6割超が「もっと早くすべきだった」と後悔することとは?気になりつつも行動できていない人は7割近くに上る

2021年9月3日(金)16時10分 マイナビ子育て

日本は単独世帯化が進んでおり、子育て世帯も親と離れて暮らしている人が多いのではないでしょうか。そうすると、親が高齢になるとともに、その健康状態が気になってくるかと思います。そこで今回はある調査結果から、離れて暮らす親に対して子が心配していることや、健康サポートの実態についてご紹介します。

一般社団法人ウェルネス総合研究所では、全国の40〜60代の男女1,200名を対象に「高齢の親の健康サポートに関する意識と実態調査」を実施し、高齢の親と離れて暮らす子が抱く不安や、実際に行っているサポートを明らかにしています。皆さんの中にも、親の健康が気になる人は多いのではないでしょうか。ぜひ、これからご紹介する調査結果を参考にしてみてください。

離れた親を心配するも行動できていない人が約7割

ウェルネス総合研究所「高齢の親の健康サポートに関する意識と実態調査」より

離れて暮らす親の健康のことを「よく心配する」または「ときどき心配する」と回答した人は76.2%でした。「あまり心配しない」または「全く心配しない」(計23.8%)と回答した人の3倍以上となっています。

しかし、実際に何か行動しているかという点になると、なかなかできてないというのが実態のようです。離れて暮らす親の健康を心配している人のうち、親の健康のために、サポートを「頻繁に行っている」または「たまに行っている」と回答した方は32.3%にとどまりました。つまり7割近くの人が、親の健康を心配しながらも実際には行動できていないという状況にあるということです。

心配な健康状態はコロナ・体力低下・脳機能低下

ウェルネス総合研究所「高齢の親の健康サポートに関する意識と実態調査」より

親の健康に対する不安には色々なものが考えられます。そこで、「心配する具体的な健康状態」としては何があるのか、次に見てみましょう。

まず、父親に対しては、「新型コロナウイルスの感染」が34.0%、「運動不足・体力低下」が32.5%、「具体的な症状はないが、何となく心配」が30.2%、「もの忘れ・認知機能の低下」が29.8%で上位にあがりました。ただ、この「もの忘れ・認知機能の低下」に、同じく脳機能低下にかかわる「認知症」を合計すると、49.5%となります。親の健康において、脳機能の低下を心配する人は多いといえるでしょう。

同様に母親についてみると、「運動不足・体力低下」が39.7%、「新型コロナウイルスの感染」が35.3%、「もの忘れ・認知機能の低下」が32.3%などとなりました。また、「もの忘れ・認知機能の低下」と「認知症」の合計は57.1%であり、やはり父親同様、脳機能の低下への心配が多いといえます。

脳機能の低下が気になりだした年齢は?

ウェルネス総合研究所「高齢の親の健康サポートに関する意識と実態調査」より

脳機能の低下は親の年齢ともかかわってくる問題でしょう。今回の調査では、離れて暮らす親の「もの忘れ・認知機能の低下」「認知症」が気になりだした年齢は、父親・母親ともに「80歳ごろ」が最も多いことがわかりました。ただし、「70歳ごろ」から回答が増えているところをみると、親が70代になると脳機能の低下が気になってくるケースが多くなるといえそうです。

「もっと早くからサポートすべきだった」が6割

ウェルネス総合研究所「高齢の親の健康サポートに関する意識と実態調査」より

次に注目したいのが、離れて暮らす親の健康をサポートしている人の多くが、サポートのタイミングが遅かったと後悔していることです。サポート開始時期について「もっと早くからサポートするべきだったと思うか」を聞いた結果、「とても思う」または「多少思う」と回答した人は60.1%にのぼります。

また、離れて暮らす親の健康をサポートしてない人々も、「今後、サポートしたいと思うか」と聞いたところ、「とても思う」または「多少思う」と回答した方の合計が63.6%と多数派でした。

すでにサポートをしている人がもっと早期でのサポートをするべきだったと後悔していることから、まだサポートをしていない人はできるだけ早く介入したほうがよいと言えそうです。

サポートしている人がやっているのは「こまめに連絡する・会う」

ウェルネス総合研究所「高齢の親の健康サポートに関する意識と実態調査」より

そこで最後に、サポートしている人はどんなことを行っているのかを、参考に見てみましょう。

離れて暮らす親への具体的なサポート内容として特に多かったのは、「こまめに会いに行く」(61.7%)、「こまめに連絡する」(59.8%)でした。このことから、特定の何かを行うというよりも、こまめに近況を把握しつつ、何かあった時により具体的な行動をとるといった傾向が見受けられます。

まとめ

高齢の親の健康サポートに関する意識と実態を紹介いたしました。離れて暮らす親の健康を心配しつつも、行動できていない人が約7割にのぼります。一方でサポートしている人の約6割はもっと早期のサポートをすべきだったと考えていて、親の健康が気になったらまずは早めに行動することが大切だと感じます。まずはこまめに連絡したり、会いに行ったりするところから始めていくのがよいでしょう。

(マイナビ子育て編集部)

<調査概要>

■高齢の親の健康サポートに関する意識と実態調査 / 一般社団法人ウェルネス総合研究所調査方法:インターネットによるアンケート調査調査期間:2023年6月7日(水)〜8日(木)調査対象者:離れて暮らす高齢の親を持つ全国の40-60代男女1,200名※各年代男女 200名均等割り付け※父親・母親のいずれか又は両方の親を持つ人(義理の親を除く)

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