「ペヤング」「U.F.O」「一平ちゃん」など人気のカップ焼きそば5種を食べ比べ! 味の違いを徹底分析してみた

2023年7月2日(日)10時46分 食楽web


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 お湯を注いで捨てるだけ。あとは調味料をからめるだけで出来上がるカップ焼きそばが続々と誕生したのは1970年代。今も全国的にメジャーなものでいえば、まるか食品の「ペヤングソースやきそば」(1975年)、日清食品の「日清焼そばU.F.O」(1976年)。時を経て1995年に発売された明星食品の「一平ちゃん 夜店の焼そば」も大ヒットし、今や定番商品となっているのはご存知の通り。

 また、2000年に入ってからもカップ焼きそばの勢いは止まりません。2009年に登場した東洋水産の「まるちゃん ごつ盛りソース焼そば」は2020年にリニューアルし、コンビニの定番商品に。さらに「ベビースターラーメンおつまみ風焼そば ピリ辛チキン味」が今年(2023年)になって登場し、話題を集めています。

 というわけで今回は、「ペヤングソースやきそば」、「日清焼そばU.F.O」、「一平ちゃん 夜店の焼そば」、「まるちゃん ごつ盛りソース焼そば」、「ベビースターラーメンおつまみ風焼そば ピリ辛チキン味」を買ってきました。まずはこちらの画像をご覧ください。1〜5は、それぞれパッケージを剥がした状態です。この中で、王道の「ペヤングソースやきそば」、「日清焼そばU.F.O」がどれかわかりますか? ビジュアルだけで当ててみてください。

パッケージを見れば一目瞭然!


カップ焼きそばの商品名は、「焼きそば」ではなく「き」を省いた「焼そば」が多い

 解答は次のとおり。

1:一平ちゃん 夜店の焼そば
2:ベビースターラーメンおつまみ風焼そば ピリ辛チキン味
3:日清焼そばU.F.O
4:ペヤングソースやきそば
5:まるちゃん ごつ盛りソース焼そば


麺だけを皿に取り出すと、さらに難度アップ(食楽web)

 パッケージを見れば一目瞭然ですが、焼きそばだけだと見分けるのが急に難しくなりますよね。そして、違うのは見た目だけではありません。実際に並べて食べ比べてみると、それぞれかなり個性的で、似て非なる味であることがよくわかりました。というわけで各焼きそばをレビューしていきましょう。

「ペヤング」は思いのほかあっさり系


カップには麺のほか、かやく、液体ソース、ふりかけ、スパイスが付属しています。かやくはキャベツと「味付鶏ミンチ」

 まず、ロングセラー商品の「ペヤング」から。

 これは筆者が子どもの頃からさんざん食べてきたカップ焼きそばですが、こうして改めてほかと食べ比べてみると、けっこう個性的な味であることに気づきます。ソースが薄味で、とがったキツさや強い甘みもなく、どこかダシの風味を感じる優しい味わい。後入れのスパイスを入れるとキリッとした辛味と香りがプラスされ、風味豊かになります。

 具材のキャベツの量も普通で、麺は太すぎず細すぎず、ゆるやかに縮れています。液体ソースを絡めてもふわっとした軽さがあり、軽く食べられるタイプ。今回は120gを食べましたが、超大盛237gでもペロッといけそうです。改めてこうして食べ比べてみると、「ペヤングソースやきそば」は思ったより上品な味だったんだな、と気づきました。

「日清焼そばU.F.O」は濃厚さが際立っている


カップには麺のほか、液体ソースとふりかけが付属しています。具材はキャベツと「味付豚肉」

「U.F.O」は、ペヤングと比べると、明らかに色が濃いですね。パッケージにも「濃い濃い濃厚ソース」と書いてあるように、とっても濃くて甘みも強く、コク深め。なおかつ香り高さもあります。つまり、ソースの旨味が強いんですね。

 麺は太めのストレート。さらに具材のキャベツの量も多いので、普通サイズの126gでも食べごたえがあり、後味にもこってりしたソース感が残るので、「焼きそば食べたな!」という満足感があります。

 ちなみに、関東は「ペヤング」が、関西は「U.F.O」の人気が高いと言われています。焼きそばに限っては、関西=あっさり好み、というイメージが覆されますね。

「一平ちゃん 夜店の焼そば」はジャンク感に特化


麺とは別に、液体ソース、ふりかけ、からしマヨネーズがついています。具材は、キャベツと「味付豚肉」

 続いて、「一平ちゃん 夜店の焼そば」です。ソースが練り込まれた麺に、さらに液体ソースをからめるタイプ。なので、出来上がりも非常に濃いですが、「U.F.O」の濃い濃い濃厚ソース味と比較するとやや薄め。麺は細めで縮れ系。麺にソースを練り込んでいるせいか、口に入れると芳しい香りが際立ちます。

 また一平ちゃんの最大の特徴といえば、何と言っても付属のからしマヨネーズ。この味が強烈で後を引き、確かに夜店の屋台で食べる焼きそばのようなジャンク感があります。

「ごつ盛り」と「ベビースター焼きそば」2つの味は?


麺とは別に液体ソース、かやく、からしマヨネーズがついています。具材はキャベツのみ

 続いて食べるのは、「まるちゃん ごつ盛りソース焼そば」です。

 前述の濃厚ソースの「U.F.O」や「一平ちゃん」に比べると、やや色は薄め。その色のとおり、「ごつ盛りソース焼そば」はソースの味も薄味です。ただ「ペヤングソースやきそば」よりは濃いので、ちょうど中間的な味わい。

 130gと5つの中ではもっとも量が多いせいか、ソースをからめるのに意外と手間取ります。そのせいでしょうか、麺に味が染み渡らず、無味状態の麺が残るのが玉にキズ。ただ、味としては中庸的なバランスが取れており、なおかつキュービーのからしマヨネーズがついているので、ある意味、総合力を重視した万人受けするタイプと言えるかもしれません。


麺とは別に、かやく入りシーズニングと麺ほぐしの香油がついています。具材は、ピーナツ風味そぼろ、ネギなど

 最後は「ベビースターラーメンおつまみ風焼そば ピリ辛チキン味」。2023年5月に発売開始されたばかりの商品です。筆者は初めて食べたのですが、ちょっと度肝を抜かれる味わいでした。ほかの4つとは一線を画し、ソース味ではなく、チキンベースの醤油味。そして液体ソースでなく、粉末(シーズニング)を使用しているため、ソースの味が麺によく絡まります。しかもその味は、ピーナツ風味や唐辛子&ニンニクの辛み&風味があって、味に奥行きがあるのです。

 また、麺は駄菓子の「ベビースター」をイメージしたと言いつつ、意外なことに太くてモチモチしていて、ここにベビースターらしくチキン味が付いています。この麺がしっとりふくよかでかなり美味しいんですよ。

 この「ベビースターラーメンおつまみ風焼そば ピリ辛チキン味」は、日本のソース焼きそばというより、タイ料理のパッタイ的なイメージに近いかもしれません。なので、これをほかと比較するのは少し気が引けますが、個人的にはダントツで好きな味でした。まだ食べたことがない人は、ぜひ試してほしいです!

(撮影・文◎土原亜子)

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