60周年のイトメン「チャンポンめん」にメン・イン・ブラックな新商品登場 真っ黒スープの意外な味は「サングラスで強面装う人」のよう!?

2023年9月24日(日)8時0分 Jタウンネット

マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界

第百十六回 イトメン「ブラックチャンポンめん」

文・写真:オサーン

カップ麺ブロガーのオサーンです。

「ご当地カップ麺」連載の第百十六回目となる今回は、兵庫県たつの市の即席麺メーカー「イトメン」のカップ麺、「ブラックチャンポンめん」をレビューします。

イトメンは、兵庫県たつの市にある1945年創業の即席麺メーカー。

袋麺は1958年から、カップ麺は1972年から製造を開始しており、いずれも日清食品に次ぐ歴史を誇ります。

あっさり優しいイトメンが作るブラックなスープって一体...

イトメンの製品は西日本を中心に販売されており、東日本では普段それほど見かけることはありません。ただ、スーパーの関西や兵庫がテーマの食品フェアなどで取り扱われることも。

看板商品は、1963年に発売された袋麺「チャンポンめん」。野菜や魚介のあっさりした旨みが特徴のタンメンを思わせるスープと、塩を使わない無塩製麺の麺が特徴で。

カップ麺「チャンポンめん」も1990年に発売され、袋麺とともにイトメンを代表する商品となっています。

「チャンポンめん」の袋麺とカップ麺の比較記事はこちら。

今回レビューする「ブラックチャンポンめん」の特徴は、黒胡椒を効かせた醤油味。2022年9月にチャンポンめん60周年前祝いとして袋麺が、23年9月にカップ麺が発売されました。

「メン・イン・ブラック」をオマージュしたそうですが(公式サイト、特設ページを参照)、おそらく日本全国のラーメン店に同じ発想で作られた「麺・イン・ブラック」というメニューがあるのではないでしょうか。

「チャンポンめん」を始め、イトメンの商品はあっさりしたやさしい味わいの商品が多いため、黒いとはいえ「富山ブラック」を思わせる激しい味はまったくイメージできないのですが、どのような味になっているのでしょうか。

今回は新登場のカップ麺を食べていきます。

「ブラックチャンポンめん」の内容物

「ブラックチャンポンめん」の内容物を「チャンポンめん」と比較します。

どちらも別添袋は2つで、カップには麺のみ入っています。

両者の別添袋2つの外装デザインがまったく同じなので、かなり余計なお世話ですが、特に「スープ」の袋は工場内で混同してしまわないか心配になってしまいます。

両者2袋とも先入れなので、お湯を入れる前に麺の上に開けます。

スープ粉末、かやくともに両者違うものが入っており、「ブラックチャンポンめん」は粉末が黒く、干しエビがたくさん入っていました。

麺は両者同じものが入っているようです。

「ブラックチャンポンめん」と「チャンポンめん」を比較

「ブラックチャンポンめん」と「チャンポンめん」を両方作ってみました。

もともとの「チャンポンめん」のスープが白いので、「ブラックチャンポンめん」のスープの黒が際立ちます。

こちらは「チャンポンめん」。

タンメン風の白いスープに中細の油揚げ麺と、干しエビ、かにカマ、たまご、椎茸、キャベツ、ネギが入っています。

白いスープの中で、かにカマの赤、たまごの黃、キャベツの緑が映えています。

「ブラックチャンポンめん」は真っ黒なスープに中細で縮れのついた油揚げ麺と、干しエビ、椎茸、キャベツ、ネギが合わせられています。

麺や具は「チャンポンめん」と共通部分が多いですが、真っ黒なスープの他に、たくさん入った干しエビが目立っていました。

色鮮やかな具を入れないことで、スープの黒を強調しているようです。

「ブラックチャンポンめん」食べてみた

あっさりした醤油味に黒胡椒を効かせたスープ。パッケージには「辛さやみつき黒こしょう!」や「大変辛いので辛みに弱い方はご注意ください」との記載があってかなり辛そうなのですが、実際食べてみると拍子抜けするほどおとなしい味。

たしかに黒胡椒は効いているものの、やや舌にピリッとくる程度で、「富山ブラック」のような強烈な黒胡椒ではありません。

また、真っ黒なのに塩気もそれほど強くなく、いつもの「チャンポンめん」とはまったく別の味ではあるもの、バファリンもびっくりのやさしさは共通しています。

「サングラスを掛けて強面を装ったつもりでも、人柄の良さがにじみ出てしまう人」みたいでした。

麺は、中細で縮れのついた角麺形状の油揚げ麺で、いつもの「チャンポンめん」カップ麺と共通のものと思われます。

袋麺は無塩製麺による麺が用いられていますが、カップ麺の麺は塩入り。ただそれでも低塩傾向にはあるようで、塩味を主張しない麺もスープのやさしい味に一役買っていました。

具として入っているのは、干しエビ、椎茸、キャベツ、ネギ。

「チャンポンめん」に入っているかにカマやたまごが入っていないので鮮やかさに欠けますが、その分黒いスープが目立ちます。

いつもより干しエビがたくさん入っており、動物系の味が足りないあっさりなスープにエビの旨みや香ばしさを付与。具として食感にアクセントを与えるとともに、スープの一部としても重要な役割を担っていました。

60年の「チャンポンめん」のDNAを引き継ぐ商品

「チャンポンめん」60周年で登場した、いつもとまったく異なる真っ黒なスープが特徴の「ブラックチャンポンめん」でしたが、黒胡椒を効かせつつもやさしい味の商品でした。

インスタント麺の歴史を語る上では外せない、60年も続く「チャンポンめん」のDNAをしっかり引き継いでいました。見つけた場合は食べてその歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

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