「やりたいことができる」自社内開発。だからこそ、持っておきたいスキルとマインドとは?【サービス開発部グループリーダー対談】
2021年9月27日(月)11時0分 BIGLOBE Style
こんにちは。BIGLOBE Style編集部です。
今回は、「ビッグローブ光」など固定通信やモバイル通信事業を中心に手がけるサービス開発部ISP開発グループ グループリーダーの藤田 直(ふじた なお)と、「BIGLOBEモバイル」などモバイル事業を手がけるサービス開発部モバイル開発グループ グループリーダーの奥野 雄一(おくの ゆういち)の、グループリーダーによる対談をご紹介します。
2人が感じるリーダーとして働くやりがいから、それぞれのグループがどんな組織を目指し、そのためにどんな人と働きたいかなど、いろいろと話を聞いてみました。
※2021年9月時点の所属です
※撮影時のみマスクを外しています
「やりたいことができる」裁量の大きな会社
———まずは、お二人の仕事内容や役割を教えてください。
藤田 直(以下、藤田):私は大学院卒業後、BIGLOBEと関わりのあるNECグループ企業へ新卒で入社し、2012年にBIGLOBEへ転職しました。現在はサービス開発部のリーダーとして、育成を中心に、案件を進めるためのサポートや企画段階での調整といった「エンジニアのマネジメント」を担当しています。
藤田 直(ふじた なお)
サービス開発部ISP開発グループ グループリーダー
2012年 中途入社
奥野 雄一(以下、奥野):私は大学院を卒業後、新卒で入社し、すでに14年ほど勤務しています。モバイル通信事業の開発にかかわるようになってからも7年くらい経ちますね。私の役割も藤田さんと同じで、プロジェクトのマネジメントも行いますが、基本的にはメンバーのマネジメントが中心です。現在のモバイル開発グループでは「BIGLOBEモバイル」の開発を中心に、保守や運用まで担っています。現場で働く開発メンバーのサポートや、企画職や営業職といったビジネス部門のメンバーとの案件の進め方に関する計画や打ち合わせがリーダーの主な業務です。
奥野 雄一(おくの ゆういち)
サービス開発部モバイル開発グループ グループリーダー
2007年 新卒入社
———リーダーであるお二人自身が感じるBIGLOBEにおける仕事のやりがいを教えてください。
奥野:「やりたいことを好きにやっていい」点だと思います。1人ひとりの裁量が大きいので、自分の力で物事を動かすことができます。例えば、以前は大量のテストを手動で行う必要があったのですが、私は都度手動で繰り返すことのコストに課題を感じていました。何より、人手でテストをするのって面倒だし退屈ですよね。そこで、テストエンジニアも巻き込みながらテスト自動化の新しい仕組みを構築しました。現在も継続的に自動テストを実装し続けられています。面倒なことはコンピューターにお任せです。
藤田:裁量の大きさは魅力ですよね。私もそう感じます。プロジェクトの進め方や技術の選定もすべてエンジニア側に裁量があり、会社の規模感も「小さすぎず大きすぎず」なので、奥野さんの言うように何かを変えようと思えば変えられる会社です。私自身も、過去には開発者自身による手入力の運用が必要だったシステムを経験が浅い人でも操れるようにした経験があります。課題を「解決しよう」と決めて、現場の人と話し合っていけば改革ができる環境はやりがいに直結しています。
奥野:成果に繋がっていれば、個々人の意思で動いても怒られないですからね。あと、基本的には自社案件を担うので、納期に追われたりせず案件のスコープやスケジュールなどがコントロールしやすいのも働きやすさにつながっています。
市場の「戦国時代」到来に、改革の必要性をより強く認識
———お二人が感じる開発現場の課題と、解決のためのアプローチを教えてください。
藤田:我々が担うシステムはバックエンドではありますがSoE(System of Engagement)※の領域です。
