、ムギュムギュ、プリプリッ!

 そして、ちくわの中からツナ&マヨがじわりと出てきて、ちくわとツナマヨ、パンが一体となっていきます。うーん、半信半疑で食べてみた結果、これは美味しい!

 単にパンの中にツナマヨが入っているだけのものよりずっと美味しく感じるのです。おそらく、ちくわが間に入ることによって、絶妙な弾力と旨みが生まれると同時に、噛む回数も増えて、にじみ出てくる味わいを舌が感じやすいのかもしれません。


ちくわパンをかじるとわかる、その食感の妙!

 というわけで、改めてちくわの実力に感心しきり。そしてこれを考案した札幌のパン屋さんにも感謝したいくらい美味しいです。というわけで、ファミマの「ちくわパン」は優秀です。ぜひ食べてみてください。筆者は今、これにかなりハマっています。

(撮影・文◎土原亜子)

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