荻原博子「ガソリン価格高騰は続きそう。アイドリングしないなど省エネ運転で使い方に工夫を。車を手放すことも考えて」

2025年3月21日(金)12時0分 婦人公論.jp

経済ジャーナリストの荻原博子さんが、お金に関するお得な情報をわかりやすく解説する新連載「トクする!荻原博子のマネーNEWS」。今回は「どうなる!?ガソリン価格高騰」です。2月15日発売の『婦人公論』3月号の記事を転載しています。(イラスト:さかがわ成美)

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どうなる!?ガソリン価格高騰


資源エネルギー庁によれば、昨年末のレギュラーガソリンの価格は、全国平均で1リットル180.6円。政府のガソリン補助金が段階的に縮小されているためで、1月16日以降は、さらに5円程度高くなり、1リットル185円前後まで上がっています。

そんななか、全国平均で1リットル158円(2024年12月30日現在)という驚異的な安さでガソリンを販売しているのが「コストコ」です。

なぜ、こんなに安く売れるのかといえば、通常のスタンドのように車検やオイル交換、物販などをせず、ガソリン、灯油などの燃料販売に特化しているからです。

さらに支払い方法もキャッシュレスのみで、お金の受け渡しがないぶん人件費が節約できる。ただ、この価格でガソリンを買えるのは、コストコの会員に限定されています。

コストコは、倉庫のような店舗で大量に物を売る「ホールセール」という業態。日本に36店、世界では893店あり、大量販売のために普通のスーパーの半値近くで物が買えます。年会費は4840円で、月に換算すると約400円。ですから、大家族でたくさん物を買うという人はすぐに元がとれそうです。

しかも、ガソリン1リットルにつき10〜20円安いので、車を日常的に使う方にとっては、それだけでも助かるでしょう。

ガソリン税の暫定税率廃止は…


昨年は国民民主党が、「ガソリン値下げ実現」という公約を掲げ、与党とガソリン税の暫定税率廃止で合意しました。ガソリン価格の約4割は税金ですから、その税金を減らすという国民民主党の案に期待を寄せる方も多いと思います。

ただこの約束には「いつまでに」という期限がないので、実際にはズルズルと先延ばしされる可能性大。なにしろ、「暫定=しばらく」という税率を50年も続けている政府ですから、期限のない約束など守らないと思います。

しかし、もしかしたらこの先、別の要因でガソリン価格が下がるかも。アメリカのトランプ大統領は、「石油や天然ガスを掘って掘って掘りまくれ」と言っています。そうなると供給量が増えて、価格が下がってくる可能性があるのです。ただし彼の政策には、地球温暖化を加速させそうで怖い面も。

どうなるかはわかりませんが、当面はまだまだ高値が続きそうですから、使い方に工夫が必要です。アイドリングをせず、急発進・急停止をやめるなど、省エネ運転を心がけること。また、年金生活に入ったら通勤に車を使う必要もなくなるので、2台ある車を1台にする、あるいは車を手放すことも考えてはいかがでしょう。

婦人公論.jp

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