謎多き未解決の電波ジャック事件『Vrillionの声』は宇宙からの警告か、いたずらか

2024年4月6日(土)20時0分 tocana

 TOCANA読者の中には「マックス・ヘッドルーム事件」と聞くとピンと来る人もいるのではないだろうか。


 マックス・ヘッドルーム事件は1987年、アメリカ・シカゴで発生したテレビにおける電波ジャック事件であり、現在に至るまで犯人が見つかっていない史上最大の放送事故とも呼ばれる怪事件だ。


 この事件で流された映像は、仮面を被った男が謎の言葉を喋り続け、女性らしき人物にムチで尻を叩かせるという意味不明かつ下品なものだったが、この事件から10年前、イギリスでも謎多き電波ジャック事件が発生していた。


 なんと、電波ジャックにより宇宙人からのメッセージが届けられたというのである。


 イギリス南部および南東部で放送を行っていたテレビ局、サザン・テレビジョンは、1977年11月26日の土曜日の夕方、いつも通りニュースを伝えていた。


 しかし午後5時11分、キャスターのアンドリュー・ガードナーがニュースを読み上げていた時、突然映像が乱れはじめ、音声が小さくなっていったのである。


 そして音声は奇妙で機械的な声に置き換わり、次のようなメッセージが読み上げられた。


「こちらは、アシュタール銀河司令部を代表してVrillionが話しています。長い間、私たちを空に浮かぶ光として見てきたことでしょう。今、私たちは地球上のすべての人々に、平和と知恵を持ってメッセージを伝えます。あなたたちの種族と地球の未来について警告しに来ました。(中略)地球が新しい時代、水瓶座の時代に入るにあたり、みんなで素晴らしい目覚めを共有できるようにするためです。」


 ここでいう水瓶座の時代という言葉は天文学的・科学的な意味を持っていない。これは占星術の概念であるため、地球外生命体であるはずのVrillionがこのような非科学的な概念を引用するのは奇妙な気がする。


 Vrillionは続けて、


「悪用される武器はすべて排除しなければなりません。争いの時代は終わりました。あなたたちがそれに値するなら、あなたたちの種族は進化の新たな段階に進むことができます。平和と善意をもって共に生きる方法を学ぶ時間はあまりありません。」


 と警告した。


 サザン・テレビジョンの放送エリア内には、原子兵器研究所(AWRE)が位置するアルダーマストンという地域が存在する。この土地の視聴者にとって、このメッセージは重要だったかもしれない。


 Vrillionはさらに、「偽の指導者や預言者たちが人々のエネルギーを悪用する」と警告し、「アシュタール銀河司令部が人類の進化の道を導くために支援する」と述べた。


 YouTubeにオリジナル音声とされる動画がアップされている。この動画には字幕がついているが、実際の放送時は字幕は表示されず、映像は乱れただけだった、もしくは画像に乱れはなくジャックされたのは音声だけだったと言われている。
(※当時の音声は残っておらず、この動画の音声も再現されたものという説もある)



 サザン・テレビジョンはアナログ方式で、中継塔を通じて電波を送受信しテレビ放送していた。この中継塔の範囲内に何者かが送信機を設置し、サザン・テレビジョンの技術を利用して放送をジャックしたと推測されている。


 アナログとはいえ、テレビ放送をジャックするには相応の知識が必要であることから、いたずらにしても非常に手の込んだいたずらといえるだろう。結局、40年以上が経過した今もVrillionの声の出所は特定されておらず、犯人を名乗る者も現れていない。


 このメッセージを放送した者は、土曜日の午後のニュースという、最大限多くの人々に届けるためのタイミングを選んだようだ。しかし、この銀河間の平和と愛のメッセージが歴史に大きな影響を与えたとは言いがたい。


※放送されたメッセージ全文は「Wikipedia」で確認することができます。


文:青山蒼


参考:The Daily Grail、Wikipedia、など

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