【エッホエッホ】走るメンフクロウが大バズリ...現実世界でもかけ声復活?
2025年4月23日(水)15時0分 大手小町(読売新聞)
いつのころからか耳にするようになった「気になる言葉」を、漫画家でコラムニストの辛酸なめ子さんが独特の切り口で読み解く夕刊「popstyle」の人気連載「辛酸なめ子のじわじわ時事ワード」。今回は【エッホエッホ】(えっほ・えっほ)です。
突如Xのトレンドに登場した謎のかけ声「エッホエッホ」(実際は半角表記)。何事かとクリックしたら、草原を走るメンフクロウのひな鳥の写真がたくさん並んでいて、ますます謎が深まりました。シュールな異世界に入り込んでしまったようです。

調べたところ、2月下旬からネットでバズっているミームだと判明。写真のメンフクロウはふわふわとかわいい反面、意外にマッチョな足で走っています。
この画像につけられた「エッホエッホ」という絶妙なワードセンスのかけ声が多くの人の心をつかんだのでしょう。二次創作やパロディーに発展しています。ミャクミャクのぬいぐるみが「エッホエッホ いよいよ再来月に開幕するってみんなに伝えなきゃ」と大阪・関西万博をPRしたり、シルバニアファミリーのウサギが「エッホエッホ みんなに伝えなきゃ エッホエッホ」と、イベント告知をしたり、一時死亡説が流れた語学アプリ「デュオリンゴ」のキャラも「エッホエッホ」と元気に走っていたりと、企業もブームに乗っています。急いで何かを知らせたいときに使える画像です。
フクロウには商売繁盛の御利益もあります。伝統工芸作家が
元々の写真は2021年にオランダの写真家が撮影。日本の大学の研究者がその写真をXで取り上げ、それを見た人が「エッホエッホ」という絶妙なセリフをつけたのが日本でのブームの始まりのようです。AIや加工ではない天然のメンフクロウの写真というところがポイントが高いです。
元ネタの写真が掲載された写真販売サイトには「発見の旅に出た若いメンフクロウ」というタイトルで、「若いメンフクロウが自信を持って、広い世界への第一歩を踏み出す様子」「この作品は冒険と成長を象徴しています」と、感動的な文章が添えられていました。実際は、母フクロウとエサのネズミの方に走っていたそうで、シンプルに食欲に駆られていたようです。たくさん食べて育ったメンフクロウは、今ごろ下界のブームなんて関係なく悠々と飛び回っていることでしょう。

走る姿で注目を集めたのは、英国の世界的セレブで歌手のハリー・スタイルズ。日本好きで知られる彼が、お忍びで東京マラソンに参加していたそうです。
動画を見ると、白いバンダナにサングラスをして、一見誰か分かりません。他のランナーより厚着の長袖だったのは、腕のタトゥーで身バレを防ぐためでしょうか。気付いた人から「ハリー!」と声援が送られ、笑顔とピースサインで応えていたようです。にじみ出るオーラは隠せません。3時間24分7秒という好タイムで完走し、ワールドツアーで鍛えたスタミナを見せつけました。