※SoE:顧客や取引先との結びつきを強化するためのシステム
そのため、エンジニアであってもお客さま目線を意識したシステムを作る必要があります。
これまで開発現場のエンジニアはあまりビジネス的な視点を持てていないことを課題に感じていました。しかし、徐々にではありますがエンジニアも売上やユーザー数にちゃんと目を向けようという流れはできつつあります。
奥野:そうですね、何を目的とするかでシステムの作り方も変わってきます。その最適解を導き出すためにもビジネス的な視点や数字を気に掛けることが必要です。この課題は今に始まったことではないのですが、このタイミングで変えようと思った理由はあります。モバイル事業の領域はNTTドコモ「ahamo」、au「povo」、ソフトバンク「LINEMO」の登場や行政の政策方針もあって「戦国時代」と言われるようになり、競争が厳しさを増してきました。同時にMVNO事業でも値下げの波が押し寄せており、いろいろなものを変えていかなければならないという危機感をみんなが抱いたんです。
藤田:「改革」に関連した話をすると、2011年ごろから「アジャイル開発をやろう」という声があり、新規事業では導入されていきました。しかし、光やモバイルといったコア事業では導入が進まなかったんです。それでもなんとか導入しようとしていたタイミングで私と奥野さんがコア事業の開発担当になったのですが、当時はうまく定着させることができませんでした。
奥野:いくつか問題もあって、「ウォーターフォール開発へ戻そう」という話も出たくらいですよね。
藤田:ただ、それでは組織的にも良くない。そこで、最終的に企画部門とシステム部門を統合したチーム組織が生まれました。そうすることで、よりビジネスの数字が透明になり、意思決定も早くなるという狙いがあります。
まずはそこでアジャイル開発を進めていき、ビジネスの目的のために最適なシステムを作れるようなアプローチを取ろうとしています。「ウォーターフォールだけではダメだ」という危機感がある証拠です。
奥野:システム面でも改革は進めていく必要があります。戦国時代を勝ち抜くためには、ドメイン駆動設計の導入やAmazon Web Services(AWS)への移行、アーキテクチャのマイクロサービス化などを通じて、環境に適応できるシステムにしていきたいです。もちろん、これを実現できる力を持った人材をチームに加えられればベストですが、仮に経験がなくても、本気で興味を持って取り組める人なら歓迎します。
藤田:奥野さんが挙げたポイントについては、どれも研究が必要な分野。それぞれを研究できる力を持った人と一緒に働きたいですね。
モノをつくり、「次」を考えられる組織にしたい
———お二人はどんな技術組織にしていきたいですか?
奥野:もっとじゃんじゃんアウトプットして、モノをつくっていく組織にしたいですね。そして、モノをつくった後にビジネス的な議論をするのではなく、モノをつくるのと並行してビジネス視点を持った人たちが検証していける開発チームになっていきたいです。技術を使いながらビジネス部門のメンバーと一緒になり、一緒にサービスを成長させていければと思います。
藤田:「次」を見ながら働ける組織にしたいです。依頼を受けて制作する業務がベースではありますが、ただこれだけをやっていると停滞していきます。なので、依頼された内容に対して、「これをつくった先には何があるのか」「次の時代にも生き残れるシステムなのか」といった未来志向の議論をみんなで行い、継続できる仕組みを考えていきたいです。
奥野:あと、今はスポット的にパートナー企業へ委託して開発している箇所がありますが、内製化は現状よりも進めていきたいですね。BIGLOBEのサービスには長期にわたり運用しているものが多く、改修しながらある程度システムを長く使うことを前提に進めているため内製も欠かせないと思っています。パートナー企業と協力していく選択肢も含めて、継続的な開発ができるようにしていきたいです。
藤田:奥野さんはチーム力を高めるために何か意識していることはありますか?
