凍えるほど涼しい!青木ヶ原樹海にある神秘洞窟と、コバルトブルーの世界遺産

2023年7月21日(金)12時0分 JBpress

都内から車や電車、高速バスなどで2時間ちょっとというアクセスの良さが魅力の富士五湖エリア。なかでも夏におすすめのとっておきスポットを紹介します。

取材・文=TEAM GOKUH 取材協力=春燈社(小西眞由美)


洞窟の中は3度!真夏でも凍える洞窟探検

 河口湖エリアでおすすめの観光スポットが鳴沢氷穴と富岳氷穴です。貴重な自然が残された大原始林・青木ヶ原樹海の豊かな緑に囲まれた中にあり、1200年以上前から存在する溶岩洞窟です。地質学上、とても貴重なトンネル式の洞窟は、天然記念物にも指定されています。

 鳴沢氷穴は、車では河口湖ICから約20分、電車では富士急行線河口湖駅下車、そこから路線バスに乗って約30分、青木ヶ原樹海の東の入口に位置します。

 864年(貞観6)、富士山の側火山長尾山の噴火の際に溶岩流が流れ下ってできた総延長150mの竪穴型洞窟で、内部の温度は平均3度。1年中氷におおわれています。

 天井からしみ出した水滴が凍ってできた美しい氷柱は、必見です。

 鳴沢氷穴から車で約3分、徒歩で約13分にあるのが富岳風穴です。こちらも平均温度は3度。昭和初期までは、天然の冷蔵庫として蚕の卵の貯蔵に使われていました。

 総延長201mの横穴型洞窟で、内部の壁の玄武岩質が音を吸収する性質をもっているため音が反響しません。ここでも夏でも溶けない氷柱や、溶岩棚、縄状溶岩などが見られます。

 富岳風穴から車で約30分、路線バスを乗り継いで約1時間で、山梨県忍野村にある湧泉群・忍野八海に着きます。富士山の雪解け水が湧水となって出口池、御釜池・底抜池・銚子池・湧池・濁池・鏡池・菖蒲池という8か所の泉がある名所です。その水は地下の不透水層という溶岩の間で数十年の歳月をかけてろ過され、澄み切っています。美しく神秘的な泉の水面には富士が映り、四季折々、絶景が望めます。

 忍野八海の湧水は名水百選に選ばれているほか、国の天然記念物にも指定されています。また、2013年、富士信仰の古跡霊場や富士道者の禊ぎの場の歴史や伝説、 富士山域を背景とした風致の優れた水景を保有する忍野八海は、世界遺産富士山の構成資産の一部として認定されました。

 コバルトブルーの美しい泉の水は、ペットボトルで汲んで飲める場所もあります。世界遺産の水辺で、涼しいひと時を過ごしてみてください。


山梨グルメと絶景フォトスポット

 洞窟で冷えた体は、山梨の郷土料理「ほうとう」で温めましょう。おすすめは「ほうとう不動」。河口湖周辺に4店舗あり、コシのある自家製麺を味噌仕立ての汁で煮込み、南瓜、山菜など富士山麓の味覚がたっぷりのほうとうは絶品です。

 また、富士山の溶岩で焼く溶岩焼きもここならではのグルメです。遠赤外線効果で甲州牛やキジなど、表面はカリッ、中身はジューシーな焼き上がりになります。素材の旨みをしっかり閉じ込め、栄養分も失われにくいと言われています。

 このエリアでぜひ立ち寄っていただきたいのが、「花の都公園」です。忍野八海から車で約8分、路線バスを使っても約20分です。標高1000mの高原に広がる30万㎡という敷地には、季節ごとの花々が咲き乱れます。目の前には雄大な富士山を仰ぎ見ることができ、富士山と花が一緒に撮れる絶好のフォトスポットです。7月はポピーや百日草、8月はひまわりが見頃。映画のワンシーンのような写真を撮ることができます。

 園内の「清流の里」には、1000年以上前の富士山の噴火により形成された「溶岩樹型群」を原型のまま直接観察できる溶岩樹型地下観察体験ゾーンや、水で遊ぶ遊具がたくさんある「水遊具広場」、1年中美しい花々を鑑賞できる「フローラルドームふらら」など、楽しい施設もあります。

 日帰りでも、山中湖や河口湖のホテルや旅館、キャンプ場で1泊するなどご自分にあったスタイルで、たっぷり富士山麓の隠れた名所を楽しんでください。

筆者:TEAM GOKUH

JBpress

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