専門医が教える、自律神経を整えて陽気になる5つの習慣「午前中は頭を使い、午後は掃除」「心休まる空間を持つ」「〈ホワイト刺激〉で幸せホルモンを」
2024年3月28日(木)12時29分 婦人公論.jp
(イラスト:すぎやままり)
なんとなく気分が晴れない、些細なことに苛立つ……。そんな「不機嫌」をもたらす原因や、上機嫌で過ごすためのヒントを、自律神経の名医が教えます(構成=島田ゆかり イラスト=すぎやままり)
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<前編よりつづく>
「上機嫌」で過ごすための5つの習慣
【習慣1】
午前中は頭を使い、午後は掃除を
自律神経の動きに合わせて行動すると無理なく過ごせます。午前中は交感神経が優位になるため、集中力も高まり活動的に動ける時間帯。考える仕事や頭を使うことは午前中を活用して。
交感神経はお昼をピークに夕方に向かって鎮静していくので、午後は掃除や買い物などのルーチンワークを。
18時頃に副交感神経が優位に入れ替わるため、徐々に休息モードに入りましょう
【習慣2】
心休まる空間を持つ
お気に入りのカフェや気持ちのいい近所の公園、趣味の場など、自分が「居心地がいい」と思える環境を持つこと。そこに行くことでモチベーションが上がるスイッチになります。
家の中を好みのインテリアで整えるのもよいでしょう。
【習慣3】
「ホワイト刺激」で幸せホルモンを
かわいい動物とのふれ合いは「ホワイト刺激」と呼ばれ、オキシトシンやセロトニンなどの幸せホルモンを分泌させます。交感神経が過剰な人はとくに、ホワイト刺激を増やしましょう。動画や写真集を見るだけでもセラピー効果があります。
逆に、心が痛むような「ブラック刺激」は血管が収縮して呼吸が浅くなるので、極力見ないように
【習慣4】
3行日記でご機嫌を取り戻す
日記には自律神経を整える不思議な効果があります。おすすめは、1日の終わりに3行日記を書くこと。
1行目は今日いちばんストレスを感じたこと。2行目は今日いちばん感動・感謝したこと。3行目は明日の目標。スマホやパソコンではなく、手書きでノートに書くほうが効果的です。
もやもやした気持ちのデトックスになり、ご機嫌習慣につながります
【習慣5】
ワンツー呼吸とタッピング
緊張を解きほぐすのに呼吸やタッピングは大変効果的。私が提唱するのは、吸う息と吐く息の長さを「1:2」にするワンツー呼吸法と、顔や頭を指先でトントンと刺激するタッピング。
ワンツー呼吸は1日3分行うと自律神経のレベルが上がることがわかっています。
タッピングは自律神経が整うだけでなく、腸や内臓の働きもよくなるのです
<ワンツー呼吸>
(1)
両手で三角形を作っておへそを囲むように、下向きにおなかに当てる。三角形の頂点(人差し指)に空気を送り込むイメージで、「1・2・3」と3秒かけて鼻から息を吸う
(2)
小さく口をすぼめ、「1・2・3・4・5・6」と6秒かけて息を吐く。これを1日1回3分間。慣れてきたら、4秒かけて吸って、8秒かけて吐く
<タッピング>
両手の人差し指、中指、薬指の3本で1秒間に2回から3回のリズムでタッピングして。1日1回1分程度でOK
【手首】
手首の内側、指3本分ひじ側にずらした部分をタッピング。手の甲も効果的
【顔】
ひたい→眉間→眉→目の周り→頬→鼻の下→顎の順に
【頭】
頭頂部から首のつけ根に向かって。次にこめかみから側頭部を通って下へ