奥野:4つのステージを経由してチームが発展していくことを示す「タックマンモデル」を参考にステージ毎にチームビルディングを工夫しています。チームが混乱しないために、共通の目標を持ち、そこに向けてどうアプローチできるかを重視していますね。ただ、最初からチームで目標を共有するのは難しいと思うので、チーム内での対話機会をなるべく提供し、目標立案のアドバイスはするようにしています。藤田さんはどうですか?
藤田:私の場合、コロナ禍でお互いの意思疎通が難しくなったと感じているので、これまでも定期的に行っていたLT(ライトニングトーク)大会を毎月開催に変更しました。中途の人と関わる機会も減ってしまったので、人を知ることを目的としたイベントも定期的に開催しています。また、チームの中では、本来の自分を発見するための「価値観ババ抜き」というゲームをして自分の価値観を表明してもらったり、チームができるとインセプションデッキを書いて目標を設定したりといった動きが自然発生しています。
奥野:あと、最近は若手社員の教育を目指し、1on1ミーティングもかなり開催していますよね。特に若手社員にはしっかりフォローを入れつつ、経験を積ませてフィードバックする。先輩社員をつけてのOJT(On the Job Training)なども機能しています。
藤田:若手社員とは毎週のように1on1していますね。勉強会やLT大会を開きやすい雰囲気があり、会社に技術書の閲覧コーナーがあるのも学習環境としては魅力ですが、まだ学び方がわからず、主体的に学べない人に対する教育が課題になっているのも事実。ただ、これを解決するために議論は重ねていて、一定のベースラインを設け、基準に対するベースアップのためのティーチング育成プログラムをつくろうという話は出ています。
「巻き込み力」のあるリーダーと働きたい
———最後に改めてお聞きします。お二人はどんな方と一緒に働きたいですか?
藤田:BIGLOBEは自社内に開発エンジニアだけでなく、運用・保守担当や企画、営業までいる会社なので、関係部門と物事を円滑に進める調整力が求められます。この過程にはSIerとして培ってきたスキルが活かせるんです。例えば、弊社にはSIer出身のエンジニアも多くいますが、よく聞く前職時代の課題は、受託案件でお客様の要望に応えるために疲弊してしまったり、裁量権をもって仕事ができず、不満を感じていたりといったこと。その点、BIGLOBEは自社内で裁量権を持って働けますし、お客様案件で培った調整力なども発揮できます。エンジニアの方には技術を極めていってほしいので、その要望にも応えられる環境があるので、エンジニアとしてもっと活躍したいと思っている方がいれば、ぜひ一緒に働きたいですね。
奥野:繰り返しにはなりますが、藤田さんの言うような「トライが受け入れられる環境」を活かし、会社を新しい形に変えていきたいという気持ちを持っている人と一緒に働きたいですね。
藤田:たとえ行動してみて失敗しても、自社開発はみんな仲間なので頭を下げれば許してもらえます。もちろん、自社内開発だからといって何でもかんでも許されるわけではありませんが、心理的安全性があるので、何でも言えるところがBIGLOBEの良さだと思います。私もかつてメンバーと協力して進めた改善案が大幅に難航し、「無理でした」と素直に頭を下げたことがあります。ただ、その後は協議を重ねてなんとか改善にこぎつけられましたし、「仲間を引き連れて改善を目指す」のは楽しいと感じました。だからこそ、この環境では周りを巻き込む力をつけることはとても大事です。
奥野:システムの規模が大きく、一人ではやり切れないことが大半ですからね。周りの人を巻き込みながら、効率良く物事を進めていく力は確かに必要です。
藤田:一方、リーダーは相談を受けてそちらへ流れていくことも多いので、「やっちゃえやっちゃえ」とメンバーの背中を押す力も求められます。こうした形のコミュニケーションに自信のある方は、リーダーとして活躍していけるのではないでしょうか。
奥野:そうですね。現在はリーダーも現場のメンバーも募集しているので、もし気になったら“カジュアル面談”を通じて、ざっくばらんに話せると嬉しいです。
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