ドライブ中に見かける…「東京まで〇km」はどの地点が基準になっているか?

2025年4月22日(火)7時0分 婦人公論.jp


(イメージ写真:stock.adobe.com)

長距離のドライブに行くと、「東京まで〇km」と目的地までの距離を示した看板を見かけることもあるでしょう。しかし東京の広さはおよそ2,200平方km弱。基準によって「〇km」の数字も大きく変わってしまいます。いったいどの地点からの距離を示しているのでしょうか?

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日本橋のど真ん中にある“江戸”の名残


実は東京までの距離を示す際の基準として、日本橋に「日本国道路元標」という地点が定められています。日本国道路元標はもともと、江戸と各地を結ぶ「五街道」の起点として置かれたもの。明治時代には国道の起点にも指定されました。

ブロンズでできた元標本体の表には「日本国道路元標」という表示があり、裏には当時の内閣総理大臣・佐藤栄作氏が自身の名前と日付を記した書も刻まれています。

現在、日本国道路元標があるのは重要文化財「日本橋」の中央部分。車道に埋め込まれる形で置かれているため、本物を直接間近に見られる機会は少ないかもしれません。レプリカが北西方向の「元標の広場」に飾られているので、足を運んだ際はぜひ立ち寄ってみてください。


(イメージ写真:stock.adobe.com)

東京以外では“目標地の中心地点”が基準に


東京までの距離を示す基準点は日本橋の道路元標ですが、東京以外のエリアでは市役所や町村役場の正面地点が基準として使われています。

もともと全国各地にも、東京と同様に道路元標が設置されていました。しかし戦後に定められた法令により、道路元標の基準点としての役割や設置義務はなくなっています。

つまり東京以外の地域にある「〜市まで〇km」の表示を見かけたら、その標識の設置場所から、向かっている市区町村の役所正面までの距離が示されていると考えて良いでしょう。

ただし市役所などが街はずれにある場合は、繁華街や駅といった街の代表的な地点が基準になることも。知っているようで意外と知らない、距離案内の“基準地点”。ドライブ中に意識してみると、異なる視点から旅を楽しめるかもしれません。

婦人公論.jp

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