子どもにスキンケアは必要?何歳から始める?専門家に聞いた

2025年5月20日(火)6時0分 大手小町(読売新聞)

健やかな肌を保つため、多くの女性が毎日のルーティンとしてスキンケアを取り入れていますが、何歳ぐらいから始めるのがいいのでしょうか。読売新聞が運営するユーザー投稿サイト「発言小町」には、肌の悩みを抱える女子中学生から投稿が寄せられています。皮膚科専門医の川﨑加織さんに、子どものスキンケアの正しい方法や注意点を聞きました。

写真はイメージです

「中学生の美容方法教えてください」というタイトルで投稿したのは、「水の呼吸」さんです。現在実践しているスキンケアについて、「洗顔→化粧水→薬用化粧水(週に1、2回)→乳液(週に1、2回)。基本化粧水オンリーです。時々洗顔をサボるぐらいです」と記しましたが、肌にはブツブツや毛穴詰まりが目立ち、ニキビやできものもなかなか消えないと言います。

周りからは「若者は基本そんなことしなくていい」「免疫が落ちる」などと言われることもあり、トピ主さんは「どうしたらいいかわかりません。スキンケア、美容方法を知っていたら教えてください」と、発言小町に投げかけました。

これに対して、「乳液は(週に1〜2回ではなく)絶対に(毎日)しましょう。化粧水を塗っても(乳液で)カバーしなければ効果は低いです」(「まちね」さん)、「洗顔を(サボらないように)気を付けるだけで、改善されることは多いです。その後、化粧水でしっかり水分を補給すれば、肌も正常に機能し、肌トラブルが減ります」(「もん」さん)といったアドバイスが寄せられています。

中学生のトピ主さんは、スキンケアをする必要があるのでしょうか。川﨑さんは、年齢に関係なく、肌の状態を見て適切なスキンケアを行うことが必要だと言います。「これまでスキンケアをしなくても問題がなかったのであれば、無理にすることはないと思いますが、小学校高学年くらいからニキビができるお子さんもいます。肌がすごく乾燥する、脂が出る、かゆみがあるなど、いつもと違う症状を感じたら、『このままではいけない』と認識して、肌トラブルに応じたスキンケアをしましょう」

トピ主さんの肌の悩みについては、川﨑さんは「脂分の多いクリームやオイル系の美容液を使うと、余計に毛穴を詰まらせて肌トラブルをひどくしてしまうことがあります。ピーリングせっけんなどで洗顔をして肌の余分な皮脂を取り、保湿効果の高い化粧水をつけるといいでしょう」とアドバイスします。

ただし、美容に関する知識が少ない子どもが、自分に合ったスキンケア製品を選ぶのは難しいかもしれません。中には、よく分からないまま、家にある親の化粧品を使う子どももいますが、川﨑さんは「子どもには、シワなど大人の肌の悩みにアプローチする成分は必要ありません。親子で兼用するのではなく、それぞれの肌の悩みに合ったものを使うのが理想です」と注意を促します。

皮膚科では、「自分に合ったスキンケア商品が分からない」といった相談(保険診療外)をすることが可能で、川﨑さんのクリニックでも、多くの中高生からスキンケアの相談を受けているそう。「ニキビは放置しているとニキビ跡となる恐れがあり、その場合、自費診療が中心となるため、治り切るまでに多くの時間と費用がかかってしまいます。正しいスキンケアが分かる親御さんなら、お子さんに教えてあげるといいのですが、分からない場合は、一緒に皮膚科へ行って相談するのも一つの方法です」と話しています。

(読売新聞メディア局 長縄由実)

【紹介したトピ】▽中学生の美容方法教えてください

プロフィル川﨑加織(かわさき・かおり)2004年、兵庫医科大学医学部卒業。医学博士。兵庫医科大学病院皮膚科、美容クリニック、AGAクリニックなどの勤務を経て、2018年に「皮フ科かわさきかおりクリニック」を開業、院長に就任。一般皮膚科・小児皮膚科・美容皮膚科の診療を行う。テレビや雑誌など、多数のメディアに出演。

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