タイプ別むくみ解消法を薬剤師が解説

2023年4月20日(木)11時0分 ココカラネクスト

「むくみに良い漢方薬って何だろう?」
「私のむくみは、どんなタイプのむくみなのかな?」

こんな疑問をかかえていませんか?

春先になって薄着になると、手足のむくみが気になりますよね。むくみの原因や、対処法についても知りたいところです。

今回の記事では、むくみの原因や対処法についてタイプ別にご紹介します。

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1.むくみのタイプと症状をチェック!

一言にむくみといっても、原因別に種類があることをご存知でしょうか? むくみのタイプと原因は、主に以下のように分類されます。

・水分の巡りが悪い「水停滞むくみ」
・余分な水分がたまりやすい「水太りむくみ」
・冷えによる水分の停滞で生じる「冷えむくみ」

それでは、それぞれのむくみについて詳しくみていきましょう。

1‐1.水停滞むくみ
水停滞むくみは、からだの血(けつ)以外の水分である「水(すい)」の巡りが悪いタイプの方に生じやすいといわれています。水停滞むくみの方は、他にも以下のような特徴があります。

・口の渇きがある
・尿量が少ない
・悪天候時にとくに頭痛がする
・めまいがする

水の流れが滞っていることで、頭痛やめまい、むくみが生じるとされています。

1‐2.水太りむくみ
水太りむくみの方は水分代謝が悪く、余分な水がからだにたまることでむくみを引き起こしやすくなるといわれています。水太りむくみの方は、他にも以下のような特徴があります。

・色白でぽっちゃりした体型
・汗をかきやすい
・尿量が少ない

消化吸収能力が落ちていて胃腸が弱く、体力がなくて疲れやすい人に多いのがこのタイプです。

1‐3.冷えむくみ
冷えむくみとは、からだの冷えによって水が停滞することで生じるむくみだといわれています。冷えむくみの方は、他にも以下のような特徴があります。

・体力が低下していて疲れやすい
・頭痛や肩こりがある
・貧血がある
(※1)

冷え症の方は血の巡りが悪いので、水分の巡りも悪くなり、体内に水分をため込んでしまうのです。

2.むくみ解消には漢方がおすすめ!

「むくみを解消したいけど、運動は面倒」
「毎日仕事や家事で疲れていて、マッサージするのも大変」

このような悩みを抱えていませんか?

むくみの解消には、漢方がおすすめです。漢方医学ではむくみは「血液の巡りが悪くなることで、余分な水分がからだにたまって起こる」と考えられています。

漢方薬は排泄の機能に働きかけ、老廃物を余分な水分と一緒に排出することで、むくみを根本から改善させます。

3.【タイプ別】おすすめ漢方薬の種類は?

むくみに効果のある漢方薬はいくつもありますが、自分の症状や体質に合った漢方薬を選ぶことが大切です。以下で、むくみのタイプ別におすすめの漢方薬をご紹介します。

・水停滞むくみには五苓散(ごれいさん)
・水太りむくみには防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
・冷えむくみには当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

それでは、それぞれの漢方薬について詳しくみていきましょう。

3‐1. 水停滞むくみには五苓散(ごれいさん)
五苓散は、停滞している水の巡りを良くして体内の水分のバランスを整え、余分な水分を体外へ排出する働きがあります。
(※2)

3‐2.水太りむくみには防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
水太りむくみにおすすめの漢方薬は、防已黄耆湯です。防已黄耆湯は胃腸の働きを高めるとともに、水の巡りを良くします。

余分な水分を体外に排出することで、水太りやむくみを改善させるのです。
(※3)

3‐3.冷えむくみには当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
当帰芍薬散は比較的体力がなく、冷え症で疲れやすい方におすすめの漢方薬です。からだの水分代謝を高め、余分な水分を取り除きます。

また、血行を促進し、足腰の冷え症を改善させます。冷え性とむくみの両方に悩んでいる方には、当帰芍薬散がおすすめです。
(※1)

3‐4.漢方は自分の体質に合ったものを選ぶことが重要
漢方薬のなかには、体質改善をしてむくみの解消を手助けしてくれるものがあります。ただ、漢方を服用するうえで大切なのは、自分の体質や症状に合ったものを選ぶことです。

合わないものを服用すると、効果が見込めないだけでなく、副作用が起こることもあります。

インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用して、薬効や副作用、漢方薬との相性、日常生活の養生法などを相談してみるといいでしょう。

●あんしん漢方

4.自分に合った漢方で、むくみを解消しよう

今回の記事では、むくみのタイプ別に合わせたおすすめの漢方薬を紹介しました。

漢方薬は、血流や水分の巡りを良くして、むくみにくいからだ作りをサポートしてくれます。気になる方は薬剤師など信頼できる専門家に一度相談してみましょう。

日常に漢方薬をとり入れることでむくみに悩まない毎日を過ごしましょう。

参考文献:
(※1)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「オースギ当帰芍薬散料エキスG」

(※2)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「クラシエ五苓散料エキス錠」

(※3)くすりの適正使用協議会 くすりのしおり「オースギ防已黄耆湯エキスG」

[文:あんしん漢方]


薬剤師 稲嶺 千春

北陸大学薬学科卒業後、製薬企業や調剤薬局に勤務。
さまざまな経験をするなかで、対症療法ではなく、漢方による根本治療の大切さを実感する。漢方薬の力をより多くの方に広めるために、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選び、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」で情報発信をしている。

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